表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/178

第9話 日中合策

 七丈島しちじょうじまは静まり返っていた。

 自宅待機は午後になっても解除されず、警備隊の車とヘリが市内を巡回するばかり。島の中央部、小高い山の中腹にある自然公園も、午後の日差しに閑散と照らされていた。

 その人気ひとけのない公園の片隅に、木造の休憩小屋があった。

 夏めいてきた6月の太陽を避けるように、3つの人影がゆらいでいた。

 ひとりは白い開襟シャツを着た半袖姿の少年だった。

 少年はひどく丁寧な口調で、ほかのふたりに謝辞をのべた。

「お暑いなか、わざわざご足労いただき、ありがとうございました」

 少年の向かいには、木のテーブルを挟んで、20代そこそこの外見の男がいた。

 男はほっそりとした瞳で少年をみつめ、べにを塗ったくちびるをうごかした。

蘆屋あしや様こそ、わざわざお手数をおかけいたしました」

 男は正面を向いたまま、となりに座る少女の後頭部に手をかけた。

 少女は額から脂汗をしきりに流していた。

「まさか一向聴イーシャンテンが独断専行でこのようなことをするとは、思ってもみませんでしたので……さあ、一向聴イーシャンテン、蘆屋様に謝罪を……」

「ご、ごめんなさいア……」

 少女の言葉を待つことなく、男は腕を折り曲げた。

 一向聴イーシャンテンの頭がテーブルに思いきり打ちつけられた。

 突然の物音に、カラスが一羽、近くのこずえから飛び立った。

 男と蘆屋は、おたがいに視線をまじえた。

「これでお赦しいただけますね?」

 質問というよりは確認に近い調子で、男はそうたずねた。

「……今回の件は、これで手打ちといたしましょう、おう桀紂けっちゅう殿」

 おうと呼ばれた男は静かにほほえんだ。

 だがすぐに表情をもどして、先をつづけた。

「では今後の方針などを……」

 王の発言に、蘆屋は待ったをかけた。

「お待ちください。そのまえに確認いたしたいことがございます」

 王はひらきかけたくちびるの動きをとめた。

「……蘆屋様から、なにかご提案でも?」

「この七丈島は、国連の委託自治領。されど本来は、我が国に所属する島でございます。したがいまして、この島での悪事は、すべて我が蘆屋家の管理下にあるものと、お心得いただきとうございます」

「ほお……そうでしたか……忘れておりました……」

 王はとぼけたような返事をすると、右手を上げ、くるりと手首をひねった。

 すると手品のように、一枚の真っ赤なおうぎが現れる。

 王はそれで右頬をひとあおぎして、それから口もとを隠した。

「しかしながら、今は緊急時。日本政府が密かに用意していた双性者ヘテロイドのプロトタイプとやらが、この島にいるそうではありませんか……一向聴イーシャンテン、あなたはその者たちを見たのですね?」

 一向聴イーシャンテンは、不必要に何度も首を縦にふった。

「ほ、本当ヨ! この目で見たネ!」

「……というわけです。したがいまして、これは悪の組織全体の……」

「いいえ、それはなりませぬ。この島で起こっていることは、我が国の問題。世界犯罪憲章第9条、相互不干渉の合意にもとづき、お引きとりを願いとうございます」

 王は謎めいたタメ息をついた。そして小屋のそとへ目を転じた。

 どこまでも澄み切った青空の広がる、美しい島の風景。

 ただひとつ目障りなものがあるとすれば、蘆屋が張っている結界だった。

 あれをくぐり抜けるには、王もかなりの労力を要した。

 おかげでパワーを消費してしまい、蘆屋と対決する余力をのこしていなかった。

 王はしばらく雲の流れを追ったあと、おもむろに蘆屋へむきなおった。

「我々としても、蘆屋様の意志を尊重したいのですが、事は急を要しまして……」

「先ほども申しあげたとおり、プロトタイプの処分は我が……」

 違う違うと、王はおうぎをふってみせた。

 その動作に、蘆屋は眉間にしわをよせ、口をつぐんだ。

「朕が述べているのは、シベリアからの贈り物のことです」

 シベリアからの贈り物。

 そのぼかした言い回しに、蘆屋の顔色が変わった。

「……まさかクレムリンが?」

 察しがよろしいと、王は扇をサッと閉じた。

 波打った空気が、蘆屋の頬をなでた。

「そう、そうのまさかです。オホーツク海を南下し、こちらへ向かっているとのこと」

 蘆屋は平静を装おうとした。が、彼の動揺は王に筒抜けだった。

 まだまだ若いと思いながら、王は先をつづけた。

「さて、いかが致しましょう? ラスプーチンのやりかたは、蘆屋様もよくご存知のはずです……それにクレムリンが動いたとなると、ラスプーチンだけでなく、その部下も大勢やって来ることになります」

