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2-6改




 ――ごみステーション。

 「……よかったな、泰介。本当に〝地獄〟に送られなくて」

 「――いいわけあるかぁぁぁあああああっっっ!!!!!!!!!!」

 ズボアアァッッ!! と再び、生ごみの中から不死鳥が如く(よみがえ)ったボクは、髪に張り付いた腐ったトマトの欠片を地面に叩きつけ、全力を以って甲呀に抗議(こうぎ)した。

 「ひどいじゃないか甲呀!! どうしてボクを見捨てたのさ!! 死んだじっちゃんが引き止めてくれなかったら今頃ボクは地獄の全ての刑を(まっと)うしてたところだよ!! 〝変態〟なだけに!!」

 「何を言う。俺はちゃんと言ったぞ。〝気取られ〟たからさっさとお前も逃げろと……俺の言うことを信用しないで逃げなかったお前が悪いのではないか。……ちなみにいくら〝変態〟とはいえ地獄の全ての刑を全うすることは有り得んからな? 詳しくはスマホで調べろ」

 「う……いや、それは……そうかもしれないけど……そうなんだ……後で調べてみるよ」

 ……。

 ……。

 ……。

 ――閑話休題。

 「――さて……で? 泰介。お前のことだ。もちろん〝ただでは〟殺られなかったんだろ?」

 「……ふっ、当然じゃないか」

 ボクは甲呀に、〝冥土の土産〟の話をした。

 「……なるほど、あの〝鬼〟……〝鏡 桜花〟というのか……でかした、泰介。これで情報収集がだいぶ楽になったな」

 「へっ! それほどでもあるかな! ……で、甲呀? これからどうするの? だいぶ楽になったってことは、それこそもちろん、何かしらの〝作戦〟はあるんだよね?」

 「それにこそ、もちろんだ」

 くい、と甲呀は左手でメガネを直し、右手で学校の方を指差した。

 「――では、行こうか、泰介……お前の輝けるかもしれない、〝明日〟に向かって!」

 「――ああ!」

 気合いも十分に頷き、ボクは先導する甲呀の後に続いた。





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