良いの?ミツが殺してくれるの?
良いの?ミツが殺してくれるの?
あんたは殺されるんだぞ、死んじゃうんだぞ、肉が粉々になっちゃうんだぞ。
良いよ、ヤってよ。
あたしはやらないぞ、あたしはあんたを生かそうとしてるんだぞ。
やめてよ、ヤらないでよ、僕はヤって欲しいんだよ。
ご存知の通り、あたしは爆弾をご存知なんだ。
ご存知の通り、僕がご存知なのはミツだけだよ。
ご存知の通り、あんたは何も分かっちゃいないんだ。
僕がご存知なのは、君のミツのそれがあれでそれがあれってことだけだよ。
ご存知の通り、あたしの毒針はあたしもヤっちゃうんだ。
嘘だよ、血がついているよ、またヤったんだよ。
ヤってないぞ、殺してなんかないぞ、生かそうとしてるんだぞ。
ミツって変なの。
・・・は変だな。
ご存知の通り、僕は爆弾をご存知なのだ。
ご存知の通り、逃げなよ、死んじゃうよ、痛い痛い痛いだよ。
好きだよ、僕はミツのこと。
好きだな、あたしは・・・のこと。
ヤってよ、毒をちょうだいよ、毒毒毒をミツの毒を欲しているんだよ。
あたしを殺したいって?
殺したくないよ、生きて欲しいよ。
ご存知の通り、あんたはあたしの毒針があんたとあたしをヤるってご存知なんだ。
ご存知だよ、僕はミツのこと。
あたしが・・・のことを好きだって?
ご存知だよ、君は僕のことが好きなんだよ、でも僕は君より君のことが好きなんだよ。
ご存知なんだ、あたしは・・・のことが好きだって。
ねえ。
何?
僕が喋っていない音が空から聞こえるんだよ。
知らなかったんだろ?ニンゲンが爆弾を落としてるって。
ご存知じゃなかったよ、そんなことちっとも知らなかったよ。
でも知ってるだろ?音だって聞こえるだろ?
ご存知の通り、僕たちがもうすぐ死ぬってことはご存知だよ。
あたし、空から落ちて来る毒が欲しいんだ。
僕もだよ。
本当か?
本当だよ。
じゃあ、一緒にヤろうか?
そうしようか?一緒に死のうか?