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非モテ男子、比茂手くんは非モテじゃない。  作者: 大学生はつらいよ
5/5

2020/4/1: 逃避行

 

「おおおおお~!!」


 入学式、校門前では拍手喝采が起きていた。


 告白した美少女はというと笑顔で涙を拭き、

 告白された少年は頬を引き攣っていた。


「よかったなあサク!!

 これで非モテなお前にも春が…!!」


 何故か泣きながら肩を組んでくる親友。

 殴りたい。


「よ、良かったじゃない。

 まあ、あんたは直ぐに分かれそうだけどね」


 春花はどこかしかめっ面で睨んでくる。


「いや付き合ってないから」


「あんたにはぜったい!美少女は似合わない!どうせ直ぐに分かれるわよ!!」


 ギャーギャーと喚く春花。

 酷いな!なにそのちょっとアレな傷つくセリフは。

 俺だって分かってるし付き合う気は毛頭無い。


 知り合いと和気藹々としていると、美少女が近づいて来た。


「あの…サク君。

 よかったら一緒に写真撮りませんか?」


「あ、ああ!写真ね、いいよ!写真ね」


 咄嗟に返事をしてしまい隣で今にも噛みつきそうな春花を見た佐久は、苦笑いしながら少女に頭を下げた。

「ごめん、先約があって。彼らの後でいいかな」


「はい!私はいくらでも待っておりますので」


 少女はにっこりと笑った。

 なんだこの可愛いさ。素でドキドキしてしまいそうになる。


 そんな感じに鼻の下を伸ばしそうになっていた佐久は一気に身を固くした。


『おじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおさまああああああ!!!!!!』


 金髪イケメン男子が俺の顔面を跳び蹴りして乱入してきたのだ。


 俺には訳が分からなかった。

 急に顎がずれたかと思ったら、宙に舞ったのだ。

 そのまま校門の柵を越え、全身にアースの衝撃。

 頬を押さえながら「なに?!」と振り返るとそこには拓人に似たものを感じさせるザ・イケメーンがいた。

「貴様!!お嬢様!!百合様に触れるな!!!!!」


 急なイケメンの登場に、

「何々?!三角関係?!」

 沸く会場。


「いや、だれ?!!!」

 俺は当然の反応を示すと問答無用で殴られそうになった。

 そしてそれを止める少女。


「百合様なぜ?!!」


 顔を赤らめる少女。


「私、この人が好きなの」


「そ、そんな…」


 金髪イケメンは石になったみたいに口を空け静止した。

 それを余所にユリ嬢はサクの元にダッシュで走ってきた。


「サク君立ってください!逃げましょう!!」


「え、なんで?!」


 訳が分からないまま少女に手を握られ走るサク。


「き!貴様!!!お嬢様をどうするつもりだ!!!」


 どうされちゃうんでしょうかね?!俺が聞きたい!!!


 再び襲いかかる金髪。

 それを足でとめる拓人。


「きさまあ!!どけ!!!」


「ふっ…。まあまあそんな怒りなさんなって」


「なぜ邪魔をする!!!」


「親友の為に身体を張るのは当然だからね」


 走りながら後ろを振り返ると、拓人がグッドポーズをしている。


 なになに?

『こ・こ・は・お・れ・に・ま・か・せ・て・さ・き・に・い・け ?!!!』


 決めポーズをとった拓人は直ぐにボコボコにされていた。


 タクト――――――!!!! 


 後ろでイケメンが一方的な私闘を繰り広げた。


「なあ、ユリさん。

 あのイケメン貴方の従者じゃ…」


「知りません!!

 それよりサク君、私貴方と誰も居ないところで二人っきりで話がしたいの」


「誰も居ないところで、ですか…!!」


 俺は後ろで殴られている拓人に敬礼した。

 すまん、ありがとう。


 やはり俺の日常はもう戻らないらしい。

 この日初めて俺は逃避行というものをした。



遅くなりました!!今新作を書いていて、中々手が付きませんでした。

(小泉総理髭sorry#ネタ古い)

話は新キャラ登場で何故かギャグ方面に進んでしまいました笑

まだまだ書いていくつもりなので良かったらご愛読ください!

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