カピカピ
無邪気で、かわいい弟。
しかし…
オレの好きな幼馴染と、交際している弟…
ゲームして、ある程度テンションがあがっている弟にそれとなく聞いてみた。
「彼女とは…どうなの?」
って。
すると、普通に
「順調ー」
って返された。
え、最近勉強どう?順調ー、的なノリで返されたね。
…あー、そうかぁ。
順調なら、そこで話は終了だよねー。
…
なんでよ?
ほんとに順調⁉︎
それって、ほんと⁇
ちょっとさ、覗けるなら…心のぞかせてくんね⁉︎って言いたいよ?
でもなぁ…
順調って言ってるのに、えー?ほんとにぃ?とか言ってきたら、ウザい兄貴でしかないよなぁ…。
「今日…遊んでたのも…その彼女…なのかな?」
「えー、今日は友達ー」
…
あぁ、そうだよね。
うん。
「兄貴は?」
⁉︎
「えぇっ⁉︎」
いきなりの質問に、思わず声が裏返った。
「兄貴は、どうなのよ?」
ニタニタしてくる弟をみていると、夕方のニタニタしてきた母さんの顔を思い出す。
ニタニタ似た親子だ。
…
「オレは…いいんだよ!オレの話より春翔の話が聞きたいな!」
「え、ヤダよ。恥ずかしいもん。あ、オレそろそろ風呂入んないと。じゃ、またゲームしてね!」
照れ屋な弟は、風呂にいってしまった。
…
風呂場まで追いかける?
待て待て待てよって?
しつこすぎて、キモいな。
それは、やめておこう。
ここは、石鹸くらいスルスルでスルーしておこうとしましょう。
いや、ダメだろ…
那月さんが、あんなに寂しそうな顔してたんだぞ?
仲直りは、してもらいたい。
でも…
そもそも、ケンカの原因がわからないし…
春翔の部屋じゃなくて、オレの部屋でサプライズ待ちする那月さんの気持ちもわからないし…
あ、てか普通にびっくりサプライズしたかっただけなのか?
ケンカしてないとか?
春翔が順調っていっているんだから、あれは…サプライズか。
弟が入ってくるはずが、オレが勝手にサプライズゲストとして登場しただけか…。
オレって、ほんとウザいよなぁ…。
一応那月さんに謝っておくべきかな…?
帰省日間違えてごめんってさ?
わざと日にちかぶらせたって…思われないよね⁉︎
いや、思われてるよね…
やっぱり謝っておこう。
次の日、携帯で連絡した。
(帰省日間違えてごめん)
って。
すると、結構時間が経ってから
(そうなんだ。じゃあ、仕方ないよね)
と、かえってきた。
返事がきた…
こないかと思ってたのに、返事してくれた…。
なんかホッとしてしまった。
ホッとしたオレは、明日アパートに帰る予定だ。
なので今日は、暇だ。
だから、父さんの車を洗車することにした。
車は、みるみるきれいになってつるんつるんだ。
うわー、キレイになって〜と感動し、車と記念撮影をしていた。
暇かよ‼︎って?
ええ、暇です。
そんな暇人が、撮影会をしていると、
「あらぁ、どこのおにいさんかと思ったら冬季くん?」
甲高い声がする方を振り向くと、那月さんのおっかさんやん‼︎
「あ、えと…久しぶりです」
「お久しぶり〜。冬季くんも帰省しているのね。うちの那月も今朝まで帰省していたのよ。ほんとは、明日帰る予定だったんだけど、向こうで用事が急きょ入っちゃったらしくて」
…
「あー…、そうなんですね。それは大変ですねぇ」
「ね、それにしても冬季くんえらいわね。お手伝いして、頑張ってね。それじゃ、また」
「あ、はい」
…
明日帰る予定だったってさ、やっぱりあの日にちは、那月さんの帰る日にちだったんやんけ…
てか、急きょ帰る予定になったとかさ…
オレが帰省してきたから、オレがイヤで帰った…とか⁉︎
とんでもなく嫌われてるやん…オレって。
会いたくなすぎ‼︎ってことかよ…
めっちゃオレのこと、キライすぎるって…
那月さんのおっかさんや…
那月さんが急に帰ってしまったのは…オレのせいなんです。
ごめんなさい。
心でお詫び申し上げた。
それにしても、オレは那月さんからめっちゃ嫌われているのに、ほぼほぼ同じ遺伝子の弟のことは、大好きってさ…
どうしてどうなったら、こんな差がうまれてしまうのだろう?
あ、しまうまのシマシマってさ、キレイに白黒白黒って、並んでるよね。
あれさ、白白黒黒白黒白白白黒白白白黒とかさ、順番違ったりしないのかな?
不定期しまうまシマシマ増し増しってね…
そんなくだらない不定期を要求するところが、だめなのかもしれない。
知らんけど…
…
さて、車はキレイにピカピカです。
カピカピにならんで、よかった。
ぁあ…でも、オレの手がカピカピやん。
あとでクリーム塗って、おててを労ろう。
さて、心もカピカピになったし…
明日の帰宅準備でもしようかな。
荷造り荷造り〜、ルンルンるるるるるるるるるー…
あ、あれ…?
おかしいな…
荷造りって…こんなに汗かくっけな?
春なのに…また汗がとまらない事件です。
この部屋に入ると、目から汗が多汗症を発症してしまうようだ。
…
この部屋は、那月さんとの思い出が多すぎるゆえに、辛いっす…ね。
目からの汗で、荷造りがすすみません。
土砂降り汗です。
ココは…サウナデスカ?
だれか、だしてください…
この部屋から出して…く、ください…
水をく、ください…
ください…
なんかください…
ただの欲しがりで草…
…
もう…家族には申し訳ないけど、しばらく帰省やめようかな…。
なんかツラいってばね…
続く。




