Act,2「necrophilia(ネクロフィリア)」真尋Side
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※壱門寺沙夜と書いてありますが気にしないで読んで下さいねv(^□^)v
―necrophiliaとは、死体に異常なほどに執着または愛情を持つ女性の事…―
「…はぁ…っ、はぁっ…はぁ…っ」
夜の森で1人の青年が必死に走り逃げている。
「わっ…うわぁっ!!」
石に勢いよく足をとられ青年は転倒した。
「ねー君、…いっそ死んでくれるかな?」
いきなりの展開で、頭がついていかない。
「ひっ…いっ…いやぁぁぁぁっ!!」
彼は首を左右に振った。次第に、彼の目から大量の涙が溢れ出た。
彼は恐怖心から身体が動かない。瞬間的に少年は目をつぶり、腕で顔を隠した。
敵は少年の前に立ちはばかった。
「死ねぇぇぇぇっ!!」
闇を切り裂いて現れた鞭が、敵の顔を掠めて行く。
少年は瞬間的に隠してた腕をゆっくりと離し、突如して現れた男をジーっと眺めていた
「おい、お前、そこまでだ!!大丈夫か…少年…さっさと逃げな!!」
男は迷いのない声で後ろの少年に言う。
「…え、あ、はいっ」
少年は思わず変な声をあげる。先程の恐怖心はどこかに消え、少年はそこから逃げ出すようにさっき来た道へを戻る。
敵は吐き捨てた。
「…やはり、お前は、…アゲハ部隊の奴らか…」
「…あぁ、そうさ。この俺が相手してやるよ…」
手持ちの鞭から銃に姿を変え、その銃を敵に向けて攻撃するがあけっなくかわされ、敵は行方をくらました。
「ちっ!逃げられたか…」
男は近くにあった木に思いっきり殴った。
翌日、翼達は真尋のメールで呼び出されたので指定された場所に向う。部屋に入るなり、そっけない笑顔を浮かべた真尋が椅子に座って待っていた。
「翼、昨日はご苦労様…。でもこの一週間で学生が五人、大人が三人も誘拐されているのは八人共全員男性だ!!翼は昨日の被害者の護衛と警備を頼む。そして、真詩・尋斗は、この地区の一帯を警備と護衛を…。俺は、調べたい事があるので別行動だが各自俺が指示した通りに動け!!」
真尋は、机に立肱を付きながらノートパソコンを眺めながら3人に指示を仰ぐ。
3人は首を振り、そして部屋を出て行くのを真尋は3人を見ることなく見送った。
3人が姿を見えなくなるのを待ってから真尋も部屋を出て行った。
(なんかしらの共通点があるかも知れないな…)
真尋は心の中で呟いた。
真尋は全速力で走っていた。途中の駅前の時計台を仰ぐと針が昼の12時を指していた。
「やばい、間に合うかどうか微妙だな…」
走る速度をさらに速めていく。
途中、歩いたり、走ったりして進む速度は遅くなっていく。
広場近くの信号を渡り、一気にまっすぐ病院に向う。
病院入口の壁に「診療科目」の看板が掛けられている。
「えーと、心療内科は…一階の眼科の手前…っと」
真尋は看板を見ながら、呼吸を落ちつかせる。そうしてから、本来向うべき場所へと向う。
真尋は心療内科のドアに片手をつくと、大きく深呼吸をしてからドアを開けた。
「…はい、どうぞ」
「やぁ…山川先生…!?」
白衣を着た女性こと…山川時子。彼女はこの病院の患者「麻生真尋」の主治医で担当は心療内科の医者である。
「あら、…真尋ちゃん、一ヶ月ぶりね。具合はどう?」
「…ええ、おかげさまで…。」
真尋は時子の顔を見て顔色を少し変えた。
いったん目をそらしたあと、時子に顔を戻して真尋は言った。
