最初の物語
プロローグ
ーグランヘルム王国ー
この王国ではこれまでの2000年の歴史の中で誰一人としてクリアできなかったとされる『塔』が存在する。
どんなに腕を磨いても どんなに強い人間を集めたギルドをつくっても決して最上階まで、、いや1階層すら突破を出来た人間がいない程に伝説級の塔がある。 最後に挑戦した人がいたのはもう15年も前のことだ。そんな誰もが制覇を諦めたその塔のクリアを目指す一人の青年がいた。 その青年の名は 『シック』
第一話
「ありがとうございましたー」
お店の女性店員の元気な声これからのダンジョンに必要な少しの食料を買い終えた俺はさっそうと店を出た。雲一つない晴天の空 響く町の人の笑い声
「今日も平和だな~」 俺は呑気にそんな事を空に呟いた
と、そんな時だった 俺が出たお店の右側のほうがなにか騒がしい。少し気になり、騒ぎが起きている所に小走りで向かう。そこでは大柄の男三人に囲まれて怯えている一人の女の子の姿があった。頭の悪そうな顔をしている男三人のうち飛び抜けて大きい男が睨みながら女の子に言った。
「なにぶつかってきてんだよ?あ?」続けざまにもう1人の男が「なに親方にぶつかってきてんだよ、テメェー面かせや!」町中に鳴り響くくらいの大声で男達は怒声を浴びせていた そんな様子を見ても誰も助けようとはしていない 「この国の人間は薄情な奴しかいないのか」と思いつつも面倒事が苦手な俺は今だ口を出さずにその光景をみていた。
か細い声で女の子がごめんなさいと謝っているが、許してくれる様子もなく未だ怒声を浴びせ続けていた。しまいには女の子を連れていこうと言う声が聞こえた気がした。気がした直後男の一人が女の子の手を掴み連れ去ろうとしていた。傍観者達は動く様子が無い。
「はぁ~ せっかく平和で気分良かったのになあんな前時代的なチンピラがまだいたとはな」
俺は男達に聞こえるように比較的大きな声を出した
すると、親方と呼ばれていた男が反応した
「誰だ?なんか文句あんなら俺の前に出て来て言ってみろや!」
すると俺の前にいた人達がぞろぞろと俺の前から避けるように離れていく、そしていよいよ俺がその男に見つかった。
「テメェか?」
キレぎみの、いやキレながら言ってくる
「そうだが、何か?」
俺はいたって冷静に言葉を返す
「「なんだテメェは」」
後ろの男二人が言う
「俺の名はシックだ」そう言った俺は何かを口にしようとしていた男がしゃべる前にすぐさま口を開いた
「お前らの名前なんて聞きたくないからな?」
「ほう? 言うじゃねえか」と男は直ぐに反応した
「痛い目みないとわからないようだな」
もの凄いチンピラみたいなこと言うなコイツと、言いかけたその言葉を飲み込んだ。ここでもっと煽っても良いことないしな
既に絡んだことを後悔している俺はさっさと終わらせてダンジョンに行きたいと思いつつ
「やるならさっさとやろうぜ」と食いぎみに言った。
周りの人間が見ている中これから戦闘が始まる、まぁ見られているから何?という話なんだが。そんな事を考えているうちに後ろいた男二人が走って俺に向かってきていた
男の一人は刀をもちもう一人は素手できている 俺は刀のほうの男の攻撃を最小限の動きで避け、素手の男の手を右手で掴み、刀の男のほうに投げ飛ばした。男二人は勢いに耐えられずぶつかって床に転がった。
「お前達じゃ俺には勝てんよ」と刀と素手の男に言い残し親方と呼ばれていた男に近づいていく、相手はまったく動じていない
ざわつく人々の前で俺は一瞬だけ力を出した、ビュンと音をたてたのはつかの間、俺は親方?の前に瞬時に移動した。
そして剣をあと少しでも動かせば、今少しでも強い風が吹けば刺さってしまう距離で男の首に突き立てた。
『ドスッ!』と音をたてて男は後ろに倒れた。
先程の威勢は失われ相当ビビっているのが伺える
「わかった、俺達が悪かった!」と男は許しを乞うように言ってきた。俺は女の子に許すかどうかを聞いた、そして女の子は
許してあげてと言ったほぼ同時に男三人は すまねえだのありがとうだの言い残すと走り去っていった。
俺は座り込んでいた女の子に手を差し伸べて 『大丈夫か?』と聞いた。女の子は俺の手を掴み立ち上がると、小さな声で大丈夫よ、ありがとうとホッとしたような声で言った。
俺は繋いでいた手を離し、その場を去ろうとした時 女の子が俺にむかって言った
「あの、、、」
少し頬を赤らめている、良く見れば結構美人じゃないか?この子、綺麗な二重にふっくらとした唇、透き通るように綺麗な肌
長いまつげに女性にはかかせないであろう豊かな胸もあるにも関わらず、スタイルがめちゃいい。誰だよ脂肪の塊とかいったやつは、そんな事を思っていると
「あ、あの、ギ、、、」
『あれ、俺これもしかして告白されるんじゃね?』とかいう考えが頭をよぎりこんな可愛いことアンナ事やソンナ事が、、という欲望の塊みたいな考えで頭がいっぱいになりそうだったが俺は現実的に考えてみた。その結果無心という結論に辿りついた。しばらく女の子の言葉をまっているとやっと心を決めたのか女の子は口を開いた
「あの、私のギルドに入ってくれませんか?」
うん、期待なんてしてなかったぜ!
その日俺は
俺の無心は無心で無いことを知った。。。
第1話 終
まずはこのTower Storyを読んで頂いたことに感謝を!
ありがとうございます!
小説の初チャレンジということでまだまだ語彙力や文章力、知識不足な部分も多々あるところで大変申し訳ないです。
この物語は『塔』をクリアすることを目的に話を書いてありますが、そこに挑むまでのストーリーなども考えておりますので少しでも面白い!と思っていただけたなら幸いです。まだ全然何も進んでいなくてつまんねとなる人も多いとおもいますですが!どうか今後の展開に期待してまっていていただければなとおもっています!
1話だけでどうか決めないでくださいませ!m(__)m
そろそろあとがきはこの辺りで終わりにしたいと思います。
どうかTower Storyの今後にご期待くださいませ!
読んでいただき本当にありがとうございました!
感想などもまってます!