4話 嫌みな奴らに出会ったら…
正式サービス2日目、今日も朝からアクマはVR世界にダイブする。
アクマ Lv:20【Priest】
【HP:1718】【MP:933】
【STR:0】【INT:64+109】【VIT:50+65】【DEX:40+85】【AGI:0】
【ATK:140】【DEF:730】【MAG:2025】【RES:673】
【HIT:290】【AVD:40】
【ASPD:108%】【CSPD:143%】【MOV:100%】
[装備]
Main:《悪魔アクマの神杖EX》◇◇◇◇
ATK80 MAG+320 INT+30 DEX+30 CSPD+20% 魔法ダメージ+20%
sub~foots装備なし
Accessory1:《炎帝アグナギウスの指輪UR》◇◇◇◇適性Lv25
INT+15 DEX+15 VIT+15 詠唱中断不可 ※50%ペナルティ中
Accessory2:《銀のロザリオUC》HP+200 MP+20
[パッシブスキル]
【炎帝アグナギウスの加護EX】ATK+50%、MAG+50%、火耐性+50%
【死霊魔術師クロンの涙EX】HP+20% 闇属性攻撃で受けるダメージ-20%
【秘湯アメジストめぐりEX】1秒毎にHP5%、MP5%回復
【裸の王様EX】Main、Sub、Accessory以外の装備未装備時、基本ステータス+100%
【精神統一】待機時、10秒毎にMP5%回復
【不死特化アンデッドキラーⅩ】不死系モンスターに与えるダメージ+50%
【不死耐性アンデッドガードⅥ】不死系モンスターから受けるダメージ-30%
[アクティブスキル]
【ヒールⅩ】消費MP12 詠唱なし
単体のHPを回復する(MAG×2)
【エリアヒールⅠ】消費MP48 詠唱2s
指定した地面の半径3セル以内のHP回復する(MAG×1)
【パワーライズⅤ】消費MP24 詠唱2s
単体の攻撃力を上昇する(ATK+40)
【マジカライズⅤ】消費MP24 詠唱2s
単体の魔法力を上昇する(MAG+40)
【プロテクションⅠ】消費MP24 詠唱2s
単体の防御力を上昇する(DEF+20)
【リフレクションⅠ】消費MP24 詠唱2s
単体の耐性を上昇する(RES+20)
【クリアランⅡ】消費MP24 詠唱2s
単体の移動力を上昇する(MOV+20%)
【ホーリーライトⅣ】消費16 詠唱2s
聖属性の光で敵を攻撃(MAG×1.4:聖)
【エクソシズムⅣ】消費126 詠唱5s
自分中心に半径5歩以内の悪魔、不死モンスターを攻撃(MAG×1.2倍:聖)
ログインしたアクマはまずは酒場に来ていた。
そう!ログインガチャである。朝はあまり混んでいない。と言っても少し並んだ。
『ガチャガチャ。ガコン!』
カプセルを取り出し、開く。
《下級ポーション10本》
今日はハズレだった。下級ポーションはNPCから50Gで買えるので、100Gよりはマシだ。
今日は新しい都市に行ってみるつもりだったので、空港に向かおうとした。
「あれ?ダメプリのアクマじゃん」
「しかも裸じゃん。何?装備なくしたの?」
呼ばれて振り返るとそこに居たのはアークとガイアだった。
「やあ、久しぶりだね。僕に何か用でも?」
アクマはそっけなく返事をする。
「今度はダンジョンでも連れてってやろうか?あ、でも新規連れてった方がマシだな」
「ソウデスネ。ボクモエンリョシトキマス」
「裸のプリーストなんて役に立たないよ。きっと」
「じゃあ。僕は行くところがあるんで」
アクマはその場から立ち去ろうとした。が…。
「こいつがプリーストか?」
目の前に大男が現れ、行く手を防がれた。
「あ、はい。そうです」
アークが答えた。アクマはアークに聞く。
「どういう事?」
「プリーストがいないんだよ!着いて来てくれ」