 王はそこで説明を止めた。

 蘆屋は苦虫を噛みつぶすような顔で、しばらく思案した。

「……承知いたしました。ここは共闘ということで、お願い申しあげます」

 王はふたたび扇をひらき、口もとを隠した。その裏でニヤリと笑った。

「こちらこそ……では、今後の作戦を……」

「本当にクレムリンがこの島へ来るのですか?」

 蘆屋は王に問うた。

 王はあっさりと答えを返す。

「あなたの組織は、どうも情報戦に弱い……技術力はあるのに、情報軽視とは、よく分からない体質ですが……クレムリンがこちらへ向かっているというのは、本当です。もし嘘だったときは……」

 王は扇を閉じて、その先端を一向聴イーシャンテンの首筋にそえた。

「この一向聴イーシャンテンの首を差し上げましょう」

 びっくりした一向聴イーシャンテンは、あわてて自分の首に手を回した。

「あ、あたしの首アルか!?」

「……冗談です」

 一向聴イーシャンテンは首に腕を伸ばしたまま、ぶるぶると震えていた。

 王は扇をひらいた。

「おふざけはここまでにしましょう。蘆屋様は、どのような作戦をお考えで?」

 この質問は、蘆屋にとって意外だった。

 王が仕切りたがると、そう思っていたからだ。

 蘆屋はじっと目を閉じた。

 考えがまとまるのに、それほど時間はかからなかった。

 少年の澄んだ瞳が、ふたたび真昼の光をとらえた。

「……こう致しましょう。クレムリンが来る以上、桀紂けっちゅう殿と私はそちらの対処へ当たらねばなりません。それに、貴殿は少しお疲れのご様子。そこで……」

 蘆屋は、一向聴イーシャンテンに視線をむけた。

「プロトタイプの処分は一向聴イーシャンテン殿にお任せし、私たちはクレムリンの到着を待つ、という作戦はいかがでしょうか?」

「ふむ……まあそれが無難ですか……しかし……」

 王は蘆屋のアイデアに注文をつけた。

「朕は大蝙蝠ビエンフーを助け出さねばなりません。だいじな部下ですからね。ここはひとつ、惻隠そくいんの情をかけてやらねば」

「そのような時間がおありですか?」

「クレムリンの移動速度からして、到着は20時頃のはず。まだ時間はあります。それよりも、この一向聴イーシャンテンなのですが……」

 一向聴イーシャンテンはびくりとした。

「防御には定評があるのですが、攻撃がからっきしでして……蘆屋様の陣営から、協力をあおぐ必要があるかと思います。どなたか適任者などは?」

「その心配はご無用です……牛鬼ぎゅうき、ここへ」

 蘆屋は右手をあげ、そのすらりとした指を伸ばした。

 すると小屋の一角の影が、夕暮れどきのように広がった

 そのまま立体に形を変え、地面から起きあがった。

 子供ほどの大きさだったそれは次第にふくらみ、蘆屋の背をこえる。

 牛面ぎゅうめん人身じんしんの、黒い巨大な怪物となった。

「お呼びでございますか、道遥みちはる様?」

 怪物は獣くさい鼻息をついた。

「牛鬼、そちらの娘さんと協力し、この島にひそむ正義の味方を退治しなさい」

 牛鬼は一向聴イーシャンテンに視線を落とし、もういちど鼻息をついた。

 ゆったりとした低い声であいさつする。

「お嬢さん、よろしく」

 一向聴イーシャンテンは王のすそにすがりついて、びくびくと怪物をみあげた。

「よ、よ、よろしくアル」

 怖がる一向聴イーシャンテンをよそに、蘆屋は王へむきなおった。

桀紂けっちゅう殿、お仲間を救出する算段は、いかように?」

 蘆屋の質問に、王はくすりと笑った。

 心配無用──目もとがそう語っていた。

「当代の蘆屋様とお会いするのは、今日が初めてでしたね……お気づかいなく。朕の能力は、こういうことにうってつけですので……では今晩また、お会い致しましょう」


 ◆

  ◆

   ◆

   

