10.闇色の裏側
今回は少しシリアス?です。
リュート(影斗)たちは登場しません。
同日――某所の制御室にて
「ここか、『あのシステム』の制御室とやらがあるのは」
今この場には5人の人がいた。
そのうち3人は黒い服に身を包み顔を隠していた。
残りの2人は白衣を着て地面に寝転がっている。
敢えて共通点を探すとすれば、服が汚れていることだろうか…
白衣の2人は自分の血で、黒服の3人は返り血でという違いはあるが。
「こいつらの格好からして間違いないはずです」
「じゃ、開けるぞ」
そう言ってその場所への扉を開ける。
中は薄暗く、奥で道が2つに分かれているようだ。
「ヴェル、どっちだ?」
リーダー格らしき体格のいい黒服が問う。
「右よ」
他の黒服より少し小柄な、ヴェルと呼ばれた黒服は短く答えた。
「そうか。注意して進むぞ、遅れるなよ?」
「はいはい、先輩は心配性ッスね」
それに対して、最後の1人がふざけた様に答える。
「…ハァ。もういい、いくぞ」
センサーや監視カメラに注意しつつ、慎重に進む。
実際彼らはここに忍び込む為に、慎重にし過ぎてちょうどいいぐらいだと、それぐらいの注意が無いと駄目だと、体が覚えるまで訓練してきた。
そして、それももうすぐ報われる。
目の前に大きな扉、性格には国防レベルの電子ロックにカードキー等の防犯装置が掛けられている頑丈で大きい扉があるからだ。
「この中で間違いないだろう…ウルズ、やってくれ」
「しゃあないッスね。ちゃっちゃとやらさせていただきますよ」
そう言うとウルズと呼ばれた黒服は後ろのかばんからノートパソコンを取り出し瞬く間に電子ロックを解除してしまう。
「なんか、ざるッスねぇ。えらく簡単でしたよ?」
ウルズの言うことはもっともだ。簡単に行き過ぎている。
だがしかし、いまさら他を見に行く余裕も、ここ以外に有力な情報も無いのだ。
罠だとしてもやるしかない。
「入るぞ」
「はい」
「OKッスよ」
ハンドガンを利き手で持ち、扉を開ける。
彼らは迅速に中にいた人間を1人を残して全員殺した。
そして、最後の1人も情報を聞きだした上で始末した。
「それでウルズ、これで、計画は何とかなるか?」
「何とかはなるッスけど、今のヤツの話だと計画に移るのに二、三ヶ月は掛かっちまうッスね」
血に塗れて見辛くなったスクリーンを拭きつつウルズが答える。
「まあいい、それよりシステムのデータやら、機材の情報とかは吸い出せたのか?」
「バッチリッスよ先輩。でもなんか、ゲームのデータも一緒にあったんスよね…なんでッスかね?」
「別にどうでもいいだろそんなこと。…なんてゲームだ?」
「えぇと、確か――
――<<Chrono Drive Online>>ッス」
1Chapter//Changed System・完
これにて第1章は終了。
しばらく書き溜めをしてまた更新します。
ラジオ≪C・D・O≫!
リュ「はい、始まりました。今回出番が一切無かったので、ラジオでの登場です。いつものように司会はワタクシことリュート(影斗)と」
シラ「天才サモナーシラナギでお送りするです」
リュ「それでは早速お題に行きましょう」
この後の展開はどうなるの?
「「えぇ…」」
リュ「これ言っちゃうの?」
シラ「もはや、ていのいい予告ですね」
リュ「えと、次は夏休みのお話になる予定です」
シラ「私、またしばらく出番無いです」
リュ「後、新キャラも多数登場予定」
シラ「新キャラ?…また私の出番が」
リュ「そして、いつになったら俺は主人公最強のタグにふさわしくなれるのか」
シラ「それは置いといて…最後に、ここで使われるお題を募集しているです。文才の無い憐れな作者に何か恵んでやって欲しいです」
「「それではまた次回(です)!」」