アークがこそこそ話す。なるほど、それでからんで来たわけか。
「着いていく義理はないよね?」
「スライムの貸しがある!断らないよな?」
結局、アーク達と同伴する事になった。アークのパーティーはヒーラーの扱いが酷く、テスターのプリーストは近寄らなくなっていた。アクマを見かけたアークは仕方なくアクマを誘ったというわけだ。
「今日はどこに行くんです?」
「ああ。今日は西の洞窟だ。」
西の洞窟はテスター時代にアクマが挑戦しようとしていたダンジョンだ。その時は道に迷い、偶然温泉にたどり着いた。
「あの洞窟のモンスターはLv10ぐらいでな。今のレベルにちょうど良いんだ」
アークがそう補足した。つまり、アーク達のレベルはアクマより10近く低い事になる。
「経験値は公平、アイテムは各自だ。行くぞ」
大男がそう言い、一同はプリンス王国を後にした。プリンス王国西フィールドを西に向かって進む。以前ワイルドキャットと戦った湖畔から南西に進んでいく。それからしばらく歩き、湿っぽい洞窟の入り口にたどり着いた。
「ここだ。ガイア先頭な」
ガイアを先頭に洞窟を進む。コウモリ型の敵が襲ってくる。
ガイアがターゲットを取り、アークが魔法で倒す。アクマはプロテクションとマジカライズをかけながら着いていく。大男は何もしない。
洞窟の奥に進むとバットは出てこなくなり、代わりにネズミ型の敵が出てくるようになった。ラットもさくさく倒して進む。
「ガイア。そこの横穴だ」
アークが指示し、横穴に進む。その先には階段があった。4人は階段を下り、少し開けた場所に出た。その場所からはいくつかの通路に繋がっていた。先程までの洞窟と違い、遺跡といった雰囲気だ。
「ここでやるぞ」
大男の声にアークとガイアが頷く。
ガイアが一つの通路に進むと、モンスターを引き連れて帰って来た。岩と石から成るゴーレム…【ストーンゴーレム】だ!アクマはガイアにプロテクションをかける。
ガイアは広間の中央で振り返り、盾を構える。
【ガードⅢ】【シールドⅢ】
その盾でゴーレムの攻撃を弾く。連れてきたストーンゴーレムは4体だ。アクマはガイアのHPを見ながらヒールで回復する。アークは必死に魔法を唱えているが、なかなか殲滅には至らない。アークのファイア1発でストーンゴーレムのHPが2割程ってところだ。おそらく、ゴーレム種のVIT値がかなり高いのだろう。
4体の攻撃を同時に受けるガイアも耐えてはいるが、HPの減りが激しい。4体で3~4割ぐらい持っていかれている。アクマのヒールは高性能だ。1発でガイアのHPを全回復出来る。
大男は…相変わらず見ているだけだった。
ガイアが耐えて、アクマが回復する。アークが敵を倒し、大男は寄生する。
こうして、ゴーレムをすべて倒した。ガイアは別の通路に向かう。アークはマナポーションを飲んで回復する。
「MPきついのか?」
アークに尋ねる。
「ファイアの消費が24だからな。今ので480使った」
マナポーションは1本3000Gの高級品でMPは100しか回復しない。ドロップ品を3人で分けても確実に赤字だろう。アークに少し同情する。
ガイアがゴーレムを連れて戻ってくる。今度は5体だったが、同じ手順で倒していく。何度か繰り返し、アクマのレベルも21に上がった。
「よし。次で引き上げるぞ。思いっきり釣って来い」
大男がそう命令し、ガイアは通路に消ていく。
…
……
………
「うわああぁぁぁぁ!」
通路の奥からガイアの悲鳴が聞こえる。
ガイアが慌てて戻ってくる。
その後ろに大量のゴーレムを連れて…
アクマはその中に鈍い金色に似た光を放つゴーレムが混ざっている事を見逃さなかった。
昨日3話更新でしたが、0時も更新していきます!
次話執筆中なので、明日に間に合うよう頑張ります(笑)
サービス開始編 第5話『ゴーレムと戦ったら…』は2月14日0時更新予定です。