メガスライムと再戦したら…
今回は続編になります。
スライムと再戦闘していきますが、物語の展開としては少し重要な回かもしれません。
あと、ブックマーク増えて嬉しいです。応援して頂いてる皆様に楽しんで頂けるよう頑張って行きます!
4人はプリンス王国噴水前に転送された。そう、全員がグリーンメガスライムに倒されて全滅しため、パーティーリーダーのセーブ先に転送されたのだ。アークがアクマに言い放つ。
「ったく。あんだけ注意するように言ったのに爆発に巻き込まれ、その上ヒールもまともに出来ないなんて。回復量あっても回復できなきゃ意味がないだろ」
アークが怒るのも無理はない。アクマ達は事前にアークからグリーンメガスライムのスキルや対策を聞いていた。にも関わらず、全滅したのである。主に1人のプレイヤーのミスによって…。
「ごめん。プリースト慣れてなくて…」
アクマは謝罪する。そうしてガイアが口を開く。
「ガード中はポーション使えないんだから頼むぜ?プロテクもな。死ぬのは俺なんだから」
「レベル10超えてる俺らにはデスペナがあるんだから、しっかりしてくれよな」
「まあまあ2人とも。初めてだし、ミスもあるよ。気を取り直して行こう?」
ガイアとアークに責められつつ、レインにフォローされる。再度注意事項と対策について話し合い、再戦のためプリンス南フィールドへ向かった。何組かパーティーとすれ違う。川原にいたパーティーも含まれていた。
川原につき、配置につく。グリーンメガスライムがスポーンすると、ガイアが攻撃してターゲットを取る。と同時にアクマはプロテクション、アークはファイアの詠唱を始める。詠唱速度は初心者装備の恩恵で、アクマが早かった。それにアークの攻撃が続く。
[プロテクションⅠ]
[ファイアⅡ]
スライムが分裂してガイアが再びターゲットを取る。と同時にガイアにヒールをかけて後退する。
[ヒールⅠ]
[ファイアⅡ]
[ダブルシューティングⅠ]
それぞれのスキルがメガスライムに炸裂し、分身を吹き飛ばす。3人が距離を取ったのを確認したガイアはスキルを発動し、アークがスキルを放つ。
[ガードⅡ]
[ファイアⅡ]
スライムのHPバーが赤くなり、激しい爆発と共に分裂する。アクマはすかさずガイアを回復する。
[ヒールⅠ]
[ファイアⅡ]
[ダブルシューティングⅠ]
分裂したスライムのHPは低く、一撃で消えていく。
[ファイアⅡ]
最後の本体もアークの一撃の前に倒れ、光となった。スライムが倒れた場所にクレジットとアイテムが落ちる。経験値、クレジットは均等に分配の設定だったため、アクマのレベルが上がる。アイテム目的ではないため、アイテムはランダム分配の設定になっている。今回のドロップアイテムはガイアに分配された。
「次までに回復頼むぞ」
「あ、はい!」
[ヒールⅠ]
ガイアに言われてアクマが回復する。そして、スキル獲得の表示が出た。
[ヒールⅠ]→[ヒールⅡ]消費MP12 詠唱0sec
対象のHPを回復させる。※回復量はMAGに依存する。
習得条件:HPが減少したプレイヤーにヒールを使用する回数が10回に到達する。
これでヒールの回復量が更に上がった。4人は同様の手順で2体目、3体目とグリーンメガスライムを倒した。ドロップアイテムはレインとアクマに入る。グリーンスライムと同じ収集品とカード?
