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3話 C級砦を防衛したら…

「敵は一人だ!」

「余裕だな」


アクマに戦いを挑もうとしているのはこの城に攻め込んできたギルドの1つだ。数を武器にここまでの乱戦を抜けてきたのであろうそのプレイヤーは20人近くいる大所帯だった。


「全員でかかれ!」

「「「おおう!」」」


目の前の連中が様々なスキルをアクマに向かって放ってくる。中には貫通や防御無視といった特徴を持ったスキルもあったため、無傷とはいかなかったが、受けたダメージは即座に回復する。アクマに向かって殴りかかってきた敵は…


【ホーリーライトⅩ】

【ホーリーライトⅩ】


一瞬で光と共に弾けていった。階段に近づく者を次々とホーリーライトで消し去っていく。前衛はほぼ全滅しており、後衛は…


後ろから新たにやってきたギルドに潰されていった。アクマが2つ目のギルドと戦っている間に城内の掲揚台にアミが旗を揚げる。


『この城はギルド【魔の手】に占拠されました』


アクマの目の前にいた敵がすべて転送され、平和になった。


「ふう。ジャッジメントを使えば楽なんだけどな…」


そう、アクマはホーリージャッジメントとパニッシュメントを使用しないように決めていた。いざというときのために見せない方がいいと判断したためだ。これは流華さんの教えなのだが、それは置いといて…。


「みんな。ご苦労さま!」


階段までメンバーが返ってきたので、まずはみんなを労う。その上で、防衛の作戦を立てていく。


アクマが一人で完封してもつまらないので、階段はアミの前衛として守り、アインハルトの魔法で範囲内に入ってきた敵を倒す。残った敵はレンとアインハルトの魔法で倒す。心愛はアミの回復役に置いておく。蒼は2階の廊下から1階が狙える場所があったので、そこから敵を狙い撃つ作戦でいく。アクマは1階を適当に徘徊し、敵を減らす作戦で決行した。


「アミ来るぞ」

「うん」


階段に攻めて来たのは6人。盾を構えた前衛2人が突撃し、道を切り開いている。その後ろを杖をもったプレイヤーが4人、盾に飛ばされ、体勢を崩したプレイヤーを倒しながら迫ってくる。


【シールドプレスⅥ】


盾を構えたままの前衛1人がアミに突っ込んでくる。


【シールドⅩ】


アミが同じく盾を構え、攻撃を受ける。


相手の盾を弾くと同時にアミの盾も弾かれた。


【ファイアランスⅥ】


盾を弾かれ、体勢が崩れたアミを敵のマジシャンが襲う。ファイアランスは火属性の貫通攻撃のため、アミはダメージを受けるが、心愛がすぐさまヒールで回復する。そのやり取りの後、アインハルトの詠唱が終わった。


【エクスプロ―ジョンⅤ】


アインハルトが放った魔法が敵の後衛陣で爆発し、そこにいたプレイヤーを消し飛ばす。


【ホーリーライトⅦ】


レンが敵の前衛を攻撃してHPを削る。4人の攻撃で敵のギルドは全滅していった。


アクマもさぼっているわけではない。アクマの無詠唱ホーリーライトで3人までのプレイヤーは秒殺できる。


「敵襲!」


【ホーリーライトⅩ】

【ホーリーライトⅩ】

【ミラージュ】


「馬鹿な!?」

「どこへ行った?」

「まずい。回復がやられたぞ」


こうして、敵のヒーラーをメインに倒し、ミラージュで逃走していた。ヒーラーを失ったギルドは他のギルドとの乱戦で退場していく。こうして、アミたちが倒せそうなギルドを厳選して階段に送っていたのだ。


蒼はというと…


【ミラージュショットⅠ】


2階から、下にいるプレイヤーを狙って弓矢で攻撃していた。ミラージュショットは矢に特殊効果が施され、相手に見えない攻撃になる。その矢がヒーラーと思しきプレイヤーを射抜く。


「おい!レイがやられたぞ」

「はっ?どこからの攻撃だ?」


そう言っている間に…


【ミラージュショットⅠ】


次は旗を持ったプレイヤーを射抜いた。そして訳も分からず、1つのギルドが敗北していく。蒼の持つ弓はアクマのUR武器箱から入手し、それに強化を加えた物だ。


《急所のシューティングスターⅧ》◆◇◇◇

ATK648 DEX+64 弓の射程+50%、遠距離攻撃で与えるダメージ+20%

◆大鷲カード:バックアタックのダメージ+50%


それに《ハンターアイⅧ》《大鷲の翼衣Ⅷ》で弓の威力が底上げされているのだ。前衛職を一撃で倒すのは難しくても、後衛職であるならばほとんどが一撃で倒せる火力を手に入れている。そしてまた、他のギルドも蒼の餌食になっていく。


各々が防衛を果たし、攻城戦終了を告げる鐘が鳴り響く。


『現時刻を持ちまして、攻城戦を終了します。現在、旗を掲げている城はそのギルドの所有となります』


そうアナウンスが告げる。


「お疲れ様!」

「やったね」


アクマ達が階段の場所に全員集合する。そう、これからが勝者の時間なのだ。攻城戦が終わると、その城の宝物庫への扉が開く。もちろん、21時になった時点で、所有ギルド以外のプレイヤーは転送され、他のプレイヤーは城に入れなくなる。


アクマ達が宝物庫に向かって進む。そこには宝箱が、4個あった。


「私開けたい!」


とアミが真っ先に手を挙げる。


「分配とか決めてからにしようか」


「俺はギルド資産かアクマ持ちとかでいいと思うぜ。必要な経費があるだろうし、こいつらの装備はお前がほとんど集めた物だからな。」


アクマの提案にアインハルトがそう答える。他のメンバーも頷く。


「じゃあこうしよう?宝箱の中身から1割ずつ分配して残った4割をギルド資産にする。みんなにも分配しないとこれからの装備とか集めるのが大変だろうし」


「アクマさんがいいならそれで大丈夫です」

「別に異論はないよ」


レンと蒼がそう答える。他のメンバーからも反対の声はなかった。


という事で、まずは1個目の宝箱をアミが開ける事になった。


「いくよー!」


アミが宝箱を持ち上げ、アクマが中のアイテムを回収する。


《カード手帳》

《ギルドメダル》

《カード手帳》

《スキルガチャチケット》

《金貨袋(1,000,000Gゴールド)》


続けて2個目をレンが開ける。


《カード手帳》

《ギルドメダル》

《UR武器箱》

《金貨袋(1,000,000Gゴールド)》

《金貨袋(1,000,000Gゴールド)》


3個目は蒼が開く。


《カード手帳》

《ギルドメダル》

《ギルドメダル》

《UR宝石箱》

《金貨袋(1,000,000Gゴールド)》


最後の宝箱は心愛が開いた。


《カード手帳》

《ギルドメダル》

《夢がつまったカード手帳》

《金貨袋(1,000,000Gゴールド)》

《金貨袋(1,000,000Gゴールド)》


どうやら、《カード手帳》、《ギルドメダル》、《金貨袋(1,000,000Gゴールド)》が確定らしかった。ゴールドは600,000Gづつ、カード手帳は当てた心愛に《夢がつまったカード手帳》、他の5人が《カード手帳》、武器箱と宝石箱は当てたレンと蒼に渡す。ギルドメダルは用途不明のため、ギルド資産としてアクマが預かる事になった。


こうして1日目の戦いが幕を下ろしたのだった。

次回、攻城戦編 第4話『攻城戦2日目を迎えたら…』は3月18日0時までに更新予定です。


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