第11話 仕事帰りはカラオケへGO!
ある日、仕事帰りにM籐さんとN君と三人でマカティに飲みに行きました。
とりあえず、日本の居酒屋風の店で飯。マカティにはこういう店が何軒かあります。
こういう場合、ドライバーにも最後までつきあわせますが(酔っ払って深夜のタクシーに乗るのははっきり言って危険)、店に入るとき、チップを渡します。
まあ、こっちも羽を伸ばすから、おまえも飯でも食ってろ、って感じです。
飯を食い終わると、次はカラオケ。
中に入ると、カラオケ用のステージがあって、そのまわりにテーブル席が点在していました。座ると女の子たちがよってきました。
カラオケっていうより、キャバクラだな。
そう、フィリピンでカラオケといえば、キャバクラのことで、日本でいうカラオケボックスはない(今はどうかしらん)。
もちろん、カラオケである以上、歌えます。しかも日本の歌。
ここには日本人客で持っているカラオケがけっこうあるっぽい。
そういうわけで、女の子たちも日本の歌が歌えたりします。
しかし、歌えても、日本語の会話はできない!
う~む、ハードル高えな。
こっちはタガログ語とかまったくできませんから、当然、会話は英語となります。
現場でエンジニアたちと話すときも、辞書を引いたり、他の日本人に確認したりして、なんとかコミュニケーションをとっている身としては、女の子との他愛のない会話というやつが、簡単なようで簡単ではない。
M籐さんも、N君も助けてくれないし。
しかし私はスムーズにコミュニケーションをとる方法に気づいた。
飲めば飲むほど、話が通じる!
いや、ほんと。ほんとなんだよ、嘘じゃないよ。
一応、これでも高校時代は受験のため、英語をそれなりに勉強してます。基礎はできてるはずなんですよ。それが英語を話そうとすると、変に身構えちゃったり、正しい文法を使わなきゃならないとか考えちゃって、言葉が出なかったりする。
酔っ払うと、その辺がいい加減になって、かえって通じるようになっちゃう。
信憑性のない、謎理論ですが、案外あってるような気がしませんか?
つまりここは「酔って通じる英会話教室」。
講師は若い女の子。ついでにカラオケもあるでよ。
わははは。いいねえ。
英会話教室だったら、やっぱり間を開けずに通わないとなっ!