表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

森坂さんとマネージャー

現実か夢か

作者: みなづき

小学生の時に書いたものを、添削しました。少しはマシになってると思いますが、拙い文章をお許しください。

 今、私達が生きている世界は現実なのか、夢なのか。それは誰にも説明できないことである。夢か現実かわからなくなったとき、一回くらいはやったことがあるだろう。自分の頬を叩いたり、つねったり…。痛いと感じるか。痛いと感じたら現実だとか。でも、よく考えよう。痛いと感じたのも気のせいで夢だったら。結局は夢か現実かわからない。


この世界は現実だ。

この世界は夢だ。


 私は今、とある町の古いアパートに住んでいる。仕事は女優。自分にやりたい仕事がなく、夢もなかった。特に特別な魅力があるわけでもない。そんな私の得意なことといえば、愛想よくすることと、人の話を聞くことと、その場の流れに合わせることくらいだ。数は多いように思うが、どれも大したことがない。女優と言っても短い連載ドラマ一本だけだし、全然売れてない。でも、私の得意なことのお陰で、バラエティー番組にはちょっとは出られるようになったかと思う。だけど、人生生きているだけでお金がかかる。給料をもらっても減るばかりだ。これが現実化かと思い知った。

 ある日、いつものように事務所に行ったとき、休憩時間に自分のノートに愚痴みたいなのを書いてたらマネージャーに見つかった。怒られるかと思ったが、マネジャーは「いいね。これ、出してみよっか」とノートを持って行ってしまった。そして本になることが決定した。

 とりあえず本を出したら、ものすごく売れた。まるで夢のようだった。思わず自分の頬を叩いた。

「森坂さん。もしかして夢だと思ってる?」

「は…い」

何でそう聞かれたかはわからなかった。マネージャーは続けた。

「この世界が夢か現実かはっきりとはわからないんだ」

「どうして?現実なんじゃあ…」

「うん、でもね、じやぁ、何で現実かって聞かれて説明できる?さっき、頬を叩いてたけど」

私は首を横に振った。この人の言ってることはわかりそうでわからない。

「でしょ。現実と思うか夢と思うかは自分自身だよ。今回のことなら現実だと思ったほうが嬉しいでしょ」

本当、この人は一体何なんだ?夢のように嬉しいとかあるのに。それにこの人は大事なことを言い忘れている気がする。

「あのっ。大事なことを言い忘れてませんか?」

「僕が大事なことを言い忘れてるって気づいてるんなら、森坂さんは僕がなんて言おうとしたかわかってるんじゃない?」

「現実と思うか夢と思うかは自分自身だけど、現実でも夢でも自分らしく生きなさいって言い忘れてます」

「大丈夫だよ。森坂さんならもう人に流されないって思ったから僕は言わなかったんだ。これからも、女優として、作家として、頑張ってください」

「はい!」と返事はしたけれど、作家として次があるのかな?それならわくわくしてきた。


 この世界は現実と夢の間の世界。現実でもなければ夢でもない。現実と夢を行き来できる世界じゃないか。

 寝てるとき夢を見たと言う。覚えている範囲でよく考えれば、夢の中には必ず自分がいた。それは、夢の世界に行ったということだろう。朝起きたら、現実か夢かわからない世界。現実だと思うか夢と思うか。それは自分自身であり、他の誰でもない。


『それが現実だ』

と言うならば

『これが現実だ』


読んでくださってありがとうございます

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