 真っ白なテーブルのうえに一枚、ダイヤのクイーンが切られた。

 それを覆うように、スペードのキングが一枚。

 さらにハートのエースが上乗せされて、しめくくりにジョーカーが顔を出した。

「よっしゃ、あがりやッ!」

 ジュリアがガッツポーズを決める。

 となりのほがらは顔をあげずに、

「はい、それチョンボ」

 とつぶやいた。

「なんでや? 一番最初にあがったで?」

「ジョーカーあがりはナシだって、何回説明したら分かるの?」

 ほがらの冷静な一言に、ジュリアは頭をかかえた。

「しもうたッ! 忘れとったーッ!」

 身もだえするジュリアの横で、清明きよあきが8のクラブを出した。山をどける。

 そしてその空いた場所へ、カードを一気に4枚置いた。

「はい、革命」

 ほがらはそれをみて、

「はいはい革命ね……えええッ!?」

 とさけび、椅子から立ちあがった。

 なにをそんなに興奮しているんだと、カオルはけげんそうな顔をした。

 ジュリアはほがらのうしろへ回り込んだ。

「ははーん、これはあかんわ」

 ジュリアはあごに手をあてて、意地悪な笑みを浮かべた。

 クラブのキングが1枚、それに中途半端なダイヤの9と10。

 完璧に詰んでいた。

 目の前で飛び交うカードを、ほがらは黙って見送ることしかできなかった。

 全部パスしたあとで、ムサシがハートの3を出し、ゲームは終わった。

「また私とジュリアがドベじゃないッ! どうしてええぇ!?」

 知らんな──と言った表情で、ムサシはカードの山に手を伸ばし、整理を始めた。

 カオルはつかれたような顔で、壁の時計をみやった。

 針は7時半を指していた。博士から事態の説明を受けた5人は、敵の居場所が判明するまで、この地下研究所で過ごすよう指示されていた。

 蘆屋なる人物が見つかったという知らせは、一向に入って来ない。

 巨大なスクリーンは、真っ暗な画面を映すだけ。スピーカーも沈黙していた。

 ほがらは腕組みをしながら、

「もう、これじゃただの自宅警備員じゃない」

 と愚痴った。

「自宅やないけどな……」

「じゃあなに? 職場警備員?」

「それはただのガードマンやな……」

 ほがらとジュリアの漫才を無視して、カオルはムサシに視線を送った。

 ムサシはトランプを箱にしまってから、カオルの視線をとらえ返した。

「どうした? なにか言いたいことでもあるのか?」

「なあムサシ、俺はずっと気になってるんだが……蘆屋とかいうやつが見つかったところで、俺たちにどうしろって言うんだ? そいつがこの国の裏社会を牛耳る親玉なら、今の俺たちに勝ち目はないと思うんだが……?」

 ムサシは天井のLEDをみあげた。

 そして、おもむろに口をひらいた。

「まあ、勝ち目はないだろうな……あの一向聴イーシャンテンとか言う女が、中国大陸を仕切ってるボスの部下だとすれば、そのボスはあの女よりもっと強いはずだ……そのボスと日本で対等に渡り合ってるのが、蘆屋ってことになる……一向聴イーシャンテンとの戦いだって、あの変な黒い物体に助けられなければ、今頃俺たちのほうがやられていたかもしれない……」

 ふたりは会話をやめた。

 時計の針が、規則的に時をきざむ。

 カチリと長針が動いたところで、ふいに司令室のとびらがひらいた。

「すまん、遅くなった」

 とびらから入って来たのは、御湯ノ水おゆのみず博士だった。

 5人は緊張した面持ちで、椅子からたちあがった。

 博士は背中で手を組み、司令室の中央へと足を運んだ。

 カオルが代表して、

「なにか分かりましたか?」

 とたずねた。博士は目を閉じ、黙って首を左右にふった。

 じれったくなったほがらが、一歩まえに出た。

「こうなったら、私たちでさがすほうが早いんじゃない? 海老えびたいを釣るのよ」

 これを聞いたムサシは、

「力関係の比喩は合っているが……釣られたら死ぬぞ?」

 とつっこみをいれた。

 そこへ、清明が身を乗り出す。

「ここで待ってても、仕方がないんじゃないかな? ボクたちが寮に戻ったって言う情報を流して、蘆屋をおびき出したら?」

 清明のアイデアに、ほがらはパチンと指を鳴らした。

「それよッ! さすがは清明、腹黒い作戦には定評があるわねッ!」

 褒めているのかけなしているのかよく分からない評価に、清明は微妙な顔をした。

 しかし博士は、清明の提案にも首をふった。

「それはならん……寮が襲われたら、大変なことになるからな……」

「じゃあどないするんや?」

「……こちらへ来てくれ。見せたいものがある」

 博士はそう言うと、5人に背を向けた。

 5人はおたがいに顔を見合わせ、それから博士のあとをついていった。

 司令室を出て、いくつもの十字路を通り過ぎ、迷路のような研究所のなかをさまよい、そしてあるとびらの前に案内された。

 そのとびらは既にロックを外され、廊下からなかをうかがうことができた。

 が、暗くてよく見えなかった。

 5人の視線を背中に受けながら、博士はその部屋へと姿を消した。

 ほがらは、

「ちょっと、いいかげんになんなのか説明してよ」

 と言いながら、その部屋に入った。

 他のメンバーもそれにつづいた。

「なんや、なんも見えんで?」

 ジュリアの声に合わせて、パチリとスイッチの音がした。

 すると室内が明るくなり、5人のまえにその全貌をあらわした。

 そこは巨大な格納庫だった。

 合体ロボのアニメで出て来るような、屋内滑走路が3つ、ほがらたちの右手から左手へと平行に伸びていた。奥の2つは未使用で、一番手前の滑走路に一機、小型の戦闘機のようなものが、機体を鈍く光らせているだけだった。その進行方向の先には、大きな金属製の扉があり、発射口をふさいでいた。

