来訪者①
三人で団欒していた所、唯一ある扉が開いた。
自然と三人は入ってきた者に目を向けた。
それはたった一人の男性だった。
恰好はいかにも貴族と呼ばれるような服装で、青を基調にし、金色の糸で豪華に刺繍されたいかにも高価なジャケットを羽織り、中には白くレースがついたシャツを着ていた。
下は茶色のズボンを履き、靴は真っ黒に光っていて恐らく毎日誰かに磨かせているのだろう。
髪は茶色に白髪混じりの短髪を後ろに流している髪型で、顔はいかにもエラそうな雰囲気を醸し出した見た目五十代ぐらいに見えるふてぶてしい男でその手にひ高価な鞄を持っていた。
彼はこの国の上流貴族の地位にいるて位は侯爵である男で、いかに自分が上流貴族であることを見せつけるために指には様々な宝石で作らせた指輪が沢山つけてあった。
クレアとユーリはおそらく許可を得ていない侯爵からリンネを守る為に自然と彼女の前に守るように立った。
「おはようございます。ドルトイット侯爵様。こんな朝早くからこのような所になんの御用件でしょうか。」
「侯爵様のようなお立場の方がこのような場所にいらっしゃるなんて…。早くお戻りになった方がよろしいかと思います。」
二人はリンネになるべく近づけさせないように失礼にならない程度に拒絶の言葉を言った。
クレアは最初に侯爵を見た時は顔をしかめたが、すぐさま笑顔で侯爵を見ていて、ユーリは先程とは違って崩れた言葉遣いではなくきちんと貴族に対しての言葉遣いにはなったが、表情は睨んた顔のまま直すことはしなかった。