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やり直しの大魔王の弟子  作者: 曇天
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戦争

 オレたちが時の狭間からでると、リューガリアはオレたちを最後の魔力を用いパレントン国まで転送させてくれた。

 屋敷に戻ったオレたちに来ていたユリアーノとクエスプ大臣は状況を話した。


「今世界各地でモンスターによる襲撃がおこっている。

 おそらくその動きから統率されていると思われるのだ」


 クエスプ大臣は汗をふきながら困惑と焦りの表情を見せていった。


「なぜ?

 一つの国から狙わないのでしょう。 

 その方が効率がいいでしょうに」


 レスパーがそういう。


「ふむ、目的が人間の魔晶核グランコア化ならば合点がいく」


魔晶核グランコアその人間を魔力の塊にかえるという......

 なぜ魔力を必要とするのでしょう」


「兵力となるモンスターを量産するためか......」


「魔王復活のためか...... ですか」


「しかし、朗報もある。

 魔族、マーメイド族、ドワーフ族、そして妖精族が参戦してくれるそうだ」


 クエスプ大臣はそういった。


「メルアがいったからかな」


「ふん! 遅いわよ」


 そういいながらメルアは嬉しそうだった。

 それから戦略について皆が真剣に話をしている。


「なんかシリアスなのはむかないな」


「わたしも、肩がこるわ。

 だいたいベルとカイでかたがつくんじゃない」


「なー!

 ということは私たちは戦わなくてすむかも」


「そうね! 

 チョロっと弱いモンスターを倒してれば英雄よ!

 これはチャンスだわ!」


「おお! 

 英雄になればちやほやされてモテるかも」


「そんなことよりお金よ!

 ちょっと本かいたりするだけで、ガッポガッポよ!!」


「うおー!!

 シンジ英雄への道とかか!

 そしたらなんもせず、だらけて一生暮らせるな」


「そうね!

 豪邸で贅沢三昧、毎日プールで遊べるわ!」


 オレたちがはしゃいでいた。


「......それでおそらくこの一番兵力の多い場所に敵の将がいるのでしょうね」


「うむ、最悪これが我らを誘うブラフだとして、虚をつかれないためにカイとメリエールはここを守るのだ。

 そこには我とシンジ、メルアがいく」


「ほえーーー!!」


 オレとメルアが絶叫した!!


 

 オレたち前線でモンスターたちと戦っていた。


「くそ!! なんでこんなところに送られてんだよ!

 最前線じゃねーか!!」


「わたしもう絶対しぬわーー!」


「心配はいらぬ。

 お主たちは強い。

 我背中を任せられよう」


「そぉ ほんとぉ

 じゃあいっちょうやったりますか!!」


「チョロいわね!

 でもやるしかないわ」

 

 オレたちは襲ってくるモンスターの群れをなぎ倒していく。

 周囲で戦っていた者たちから声が上がった。


「あれはシンジか!!」


「そうだ! 

 のぞき魔ムキムキペラペラのシンジだ!」


「のぞき魔ムキムキペラペラのシンジ頼むわ!!」


「のぞき魔ムキペラのシンジやっちまえ!!」


「それにあれは妖精メルアだ!!」


「あの金の亡者の!?」


「ああ! あの金の亡者のくせにギャンブル激弱のカモのメルアか!!」


「マイザーギャンブラーメルアいけーー!!」   


「マイザーギャンブラーメルアそこよ!!」

 

 そういって兵士や冒険者たちが歓声をあげる。


「あいつらに向かってぶっぱなしていいよねシンジ!!」  


「やめろ!! 後にしろ!!

 オレも我慢してんだ!!」


「我一切いわれん......」


 オレたちはモンスターをなぎ倒していき、大軍の真ん中を突っ切っていった。


「うわーー!」


 わーわーと大きな叫び声がする。

 するとオレたちを影がおおう。

 それは一つ目の巨人だった。


「おいおい! こいつって!」


「ええ、巨人サイクロプスよ......」  


 巨人はその持っていた大木のようなこん棒を振り下ろした。


 ドガッッ!!


 メルアがそれを片腕で受け止めた。


「この程度...... 

 カイの攻撃の方が重かったわよ!!」


 メルアが巨人のこん棒をはねのけ、飛び上がると顔面を殴る。

 サイクロプスは飛んで地面を揺らし土煙をまきあげた。

 もう一匹がオレにこん棒をふるう。

 

「止まって見えるぜ!」


 オレはパリィでサイクロプスを吹き飛ばした。


「おお!! すごい!! サイクロプスをいとも簡単に!」 


 周囲からさらに大きな歓声があがる。


「あれがあのふたりの実力か!! 

 我らも続けーーー!」


「おおーー!!」 


 オレたちをみてか兵士たちが奮起して戦っている。


「ほお、我が眠っておった間にそれほどの力を得ていたとはな」


「何回もカイに殺されかけたからな。

 そりゃ強くもなる」


「そうよ!

 むしろ、楽に殺してほしいとさえ思ったわ」


「......うむそうか、なんか申し訳なかったな。

 あやつめ手加減しろと言うておったのに......

 ん? あれか......」


 オレたちの前にサイクロプスたちが担がれた城が現れる。


「ああ、まちがいない......

 あの中からスゲー魔力を感じる」


 

 オレはそういって城を見上げた。

 

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