《グリーンメガスライムカード:SSR》Body
発動スキル:分裂爆破Ⅱ
「ボスってカードが出るんですね。初めて見ました!」
「「「はっ!?」」」
アクマの発言は場を硬直させる。確かにカードと呼ばれるものは存在する。が、レアなのだ。しかも、アクマが引いたそれはレアもレア!スペシャルスーパーレアカードだった。
ひとまず酒場に戻り、パーティーは解散となる。アークとガイアは2人でテーブルに着いた。レインは酒場から出ていく。アクマはカードの情報を探すため、情報掲示板に向かった。
「えーっと…あった!」
【モンスターカード】投稿者:エアリアル 3/31 20:34
モンスターカードはすべてのモンスターにドロップが設定されており、スロットのついた武具に装着できる。装着する事で特定のスキルが発動する。
追記《2000クレジット》
カードにはレア度が設定されていて、基本レア以上に分類される。
R1%、SR0.1%
※確率は体感。同じモンスターから2枚入手する事もある。
オークR:鎧(HP強化Ⅰ)
オークSR:鎧(HP強化Ⅱ)
レッドスライムR:手(魔力強化Ⅰ)
SRはRの上位スキルになる模様。
スロット付きの装備を持たないアクマにとっては、宝の持ち腐れである。情報にはSRまでの記載しかなかった…という事はつまり、かなりレアなのだ。あまり他言しないようにしようと心に決めて、酒場のマスターにクエストクリアの報告に向かった。
報告するとレベルが上がった。これでレベル8になる。スライム討伐で疲労したアクマは早めに切り上げてログアウトしていくのであった。
時を同じくして、アクマを見ていた2人組がいた。
「なぁ、アイツが言った事。マジかな?ボスのカードだってよ」
「さあな。モロ初心者って感じだし、カードについても知らなかったぜ?ありゃー」
「ああ。情報んとこの掲示板見てたしな。」
「ランダム分配にしなきゃ良かったぜ。世界樹も使っちまったし、また買いに行かねーと」
そう。2人組とはアークとガイアだった。2人は席を立ち、酒場を後にした。
そしてこの日からアクマと言う名前の地雷ヒーラーが居ると噂になっていった…。
一方、ログアウトした琢磨は自室にいた。今日の失敗もあり、ヒーラーについて調べるつもりでパソコンに向かう。
「ヒーラー 支援っと。回復型とか支援型とかいろんなのがあるな。ペア用にVITを上げたり。うんうん。バーサクヒーラー?こんなのもあるんだ。攻撃魔法があれば攻撃と回復の両立が出来るのになあ」
琢磨はしばらくネットサーフィンを続けていく。そして、自分が3月までやってたゲームの記事を見て…
「そうだ!困ったら聞けばいいんだ!」
今週のプレイ時間は2日ですでに10時間を超えている。次のダイブでノルマに大きく近づくだろう。外出の手続きを済ませて1度自宅へ帰る事にした。母親に帰る旨を連絡する。
テストルームがある某会社は自宅から電車で1時間の距離だったので、琢磨は電車に乗り込み、一時自宅に帰った。家に着くと時刻は夕方近くになっており、母親は夕食の支度をしていた。
「あら?たっくん。早かったね。ご飯もう少しだから」
「ただいま!待ってるね」
父親も帰宅し、3日ぶりに親子揃って食卓を囲う。食事を終えた琢磨はしばらく親子の会話をしてから本題に入る。
「ヒーラーねえ。お母さんのキャラはお父さんとペア狩りができるようにINT=DEX>VITって感じね。私が壁にならないとお父さん火力出せないから」
「お父さんもプリースト系を使った事はあるぞ?ゾンビ倒すならウィザードより楽だからな。」
「お父さんのプリーストはヒーラーじゃなくてエクソシストよ」
母親が突っ込む。
「琢磨だって似たようなものじゃないか。お父さんはてっきりウィザードにしたのかと思ったのにな」
「僕もウィザードに志願したよ。テストプレイだから人数限られてて。プリーストにされた」
琢磨は苦笑いしながらそう答え、父親が返す。
「まあ、プリースト=ヒーラーって訳じゃないから好きなようにやればいいさ」
「分かったよ!ありがとう父さん」
その夜、琢磨は自宅で過ごし、ルカさんや他の人にも色々聞いたのだった。余談だが、カナデは落選してた。
翌朝、琢磨は朝食を済ませるとそのまま電車に乗り、テストルームに戻るのだった。
いやぁ、レアドロップで妬む人って居ますよね。ビギナーズラックとか言いますが、うやらましい(笑)
さて、次回「クエスト募集してみたら…」は2月5日0時更新予定です。
1週間、毎日投稿を続けておりますが、投稿ペースは落とさないように頑張っていきます!
【カードとスロット】
情報掲示板には書いてないですが、モンスタードロップの装備にはスロットが付きます。カードはスロットに装着する事で、特定のスキルやステータスUPが発動します。カードはR、SR、SSRからなるモンスターカード、C、UCのレア度を含むステータスカード等が登場する予定です。
装備やカードのレア度とドロップ率は
SSR→0.1%
SR→0.5%
R→1%
UC→3%
C→5%
となります。同じ装備でも差が出るようになります。レア表示はモンスタードロップ、ガチャアイテムにのみ表示予定です。クエスト報酬の装備は固定ステータスなので、表示はしません。