第4話
あれから二日たち、今日は高校の入学式
学校まで行くと光一が正門の前で待っていた
「おはよう渚、ちゃんと来てくれて良かったよ」
「ちゃんと行くって言ったでしょ」
「でも、やっぱり心配だったんだよ
あの日からお前、完全に塞ぎ込んでたし・・・」
「ありがとう、光一。まだ立ち直れてはないけど大丈夫だよ」
「そっか、お前がそう言うんなら信じるよ
さぁ、クラス分け見に行こうぜ」
そうして人だかりが出来ている場所まで移動し、クラス分けを見る
「俺は3組か。渚は何組だった?」
「僕は1組だったよ。クラス別れちゃったね」
「そっか、こればっかりはしょうがないな
じゃあまた、放課後にな」
「うん、またね」
そう言って光一は自分のクラスへと向かっていった
僕も自分のクラスに向かうとしよう
クラスに着くとすでに何人か到着していた
僕はとりあえず自分の席に向かった
席に座っていると5人の女子グループの会話が聞こえてきた
おそらく中学からの同級生なのだろう
「今回出た青山空の新作ってもう読んだ?」
「あぁ、「約束の桜」でしょ?読んだよー
今回も結構いい感じの感動作だったよねぇ」
「あれも良かったけど私はやっぱり「君と月に照らされながら」
の方が好きだなぁ」
「私は「夏の星空の元で」が好きだなぁ
でも、「桜吹雪の下で」も良かったし
「君の見た僕の知らない雪景色」も良かったなぁ」
「結局、全部好きなんじゃん」
「そういえば、青山空ってすっごい美人な女の人って噂を聞いたけど
どんな人なのかなぁ」
「しかも、私たちと同じで高校生らしいよ
あぁ、どんな人なんだろう逢ってみたいなぁ」
(高校生ではあるけれど女性じゃないんだよなぁ)
そう内心思っていると担任の教師らしき女性の人が教室に入ってきた
「ハーイ、皆席についてください
とりあえず今から入学式なんで、自己紹介やらは後にします
じゃあまずは廊下に並んでください」
それから2時間後入学式は終わった
「じゃあ自己紹介行ってみましょうか
まずは先生から「雨宮雫」ですこれから1年宜しくお願いします
じゃあ窓側の人から自己紹介お願いしようかな」
(いきなり僕からか)
「天川渚です。趣味は読書です。宜しくお願いします」
髪もだいぶ前から切ってなくて顔は髪で隠れてるし
声も暗くてぼそぼそした喋り方だったので
気味悪がられたようだ
「はい、じゃあ次の人宜しく」
そうして自己紹介は進んでいき最後の一人が終わった
「じゃあ、次は教科書を配ります
一冊ずつ取って後ろに回してください」
「教科書も配り終えたし時間割も渡した。
今日はこれで終わりにします
明日から宜しくね。じゃああんまり寄り道しないで帰ること
じゃあ、さようなら」
そう言って雨宮先生は教室を出て行った