12話 友を呼んでみたら…
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「ほう?それでうちらを頼ろうって訳か」
ラッシュが頬杖をつきながら話す。
自宅に戻った琢磨はパソコンからゲームにログインしていた。今日の経緯を話し、相談に来たのだ。この場にはルカ、ラッシュ、カナデ、白羽、赤羽が揃っている。
「まぁ即席のパーティーだとそういうこともあるよね」
「初めての狩場だと下調べは大事だよ?アクマくん、前もあったよね?」
ルカと赤羽が話す。確かに以前もスライムの時も苦い経験があった。
「しょうがない。私が行こう。知った者なら気兼ねはいらんだろう?」
と赤羽が言う。
(まて!父親とパーティーなんて冗談じゃないぞ!?)
「アカが行くなら私も」
白羽が手を上げる。
(うぉい!?両親とパーティーを組むなんて、どんな罰ゲームだ!)
「こらこら。アクマくんが困ってるじゃないか。親バカなのは分かるが、アクマくんの肩身が狭くなってるぞ」
とラッシュがフォローを入れる。どうやら顔に出ていたらしい。
「じゃあアクマくんは私とね?」
「えー!ルカさんずるいっ!」
ルカの発言に白羽が食いつく。おそらく頬を膨らせているだろう。
「パーティーは何人まで一緒に組めるんだ?」
「えっと…確か6人までだったかな」
シロハネの問いにアクマが答える。
「じゃあ全員いけるね!」
じゃあ!と話がまとまった時に
「あ、俺はパス。VR持ってなくてさ」
罰が悪そうにカナデが口を開いた。
「仕方ないな。アクマの分を貸してやるよ。手伝ってもらうわけだしな」
助け船はアカハネから出る。琢磨はVR室に行くので、家庭用VR機は1機余っていたのだ。
「分かった。今から取りにいくわ」
とカナデが落ち、メンバーはログアウトしていった。
…
翌朝、メンバーは全員揃ってログインしていた。
ナイトのカナデは金髪でストレートロングにライトブルーの瞳を持った女性…
「えっ?ネカ…んぐっ!?」
「こらこらアクマくん?」
カナデの笑ってない瞳がこちらを睨む。はい、この先は言いません。
ハンターのラッシュはライトグリーンでショートヘアーに黒い瞳をボーイッシュな女性…
「あの?ラッシュさんもネカッぐへっ!?」
思い切り殴られた。
ウィザードの白羽はストレートロングでピンクの髪にブルーの瞳を持つ女性だ。
(あれ?お母さんがウィザードなんだ)
そして、プリーストの赤羽は白いボブカットにブルーの瞳を持つ女性…
「おと…」
ドカーン!
何を言おうとしたのか察した父親は魔法をすでに発動しており、アクマを襲った。
「はぁ。これだからネカマ共は!」
そう言ったのはプリーストの赤羽だった。
「あれ?声がお母さんだ。どゆこと?」
「名前を"戻した"だけよ。お母さんが元々赤だったからね」
白羽が答え、アクマは納得した。
そして、最後に同じくプリーストの流華さん…
「って!ええ!?」
アクマは驚きを隠せなかった。そこに居たのは以前、一緒に酒場に行った女性…
「流華さん!?」
「バレちゃった!」
てへっ☆と舌を出して流華が答える。実はあの日、アクマの他にルカとカナデがテスターに応募したのだ。
テスター時代にたまたまアクマを見かけ、もしかしたらと思って声をかけていた。アクマは気づかなかったようだか…。
何はともあれ、無事にメンバーは揃った。レベリングとスキル習得のため、それぞれのダンジョンに向かう事にした。
「そう言えば、おと…白羽さんは魔法使いませんでした?」
「ああ。これだけ覚えてたぞ?」
「私もヒールだけ」
と赤羽も続く。どうやら基本的な1種だけ習得した状態になっているようだった。
流華さんのレベルも10を越えているため、二手に別れてレベリングすることになった。
流華さんに壁役は難しいのと、夫婦は一緒がいいと赤羽が駄々をこねたので、パーティー編成が決まった。
まず、カナデの前衛にラッシュの火力、流華の回復でパーティーを組む。つまり、残ったアクマが前衛になり、白羽の火力、赤羽の回復でパーティーを組む。
(結局こうなるのかよ!)
と思いながらも仕方がない。アクマ達親子は魔法学校に向かって歩き出した。流華達は弓道場→騎士団を攻略してくるそうだ。
アクマは初めて魔法学校に入る。受付がクエストカウンター、購買がショップ、各教室がダンジョンに繋がっている設定だった。
白羽がクエストを受け、初級のクラスへ向かう。教室の中は赤いスライムで溢れていた。
レッドスライムは白羽のファイアで一撃だった。パーティー設定で経験値の分配を均等に設定し、アクマは教壇にいるレッドメガスライムをターゲットにしてホーリージャッジメントで攻撃していく。アーマーゾンビ同様に即時リスポーンだったので、そのまま次をターゲットにし、回りのスライムもろとも殲滅していく。ホーリージャッジメントのレベリングもでき、一石二鳥だ。
白羽の初級クラスのクエストをすべて終わらせた頃には、2人のレベルも上がっていた。白羽がレベル9、赤羽がレベル8になっている。
次は赤羽のクエスト消化のため、大聖堂に向かう。先ほどと同じようにゾンビは白羽が、アーマーはアクマが倒していった。
赤羽の初級クエストをすべて終わらせると、2人のレベルは12まで上がっていた。
アクマ達は流華達と合流すると、レベルアップの早さに驚かれてしまった。とりあえず昼休みを挟んで14時に集合となり、一旦解散となる。
その後は騎士団と弓道場を回り、全員のレベルが10以上となった。最後に酒場でガチャを回し、その日は解散した。
翌日メンテナンスが行われ、レイドボスチャレンジが開始になった。
評価も頂けた事で、今週は日間最高62位、週間も99位でランキングに載る事もできました。
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何話か番外編を挟む予定でしたが、短く1話にまとめましたので、番外編を本日中に更新し、本編は明日お届けるできるように致します!
というわけで、次回 番外編は2月19日12時更新予定です。