おまけ #5
このおまけは、五話までを全て読み終わった後に読んでいただくことを強くお勧めいたします!
また、5-13改と見比べながら読んでいただくと、より楽しんでいただけるかな? と思います!
おまけ #5,シリアスな展開……しかしそんな時にこそこのおまけは必要――。
「危ないところでしたね、先輩……もう少しボクが気づくのが遅かったら今頃あなたは――」
「死いいいぃぃぃぃぃねえええぇぇぇぇぇ〝変態〟ぃぃぃッッッ!!!!!!!!!!」
ぐっしゃゃぁあああああああ!!!!!!
――次の瞬間だった。
ボクの顔面目がけて飛んできたのは、〝縞パン〟の〝膝〟だった。
……どうやら〝縞パン〟は陸上部の高跳びの選手か何かだったらしい。
鍛えぬかれたその美しい筋肉のバネによって、真っ直ぐに、正確に、打ち貫かれたボクの顔面……そこからはもはや痛みなどは感じることはなく、ただ〝殺られた〟という事実のみを、淡々とボクの薄れ行く意識に刻みつけていった。
ドサアッッ! ……そして、ボクは倒れた――しかし! まだ〝終わりではなかった〟!!
――グボシャアア!!!
「……え――ブゴッ……」
突然、倒れたボクの顔面に当たったのは、〝糸が伸びた野球のボール〟だった。
見れば、その〝糸〟は〝縞パン〟の〝縞パン〟から伸びていて……ッッ!!
「〝キャッチボール〟……続けようぜ………え、〝変態〟」
シュルシュルシュル…パシイィン!
――〝縞パン〟は、そのボールを自分の方に引きつけ、キャッチしてから改めて話した。
「だが、その前に言っておきたいことがある……おい〝変態〟。お前は〝二つ〟だけ……そう、たった〝二つ〟だけだ。〝勘違い〟をしていることがある」
「……カッ! かんひ…がひ……!?!」
そうだ。呟いて〝縞パン〟は続けた。
「一つは、アタシのことを〝陸上部〟だと思っていること……どうやらお前はアタシのこの脚……〝筋肉〟を見てそう思ってしまったらしいが……そうじゃあないんだ」
パシン! パシン! ……〝縞パン〟は手に持ったボールを連続で空中に投げてキャッチする……その動作を繰り返しながら、言い放った。
「――アタシの名前は、東城 常美……生粋の女子〝ソフトボール〟部の選手さ……!!」
「……え? とうじょ…つね……じ……〝ジ○ジョ〟……!!!!????」
ひいぃ!!!!! ボクは悲鳴を上げ、逃げようと背中を向けた――瞬間だった。
「――〝変態〟! そしてお前のもう一つの〝勘違い〟は、このアタシから〝逃げられる〟と思っていることだッ……!」
「はひぃぃぃいいいっっっ!!!!! せ! せめてッ!! せめて〝100球〟にぃいいしてぇぇええええええええっっっえッッーーーーー!!!!!!!!!!」
「違う。〝1000球〟だ!」
「オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オ オラ オラ オラ オラ――!!!!!!!!!!!!!!!」
ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ バゴ バゴ ドゴ バゴ バゴ バゴ ドゴ バゴ バゴ ドゴ ドゴ バゴ ドゴ ドゴ ドゴ バゴ ドゴ ドゴ ドゴ ドゴ バゴ バゴ バゴ バゴ ドゴ バゴ ドゴ――ボグシャアアァ~ーーーッ!!!!!
「――ひっ! ぐぎば……!!!!!」
「――もういっぺん言っておいてあげるわ。〝1000球〟! 読者のみんな、これからもよろしくね!」
バアア~ーーーーーーアッ!
緒方 泰介 通称名・〝変態〟――再起不能。
ボクの中からは、全ての記憶は当然ながら除去されていた。




