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竜級令嬢の  作者: 脳裏に刻み込め
リリー幼年編
6/19

竜級令嬢のボーグ誘拐事件

一人いや一匹ブレスの練習をするボーグに忍び寄る影がありました。


「ケヒヒッあのチビ竜、美しさからして上位竜だと思うが一匹だけだぜ。アレは金になる。どうするお前ら、やるか?最悪生け捕り出来なくても素材を売れば億万長者だぜ。」


「ヘイ頭の言うとおりに」


怪しい男たちはボーグがトボトボ歩いている方向に罠を仕掛けます。ブレスの練習で疲れたボーグにはもう飛ぶ元気も残っていないのでした。そして遂にボーグは罠に差し掛かり綺麗に鎖に繋がれてしまいます。


「うわっなんだお前ら!この俺はドラゴンだぞこんなもん解いてぶっ飛ばしてやる!」


ボーグは頑張って暴れますがこの鎖は上位の魔物を難なく拘束できる物、子供のボーグには振りほどけません。


「ウオッマジかよコイツ人語まで話せるのか!これはさらに値が上がるぜ」


と男たちは下品な笑い声を出します。


「ボーグは最後の力を振り絞って助けを求める咆哮を出します。」


「ビックリしたぜでももう頭を持ち上げる力も残ってないみたいだな。」


ですがボーグの最後の咆哮は距離が近めなお陰もあって竜の里へギリギリ届いたのでした。


「ム、これは助けを求める咆哮か」


「これはボーグのものだわ!!」


最初に王竜とボーグの母竜が気付きます。そしてよく一緒に遊んでいたリリーも。


ボーグが祝いの場に居ないことに気付いた上位竜たちは一斉に飛び立ちます。


「こらっリリーボーグにどんな危険があるか分からないのにお前を行かせる訳にはいかん!」


「でもボーグは大事な友達なのです!ボーグの助けを求める声を無視なんてできません!」


王竜の制止を振り切ってリリーも弾丸のように飛び出します。


「ヴィーナ、リリーを追ってくれ我らはもしもの為に里を守らねばならん」


「かしこまりました」


しかしリリーの弾丸のような速度にはついていけず振り切られてしまいます。


「かっ頭あの山から大量のドラゴンが飛んでやがりますぜ」


「チクショウさっきの咆哮で仲間を呼ばれたか、だがこの幌を荷車に被せちまえば魔物からは見つからない。大金はたいて買った甲斐があるぜ」


男たちが荷車に掛けた幌には魔物から身を隠す術式が刻まれていたのです。確かに竜たちのみが探していたら見つからないのですが竜達の中にリリーが混じっているのは流石に想定外のようです。


「みんな気付いてないけど森を動いてるあの白いのアヤシイ。エイッ」


リリーは荷車の近くに飛び降り男たちの前に立ちます。


「お嬢ちゃんどうしたんだい?ここら辺はドラゴンが飛び回ってる危ないから荷車に乗っていくかい?」


(ヘヘッあのガキ絶対美形に育つから変態な金持ちに高く売れるぜ)


「ボーグを返してください!」


「ボーグって誰だい?そんな人知らないね」


「いえボーグは人ではなくドラゴンです。そこに居るんでしょう?」


「チッあの竜の知り合いか人間のダチがいるならそりゃ人語が話せるぜ。だが小娘一人俺たちは五人いるんだ。お前も大人しく商品になりやがれ!」


男たちは素手で勝てると踏んで得物すら抜かずリリーを取り囲みます。後ろから抱きかかえるように捕まえようとしてきた男を裏拳一発でKOします。


「コイツ下手したらあのドラゴンより強いぜ頭!」


「お前ら剣を抜け!このガキは殺しちまえ!」


リリーは男たちの剣をひょいッと避けるとパンチとキックでさらに二人吹き飛ばしました。


「チッこの化け物め!おいそこのガキお前の友達のドラゴンを殺されたくなかったら両手を頭の後ろに付けて座れ!」


リリーは流石に抵抗する訳にはいかず言われた通りにします。


「おいっその小娘の手足を鎖で縛れ!」


「ヘイ頭!」


頭と呼ばれた男が勝ち誇った笑みを浮かべた瞬間、残った男たちふたりの首が胴体から綺麗に落ちました。リリーが風魔法を使ったのです。


リリーが幌を勢い良く剥がすと中には無傷のボーグがいました。リリーはすぐにボーグの鎖を握りつぶして解きますが力を使い果たしたボーグは動くことが出来ませんでした。


「リリーどうしていつもイジワルしてる俺なんかの為に」


「だってボーグは私の大事な友達でしょ」


そうしてリリーは花のような笑みを浮かべました。


幌を取ってしまえばすぐヴィーナにに見つかります。力尽きたボーグの隣でリリーは元気そうに手を振っていました。無事に竜の里に帰れた二人はそれぞれの保護者からこっぴどく叱られるのでした。

高評価・ブックマーク身に余る光栄ぇぇぇぇぇぇイ!!!

次話も是非ぃぃぃぃぃヨロシク!!

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