おまけ#4
このおまけは、四話までを全て読み終わった後に読んでいただくことを強くお勧めいたします!
また、4-17改、4-21改と見比べながら読んでいただくと、より楽しんでいただけるかな? と思います!
おまけ #4,新たに加わった百合根先生を入れてこそ初めてこの〝小隊〟――。
【視点・〝愛梨〟】
「――泰介さん、上がりましたよ~?」
――元いたリビング。
私がそこに戻ると、泰介さんはお姉さんと一緒にテレビを見ていた。
「――あ、お帰り、愛梨さん。早かったね?」
そう呟きながら、泰介さんは私の方を向いた――とほぼ同時に、〝狙いどおり〟、わぁ! と〝驚き〟の声を上げた。
「愛梨さん! すごく〝かわいい〟ね、その〝パジャマ〟! とってもよく似合ってるよ!」
えへへ~❤ かなりテレくさく思いつつも、私はほっぺをかいてそれをごまかしながら、すぐに答えた。
「ありがとうございます……その、これ……実はこの間の日曜日に、お母さんと買い物に行って、その時に見つけて買ってきたんです。……着るのは今日が初めてで、あんまりにもかわいい柄なので私に似合うかどうか心配だったんですけど……泰介さんにそう言ってもらえたのなら私はもう大満足です! 本当にありがとうございます!」
「いや! そんなボクなんかにお礼なんか……でも、本当に似合ってるよ! いつもの、そのままでも〝かわいい愛梨さん〟がさらに三割増しくらいかわいく見えるよ!」
「か! かかか! 〝かわいい〟!? 〝私〟が!!? ――そそそそそ、それは本当ですか、泰介しゃん!?」
突然の泰介さんの言葉に、もはや私の頭は……口は、ついてこれなかった。
だけど、そんな私をよそに、泰介さんは微塵も恥ずかしがるような様子を見せることなく、平然とした顔で続けた。
「うん! 愛梨さんってその名前的に、なんか〝情熱の赤〟っていうイメージだから、今着てるそういう――」
…………。
――すくっ!
その時だった。泰介さんは瞬間、なぜか立ち上がったのだ。
そして、そのまま言い放つ。
「――〝変小隊〟集合!!!」
「「「「おー!!!」」」」
バリーン!!
何の前触れもなく、突然窓を割ってそこに現れたのは、私たち〝変態を迎える人生〟部のメンバーズ。そして、伊東先生の姿だっ――て、えっ!?!
みんな何してるの!!? 私が叫ぶ前に、全員が……寝っ転がっていたはずのお姉さんまでもが、いつの間にか〝一列〟に並んでいた。
そして、そのままみんなは、それぞれ〝決めポーズ〟を取りながら……っっ!!
「――ブルー忍者兵長、太郎!!」
「――ブラック嫉妬二等兵、鏡!!」
「――イエローカレー曹長、お姉ちゃん!!」
「――モアモア断罪者、先生!!」
――はっ!!
刹那、私は――〝名乗らなければイケない〟!! なぜかそんな気がして、慌てて列に並び、同じように決めポーズを取りながら叫んだ。
「――れ、レッド純情伍長! 愛梨!!」
――そして!!
「――グリーンカエル隊長!! 泰介ッッ!!!!!」
「「「「「「――我ら、〝変小隊〟!! 今ここに参上ッッッ!!!!!」」」」」」
ドーン!! ――瞬間だった。
私たちの背後から突然〝爆発音〟が鳴り響き、そこから〝六色の煙〟が…………。
…………。
――ナニコレ!!!!??????
……何はともあれ、
――この日、こうして、私たちによる、私たちのための新しい〝小隊〟。
〝変態を迎える人生〟小隊は結成されたのだった。
【視点・愛梨→〝泰介〟】
「……ねぇ、甲呀? ところでちょっと聞きたいことがあるんだけど?」
「……何だ、泰介?」
「……うん、いや、ね? この時点ではまだゆりちゃん先生って〝メンバー入りしてない〟わけじゃない? それなのに、勝手に〝名前を名乗らせても〟いいものなのかな、って……?」
「……」
…………。
「……ふむ。まぁ、いいんじゃないか? 断罪者だって正式なメンバーではないわけだしな」
「……あっ、そうか……そういえばそうだね…………」
……じゃあ、いっか♪




