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中2の帰り道(短編)

作者: みなと
掲載日:2022/06/16

あれは僕が中学2年生くらいの時に実際に体験した出来事。


僕の住んでいる地域は都会ほど栄えてはいないけれど、かと言って田舎かと言われると田舎ですとは言い難い、そんな地域に住んでいる。

家同士はあまり隣接はしていないが住宅街、道は真っ直ぐな場所が多く、夕方になると街灯があるにしろそこそこ暗くなり虫が鳴く。


ある日の夕方、僕はいつもの様に学校に行き自転車に乗って帰ってる途中だった。

周りは暗くなり始め、自宅近くの少し長いアスファルトの道を走っていると後方から


(タッタッタッタッ!)と音がする。

僕は

『なんだ?』

と思い振り向くと、そこには


【痩せ細ったゴールデンレトリバーが息をきらせ、数メートル後ろを舌を出しながら追いかけてきていた】


幼少期に大型犬に抱きつかれ転倒し怪我をした経験から、あまり【犬】が得意でなかった僕は咄嗟に後ろを向いていた顔を振り直し、その訳の分からない状況もあり全速力で逃げた。


直線道路といえど曲がり角はある。

僕は住み慣れた地域の道を右に曲がり左に曲がりを繰り返し、大体5·6分くらいだろうか自転車をこぎ、疲れて後ろを確認したら犬の姿はなくなっていた。


家に帰り両親に

『○○の道で痩せた大型犬に追いかけ回された、逃げて気付いたらいなくなっていた』

と説明するも信じてもらえず、僕は夕飯と風呂、課題を済ませその日は床についた。


翌日、おおよそ同じくらいの時間に下校し同じくらいの時間にその犬がいた道へ続く曲がり角に着く。

前日の体験からペダルをこぐ足が重かったが、それでも自転車を走らせその直線道路に入り数メートル、ふと行く先に視線を向けるとそこには

【先日の痩せ細ったゴールデンレトリバーが舌を出し座り、僕のいる方向を向いていた】


咄嗟にブレーキを握り来た道を戻った。

犬はというと先日より距離があったからなのか追ってきてはいない。

僕は遠回りになるが迂回して帰路に着いた。

その帰り道、その犬が座っていた場所は迂回をしても最後の最後の道で遠くであるが視界にとらえる事が出来る場所。


気付かれてはいなかったが、犬の姿はまだそこにあった。

翌日の事、その道に差し掛かり犬の姿を確認したが犬の姿はなかった。

僕は恐怖こそ少しあったが、その道を使い自宅に帰る。


事はこれだけにおさまらなかった。


その翌日、同じ様にその道を自転車で走っていると、犬の代わりに黒く誰が見ても高い車が停車していた。


僕はその車の横を通り前に出た瞬間、車のエンジンがかかる。

そしてエンジン音から推測するに、ものすごい徐行スピードで後方数十メートルを走ってくる感じがした。


嫌な予感がした僕はペダルを踏み込む力を上げ、気持ち早く自転車をこいだ。

直線道路から3つ曲がり角を曲がった所に自宅はある。

僕は急いで自転車を庭に止め、物置の陰に隠れ道を見ていると、その黒い車が徐行しながら僕が来た道から姿を現した。

そして自宅の前の道を左折し、戻ってくる事はなかった。


その後はというと直線道路に犬も車の姿も見なくなった。


あの犬は車は何だったのか、ただの飼い犬が連日首輪を外しあの場所にいて、偶然通りかかった僕と遊んでほしくて追いかけてきたのか。

それとも野良犬がエサ欲しさに追いかけてきたのか。

それすら今となってはわからない。

そしてあの車はなんだったのか。


中学を卒業して○年、今も時折思い出すあの一週間の不思議で不気味な出来事を。

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