表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ノヴァムカイワールド  作者: フィのー
二章 ムカイヒュージョン
23/50

9話


その日、空は朝から妙に白かった。

雲が薄く広がり、太陽の輪郭がぼやけている。

風もなく、蝉の声も聞こえない。

まるで、世界が息をひそめているようだった。


唯斗と瑠衣は、いつも通りに登校していた。

けれど、校門をくぐった瞬間、

空気が変わった。


「……なんか、変じゃない?」


瑠衣が立ち止まる。

唯斗も、周囲を見渡した。


生徒たちが、空を見上げてざわめいている。

教師たちも、スマホを手にして、何かを確認している。


唯斗が顔を上げた瞬間――

その視界に、“それ”が飛び込んできた。


校舎の向こう、遠くの山の稜線に、

黒く、細く、空に向かって伸びる“塔”が立っていた。


「……あれ……」


唯斗の声が震える。

瑠衣も、目を見開いていた。


「……あの塔……夢の中と、同じ……」


「まさか……」


そのときだった。

空が、裂けた。


塔の頂から、黒い光が放たれる。

空が、まるでガラスのようにひび割れ、

そこから、“何か”が降りてくる。


人の形をしている。

でも、人ではない。

影のように黒く、目だけが赤く光っている。


「……来た……!」


瑠衣が、震える声で呟いた。


「“奴等”が……来た……!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