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            【視点・愛梨→〝泰介〟】


 「――ソモサン!! さぁ! 勝負だ、ゆりちゃん先生!!!」

 ――〝決戦〟当日。十二日金曜日の放課後、保健室。

 ボクはクラスメートの愛梨さん、鏡さんといっしょに約束どおりその場所に行くと、そこにはすでに別クラスの甲呀と、お姉ちゃん。そして当たり前だけど、今回の大ボスであるゆりちゃん先生の姿があった。

 「……ちなみに泰介。我々が問題を出される側だから、ここは〝説破(せっぱ)〟の方が正しいからな?」

 「……そうなの甲呀? ――でも、そんなこと今はどうだっていいじゃない! とにかく勝負だよ、ゆりちゃん先生!」

 あらあら、うふふ❤ とすごく楽しそうに微笑んだゆりちゃん先生は、ボクと愛梨さん。その顔を交互に見てから話した。

 「――どうやらちゃんと準備は整ったようだね! 緒方くんたちの顔から〝自信〟が満ち溢れているのがはっきりと見て取れるよ! こりゃあ先生の敗色濃厚かな? うふふ❤」

 「もちろん! きっちりと負かせて、それでゆりちゃん先生をボクたちの部活に引き入れてみせるよ! 何しろボクはそのために一日中勉強してたんだからね!」

 「頼もしいなぁ~! ――それじゃあ先生にはもう、何も言うことはないよ。さっそくテスト、始めちゃおっか!」

 「イエッサー!!」

 うん、いい返事♪ ボクの返事に満足そうに頷いたゆりちゃん先生は、続けて周りにいたみんなに指示を送った。

 「――はい、じゃあ他のみんなは廊下に出て待っててね? どこか空いてる教室で待っててもいいけど、緒方くん次第では早く終わることもあるから、なるべく早めに帰ってくること! 分かったかな?」

 「「「「――了解!」」」」

 答えたみんなは、それから各々出口に向かって歩き始める。――その際、みんなはボクに向かって〝応援メッセージ〟を投げかけてくれた。

 「ふむ……ま、〝期待〟しているぞ、泰介。これを成功させれば俺たちが掲げている目標にまた一歩近づく……決して油断せずにいけ」

 「――泰介さん! 昨日今日とあれだけがんばったんです! 絶対にだいじょうぶですよ! 〝信じて〟ますからね!」

 「いや、つーかこんな激甘なテストに合格できないようじゃ、この学校を卒業することすら無理だろ……〝人生〟部だけに、お前の〝人生〟かけていけよ!」

 「たいちゃ~ん! お姉ちゃんはいつでもたいちゃんのことを〝応援〟してるよ~❤ 合格できたらお姉ちゃんがいい子いい子してあげるから、がんばってね~❤」

 「……みんな…………!!」


 ――やっと、〝まともに〟応援してくれたね……!!






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