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君と出会ったあの春の日を  作者: 黒野舞亜
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第7話

こうして自己紹介が始まった。


「天川渚です、趣味は特にありません。

宜しくお願いします。」


僕は簡単な自己紹介で終わらせた。

周りからひそひそと、根暗そう、とか気持ち悪い、とか

聞こえてくる。


光一は少し不機嫌そうにしていたが

特に何も言わなかった。


皆の言う事もわかる。

髪も伸ばしっぱなしで、完全に顔が隠れてしまっているし

少し暗い感じの喋り方になってしまった。


別にそれに関しては、悪いとは思ったが

してしまったものは仕方ない。


こうして自己紹介は進んでゆき…


「改めて、織姫静音です。趣味は読書です。

好きな作家は青山空先生です。

宜しくお願いします。」


織姫さんはそう言って自己紹介を終えた。


(織姫さんもファンだったのか、新作は出さないし可哀想だけど

諦めてもらおう…)


渚は一人、そんな事を考えていた。


そして、また進んでいき、次は先程、織姫さんにあだ名をつけた生徒の番になった。


「月島夏目です。私も趣味は読書かな?

青山空の作品が好きです。宜しく!」


そう言って月島さんも自己紹介を終え、更に続いていく。


「じゃあ、君で最後だな。」


雨宮先生がそう言うと今度は光一の自己紹介の番になった。


「星宮光一です。趣味は特にないけど、散歩したり本読んだりするのは

結構好きです。おすすめの散歩ルートだったり本があれば

ぜひ教えてください。宜しく!」


こうして、全員の自己紹介が終わった。


「はいっ、皆さんありがとうございました。

じゃあ、今からホームルームを始めます。

その後から授業が始まるから準備しておくように。」


雨宮先生は今日の連絡事項などを報告していき

ホームルームは終わった。


そして、休憩時間も特に何かをするわけでもなく終わり、授業が始まった。

授業が始まるのと同時に、織姫さんが話しかけてきた。


「天川君、でしたよね?すいませんが、教科書見せてもらってもいいですか?

転入してきたばかりで、まだ教科書無くて…先生方には理由を話してるので」


織姫さんが申し訳なさそうにそう言ってきた。

特に断る理由もないので


「いいですよ。」


といって一緒に教科書を眺めて授業を受けた。



これが僕、天川渚と、織姫静音の最初の出会いであった。

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