「先生…しばらく両親が仕事でいないから、ねー泊まってもいい?一応、お兄ちゃん達には言ってあるから…」
時子は、何か言いたそうだったが、ここはあえて止めた。
「そういや、先生!?ここの市内の住人が次々と行方不明になっていると言う噂を聞いたんですけどね…」
それに対する答えはなかったが、時子は少し慌ててしまう。
「…っ!もちろん、いいわよ。もう少しで仕事は終わるけど…しばらく車の中で待ってくれるかな!?」
真尋は時子から車の鍵を受けて取り、病院の駐車場に向った。
真尋はノートパソコンにディスクの内容をコピーする。ディスクを元に戻し、ディアマンテを呼ばれる人物に連絡する。
「あ、もしもし…ディアマンテ!!真尋です。調べて欲しい人物がいるのですが…その人物の名は「東明和大附大学病院心療内科医師…山川時子」に関する情報を至急調べてくれませんか!?」
ディアマンテは、真尋の電話の内容を聞いて、そそくさと作業に取り掛かった。
真尋ははぁ、とため息をついた。車のシートに背中を預け、もう一度ため息をつく。
「ごめんなさいねー。最後の患者さんが長引いちゃって…」
時子の顔を思わず見た真尋は慌てて言った。
「…えぇ、大丈夫でしたよ…」
真尋は小さな声で呟いた。
「…少し、攻めてみますか…」
時子の車で目指す場所に着いた頃にはすでに夕方の六時半を過ぎていた
時子の家はマンションだと先に聞きいていたものの、少し豪華なものを真尋は想像してしまう。
真尋は自分の手をぐっと握りしめると時子の家へと足を踏み出す。
内装などの全ては、普通のマンションとさほど変わらないが…。一つだけ…他のとは違うとこは襖に何故か襖に御札が貼ってあった。
しばらくして時子が消えたの見計らって真尋は御札が貼ってある襖を開けた。
その部屋には、明かりは何もなかったが、真尋の目に映る光景は凄惨と呼んだ方が相応しい。あっちこっちに行方不明者の死体が横転していた。
足元に気をつけながら真尋は呟く。
「この死体共は長くても一年ぐらいで…短くても一週間ぐらいか…。この異空間を使えば可能だな…。明日の朝にでも科捜班で呼ぶか…」
真尋ははぁ、とため息をつき、呟いた。
「噂をすれば何とやら…」
真夜中の零時になった同時に玄関のチャイムがなる。
「?こんな遅くに珍しい…」
流暢な日本語が遠くから聞える。相手は外国人だろうか…。
「…あら、「――――――――さん」来ていたの?」
名前のまでは聞き取れなかったが、真尋は思った。正体不明の人物に対して、警戒心と共にもう一歩近付いて確かめたいという気持ちを強く感じる。
「時子さん、お久しぶりですね…でも、何か…気配を感じますね…特班でもいるのかな…!?」
真尋のこめかみから一瞬から血が引いていく。
「…っ!やばっ…バレたか!?」
真尋は顔をしかめ、片手で服の胸元を握り込む。
どんなに握り込んでも鼓動も鳴り止まないでいる。例え、どんな音でも真尋の耳には入らない。
にやりと笑い男は吐き捨てるように言った。
「早くしないと…どうなるか分かっているよね…5分ぐらい時間を与えてやるよ…」
真尋は咄嗟に指で形を作り始める。彼らを包み込む光は徐々に強さを増していく。
男は吐き捨てた。
「おっと…結界ですか!?」
真尋は床を蹴り、窓に向かって跳躍し、両手を顔に組み、ガラスを突き破った。
「くそっ!」
時子は真尋が追いかけるが、男に止めれた。
そして、時子を凝視ながら男は笑いながら呟く。
「ま、時子さん…まだ時間はたぷっりとありますから…奴は次で何か仕掛けると思いますよ」
時子は背筋がぞくっと寒気がした。