第2話
「番組の途中ですがここで臨時ニュースをお伝えします
つい先程、〇〇行きの飛行機が海に墜落したと情報が入りました。
現時点で墜落の原因は不明、乗組員、乗客共に安否は不明と言う事です」
「怖いなぁ、事故か?でも俺達じゃなくて良かったよな」
光一はそう言い渚の方を見た
すると、見る見るうちに渚の顔が青くなっているのがわかった
「おい、どうしたんだよ渚?渚!!」
「今の飛行機、父さんと母さんが乗ってた飛行機だ・・・」
渚は震える声でどうにかそう答えた
「う、嘘だよな?だってそんなの・・・」
光一は言葉を失った
しかし、無慈悲にもテレビのキャスターはこう告げた
「えぇ、たった今新しい情報が入りました。生存者は無し
全員の死亡が確認されたそうです。
繰り返します。生存者は無し、全員の死亡が確認された模様です」
渚はその場に崩れ落ちた
光一も掛ける言葉が見つからない
渚は自分のせいで両親が死んでしまったと思っている
しかし、これは不運な事故としか言いようがない
渚がそう思っている限り光一が何を言っても無駄だろう
「渚・・・」
「ごめん、光一。今日は帰って・・・」
「わかった、何かあったら呼べよ」
光一は何か言いたげな顔をしながら帰っていった
「父さん、母さん。どうして・・・」
渚はその夜盛大に泣いた