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やり直しの大魔王の弟子  作者: 曇天
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新魔法習得

 オレは森を進みながら、魔力の性質を試して使ってみた。


「うーん、いまいちだな。

 ゴムボールみたいにかえってくれば、魔力消費せずに何度も投げられると思ったけど......」


「確かにそれが可能ならば、一度の魔力で何度も使えるが、魔力は出したら散っていくゆえ、固定でもしなければ無理だろうな。

 そして固定するにも魔力がいるし、強いものを作ればそれだけ魔力も必要だ」


「それ相手にも使われるじゃないバカね」


「ぐっ! だったらお前も魔法考えてみろよ!」


「そうねえ。

 いろんな所で使えるような......

 そうだ! ゴムのように体をかえられる......」

 

「ダメだ」  


「何よ! まだ話してる途中でしょ! 反発とか! 物理攻撃を受け流すとか! 有効でしょ!」


「ダメなものはダメだ」


 アホシンジ! そういうと、ほほをプーと膨らませてメルアがすねた。


「そうだな、

 せっかく別々に魔力を使えるのだ。

 性質を二つ使ってみてはどうだ?」


「二つか......

 火と水......固いと柔らかい......

 んー、止める、反発ってメルアがいってたな。

 そうだ!」


「なにか思い付いたのか」


「ああ、でもそもそも思ったからってできんの?」


「あまりにも非現実なものは無理だが、小さな効果なら大抵のことは再現できる」


迷宮ダンジョンで試してみるか」


 

 森を進むと奥に古い神殿のような建物を見つけた。

 なかにはいるとカビ臭く暗い。


「ここが、夜魔のナイトメアネストか......」


「みたいね。

 なんだったっけ八階にあるなんとかって鉱物を見つければいいんだっけ」  


「ああ、魔消鉱石アンチマジックストーンだ。

 加工すれば、魔法を打ち消せるアイテムが作れる」


 ベルがそう言う。


「さっさと取ってかえろうぜ。

 オレの新魔法もできそうだしな」


「なによ。

 もったいぶって、どうせ大したものじゃないでしょ」


「チッチッチッ、違うんだなあ。

 まあ、みてろよ」


「それは楽しみだな。

 どんな魔法をつくったか見せてもらおう」


 オレたちは、神殿の地下へと入っていった。


 六回まで難なくすすんだ。

 ......わけではなく。


「シンジ! あんたなにしてんのよ!

 めちゃくちゃやられてんじゃない!

 モンスターに真正面から突っ込むってバカなの!」


 メルアがボコボコにされたオレに回復魔法をかけながら怒っている。


「なんかあ......

 うまくいかなくてぇー

 モンスターが、タコ殴りにしてくるの......」


「うむ。

 何をやろうとしてるかは知らないが、少しの時間魔力の増大を感じたが」


「もうやめなさいよ!

 あんたの回復でわたしの魔力がなくなっちゃうわ!」


「もうちょっとなんだ!

 もう少しでうまく行きそうなんだって!」


 

 さらに、迷宮ダンジョンを進むと、奥にむき出しの岩壁があり、ハンマーやつるはしが散乱している。 

 

「どうやら鉱物を掘っていたようだが、モンスターが増えて破棄されたようだな......

 だがここに死体が複数ある白骨しているがまだ新しいな。

 どういうことだ?」


「そんなのはどうだっていいわ。

 確か魔消鉱石アンチマジックストーンって青い鉱物らしいわよ。

 さあ下僕たち肉体労働の時間よ。

 掘って掘ってほりつくしなさーい」 


「くそ! ずっと肉体労働だろ」


 オレとベルはつるはしで壁をガンガン魔力の感じる方に掘っていった。

 一時間は掘った頃。

 

「あった! 青い鉱物これか!」


「うむ、それだな。

 魔力も感じる」


「よしさっさとかえりましょう」


「まて、二人ともかなり強いのが近づいてきたぞ」  


 奥の方からガシャガシャと金属音が響く。

 それは古びた鎧の騎士だった。


「うそ! リビングアーマーよ!!」


「なにそれベル?」


「昔の騎士の魂が鎧に定着したアンデッドだ。

 かなり手強いぞ」


 リビングアーマーはメルアの魔法をものともせず、ベルの剣も簡単に弾く。


「こいつ! 魔法が効かない!」


「おそらく魔法耐性の鎧をきておる。

 軽すぎる我の剣では鎧を貫けん。

 これは、一時引くか」


「オレがやってみる」


「バカなのこいつ相手じゃ死ぬわよ!」  


「いや、メルア任せてみよう」


 オレはリビングアーマーに対峙した。

 重い両刃のブロードソードをふるうリビングアーマーの攻撃をなんとかいなしながらタイミングをはかる。


「くっ! 強い!」


「シンジよ。

 攻撃の威力と早さはあるが攻めは単調だ。

 よくみれば剣の軌道もみきれる。

 あとは倒せるだけの力だ」


 ベルの声で魔力の動きから軌道をみる。


(確かに、これならタイミングと場所を狙えば!)  


 リビングアーマーの剣が振り下ろされる。

 オレは剣で受け止めようとする。


「バカ! それじゃダメ! 

 あんたの腕力じゃきられちゃうでしょ!」


 メルアの声が聞こえたその瞬間、リビングアーマーの巨体が吹き飛んだ。


「よし!」


 リビングアーマーが起き上がろうとした。

 オレは一瞬で空高く飛び高速で降り立ち、リビングアーマーの鎧に剣を突き刺した。

 


 リビングアーマーは黒い霧を吹き出しそのあと動かなくなった。


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