披露パーティー
パソコンが壊れてしまい、保存してあった設定が見られなくなってしまいました。
年表とか、人物設定とか、あらすじとか。
思い出しながら設定を作り直したため、そちらの作業に手がかかってしまい、
投稿にだいぶ間が空いてしまいました。すみません。
まだ設定が完成せず、そちらと並行して投稿していこうと思うので、
少しの間、更新が遅くなると思います。こめんなさい。
アメリアとウィルが婚約をして、約2年が経った。
今日は2人の結婚披露のパーティーが行われている。
「アメリア、結婚、おめでとう!」
アメリアと学園で仲の良かった友達数人が、アメリアの周りに集まっている。
「まだ子供だって思っていたのに、いつの間に大きくなったのかしら?」
「私たち同級生じゃない。なんで子供扱いされるのよ!」
友達の言葉に、アメリアがむくれてみせる。周囲からはクスクスと笑い声がする。
「ごめん、ごめん。でも、あのアメリアが人妻なんて、信じられないわ。」
「正確にいえば、まだ婚姻を結んではいないけどね。」
アメリアは少し不満顔で言った。
「私は早くに結婚したかったのに、お父様がダメだって言うのよ。これから領地に住むなら、そこで式を挙げないといけないって。お父様ったら頭が固いのよね。」
アメリアとウィルはよく話し合って、伯爵から提案されたブランドン領の支城を継ぐことにしたのだ。そのため、今後住む土地の領民へのお披露目を兼ねて、向こうで式を挙げるようにと伯爵から言われたのだ。
「ところで、いつ領地に向かうの?」友達の1人が質問した。
アメリアはニコッと笑って答えた。「2週間後よ。」
「アメリアに会えなくなると思うと、寂しくなるわ。」
「そうそう、ウィルが軍を辞めるのはもったいないって、兄が言っていたわよ。」
友達のうちの1人が言った。
「あなたのお兄様? ウィルのことを知っているの?」
「2番目の兄がね、班は別だけど、所属が一緒なんですって。」
ウィルは、卒業後に当初の予定通り王都の警備兵に就いた。ウィルは1年目で先輩方からたくさんのことを吸収し、2年目に近衛騎士見習いの推薦を受けた。推薦を受けられるのは数人だけであり、ウィルの優秀さを表している。
アメリアも、実は迷った。ウィルはこのまま王都にいた方がいいのはないか?と。
しかし推薦の話が出る半年以上も前に、支城を継ぐと決めてしまっていた。
父からも、考え直すか?と聞かれたが、ウィルは、必要ないと即答だった。
「でも、彼なら、領地でも頼りにされるんじゃないの?」別の友達が言う。
「そうよ、彼はどこでも力が発揮できるタイプよね。」また別の子が言う。
それなら、アメリアは嬉しい。アメリアは、ウィルを振り回してばかりいるように思われているが、ウィルが幸せでいること、それがアメリアの願いであるのだ。