 その光景に最初に反応したのは、ほがらだった。

「か、かっこいいッ!」

 ほがらは目のまえの機体に駆けよった。

「もしかして、ヒーローの乗り物ってやつ? 変形合体したりできる?」

 ほがらは博士に、憧憬の眼差しを向けた。

 ところが博士は無表情に、ほがらの問いを受け流した。

「さあな……」

 ほがらの顔から輝きが消え、曇り空に変わる。

「さあって……博士はここの所長なんでしょ? なら、当然知って……」

「この飛行機自体はどうでもいいのだよ……」

「え……? じゃあ、なんでここに……?」

 不穏な空気。なにかがおかしいと、ほがらは感じた。

 ほがらは機体から離れて、本能のまま博士と距離をとった。

 博士はほがらの動きに合わせて、彼女のほうへ正面を向けて来た。

「おまえたちは、ここで死ぬのだからな」

 一瞬の沈黙──博士の言葉の意味を、ほがらの脳は認識できなかった。

 次に爆発したのは、ムサシの大声だった。

「ほがらッ! うしろだッ!」

 ムサシは腕時計へ手を伸ばした。カオルと清明も変身する。

 ほがらの反応は、それに一歩遅れてしまった。

 体が宙に浮く。ぐにゃぐにゃした物体が、全身を締めつけて来た。

 もがけばもがくほど、そのチューブのような物体に圧力が加わる。

 最初にその正体を見破ったのは、ジュリアだった。

「こ、コウモリ女やんけッ!」

 コンテナのうえに、大蝙蝠ビエンフーの姿があった。

 大蝙蝠ビエンフーの口から伸びた舌が、ほがらの体をからめとっているのだ。

「はなしなさいッ! 汚いでしょッ!」

 ほがらの悲鳴を受けて、変身を終えたムサシとカオル、それに清明が前に出た。

 その3人のまえに立ちはだかったのは、なんと博士だった。

「それ以上近づくと、お友だちの骨が粉々になってしまいますよ」

 博士の口から、男とも女ともつかない気味の悪い声がもれた。

 ムサシはこぶしをにぎりしめて、

「貴様……変装してるな!」

 とさけんだ。

 攻撃することはできない。人質がいるのだ。

 やり場のない力を溜めるムサシのまえで、博士の顔がぐにゃりとねじれた。

「変装ではなく……いえ、ここで教える必要もありませんか……」

 博士の容貌は粘土細工のようにくずれ、ゆっくりと若い男に変わった。深紅のくちびるをした、切れ長の目を持つ男だった。

 ジュリアはハッとなって、

「おまえが蘆屋とかいうやっちゃな!?」

 とゆびさした。

 男は小馬鹿にした笑みを浮かべた。

「それは、朕の同業者です……私がお相手をしてもよいのですが、あいにく蘆屋とは約束をしてしまいましたもので……またの機会に」

 男は胸に手を当てて、慇懃いんぎんに頭をさげた。

 あまりの余裕っぷりに、変身したメンバーも攻撃をとまどってしまった。

 男は顔をあげ、口の端に笑みをもらした。

「思ったより賢いのですね。やみくもに攻撃してこないとは……命拾いしましたよ。数十分ほどのことかもしれませんが」

 王は片足で地面を蹴り、空中に舞ったかと思うと、一羽の鳥に変じた。

 通気口のなかへと姿を消す。

 あっけに取られたカオルたちだったが、すぐにほがらへと視線を転じた。

「ほがらを放さんかい!」

 ジュリアが大蝙蝠ビエンフーに怒鳴りかけた。

 大蝙蝠ビエンフーは余裕の笑みを浮かべたまま、さらに舌を引きしめた。

「ぐぅ!」

 ほがらの顔が苦痛にゆがんだ。

 4人は、その光景を見守ることしかできなかった。

 人質がいる場合の怪人の倒しかたなど、学校では教わっていないのだ。

 ムサシはカオルに、

「こうなったらおまえが司令塔だ。なにか案はないか……?」

 とたずねた。

「待て、考え中だ……」

 カオルが思考をフル回転させている、そのときだった。

 格納庫のなかに、ひとりの少女の声がひびきわたった。

「そこまでです!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=454038494&size=88
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