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篠崎ミズホの冒険 クロと闇の冒険物語  作者: 旅立 マス
第2章 立場を超えた友情物語
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第25話 エリーとミズホの大調査

「なんか悔しいわね」


唐突にそう言ったミズホの目は、いつものおちゃらけたそれじゃなかった。


「ミズホ?」


「こうなったら、盗まれた薬品の行方を――私が見つけてやる!」


彼女が立ち上がると、空気がピンと張り詰めた。

悔しさを真正面から受け止めて、自分で答えを出そうとしている。

その姿に、私は思わず微笑んだ。……ほんと、放っておけない子。


「解決するのはいいとして、どうやって?」


「とりあえず分かってるのは、盗まれたのが“ココロソウ”の粉末だってことだけ」


ココロソウ――魔法薬の基本中の基本。

初級の回復薬に使われる、ありふれた材料。けれど――


「いや、盗まれたのは“上級者用”のよ」


「えっ? なんで分かるの?」


「先生に疑われてたとき、棚のラベルが無くなってるのを見たの。上級者用の方だけ」


さらりと言ったけど、それってすごい観察眼よ、ミズホ……。


上級者向けのココロソウとなると、用途は限定される。研究目的、高度な薬の素材、あるいは……売買目的も考えられるわね。


「とはいえ、あなた一人ではやらせないわ。私も手伝う」


「エリー……いいの?」


「当たり前でしょ。友達が疑われて、黙っていられるわけないじゃない」


そう言った私に向けた笑顔は、心からのものだった。


「ありがとう!よーし、犯人ぜったい見つけてやる!」


まず向かったのは、学園の中央警備室。監視カメラが設置されている場所。


「やあ、ミズホちゃん。さっきは大変だったね」


「ほんっとだよー。犯人見つけたらマジでボコボコだから!」


「……ちょっと待って、あなた、守衛さんと普通に話してるけど。顔広すぎじゃない?」


「んー、いろんな人と仲良くするのがモットーだからね!」


えぇ……普通は学園の守衛さんとそんな親しくならないと思うんだけど。


「というわけで、監視カメラ見せてほしいんだけどー」


「別にいいけど……先生たちも見に来たけど、結局手がかりはなかったってよ?」


「まっ、それは私たちで判断するから。はい、再生よろしくっ!」


映し出された映像に、私たちは思わず前のめりになった。

黒いフードの人物――性別も年齢もわからない。でも確かに、薬品を選び、素早く手に取っている。


「……あれ?」


「ミズホ、どうかしたの?」


「あの人……他の薬品には一切目もくれずに、あれだけを真っ先に取った」


――つまり、その薬品の位置を最初から把握していたということ。

完全に“計画的”な犯行。


「犯人は、薬品室の構造に詳しい人の可能性が高いわね」


私がそう言った瞬間――別のモニターから、悲鳴のような声が響いた。


「どこ!?」ミズホが声を上げる。


守衛さんが確認すると、映像が切り替わった。


「……あった。学園の中心にある、噴水広場だ」


守衛さんが慌てて飛び出していく。


「私たちも行ってみよう!」


「ええ!」


ふたりで駆け出したその先――

待ち受けていたのは、思いもよらない、衝撃の光景だった――。

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