プロローグ
「おめでとーございます!いっとーしょーです!!」
僕、姫宮 文乃は一人暮らしをしている至って普通な高校生だ。強いて特徴を挙げるとするならば田舎育ちで体力と自然の知識に若干の自信がある程度だろう。
そんな僕がスーパーへ食品を買いに(因みに僕は料理ができないので、食事は大体加工食品か外食で済ませている)出かけて、キャンペーンでクジ(確か……新井式回転抽選器という名前だった気がする)をしていて、レジでクジを引いてみた(〇〇円お買い上げ毎にクジ一回できるというキャンペーンだった)ら偶々一等賞を引き当ててしまったのである。
そして今現在、一等賞の賞品で重くなった荷物を持ちながら帰宅したのである。
* * * * *
「えーっと、これは………VRMMO〈ParallelWorldOnline〉、というのか」
自慢では無いが、僕はVRMMOという物を耳に挟んだ程度でしか聞いたことがない。
VRMMOの歴史は日本が〈VR実現計画〉という計画を始めたところが始まりとなる。その計画が開始されて約十年後にVRシステムの基となるシステムを日本は完成させた。そして海外の研究者も集まり、遂に安全性も充分なVRシステム、〈Yggdrasil〉を完成させたのだ。VRシステム〈Yggdrasil〉は加速度的に広まっていき、ゲーム会社や趣味人の強い要望によってVRMMOができたのだという。
今や多様な種類のVRMMOが発売されていて、その中でも物凄い人気を誇っているのが〈ParallelWorldOnline〉、通称PWOらしい(2〇hで知った)。
「成程……VRMMOは初めてだけど……やってみるのも面白いかな?食事終わってからやってみよう」
僕は食事を終えると約一時間の時間をかけてPWOをセット(VR器が物置で埃をかぶっていたので引っ張り出した後洗浄してたら大分時間が経っていた)し、スイッチを押した。
そして、此処から僕のPWOでの冒険が始まったのであった。
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