プロローグ
ここはデオチナル王国という国の城の一室、そこで一人の女性が苦しそうにベッドに横たわっていた。
?「ハァ……ハァ……」
「ミズキ様!!しっかりして下さい!」
ミズキと呼ばれた女性の周りには執事やメイド、兵士達までもが集まり、心配そうにしていた。
「姉上、気をしっかりもって下さい!」
ミズキの横にはミズキとよく似た顔の女性がミズキにすがりついている。
この女性の言うことから二人は姉妹、そして恐らく双子だろうという事が推測出来る。
「……恐らくもう助からないでしょう…病気が進行しすぎていて、治す事は不可能です…」
医者らしき人物がそう言った。
ミズキ「もういいのです…その者の…言う通り…私は間もなく…死んでしまいます…」
「そのような事をおっしゃらないで下さい女王様!」
「女王様がいなくなられては、この国は終わってしまいます!」
周りの兵士達や使用人達は全員女王のミズキに泣きながらそう言う
ミズキ「大丈夫…妹のアスカ…は政治においては…優秀です…きっと…きっとこの国を…もっと繁栄させる事でしょう…私はお迎えが来たようです…みんな…私は…先に逝ってしまいますが…これからも…この国を…守っていって…下さい…最後に、アスカ…あなたには…重荷を…背負わせる事に…なりますが…あなたなら…きっと出来ます…自分を…信じて…頑張り…なさい…」
「はい、姉上。しかとこの胸に刻みます…」
ミズキ「…もう…時間の…ようです…少々…眠く…なり…ました…では…今…言った事を…胸に…刻んで…頑…張って…下…さ…い………」
「「「女王様ーーー!!」」」
そして、デオチナル王国の女王、ミズキは息を引き取った。