竜級令嬢の自慢
「お父様!お母様!それにヴィーナ!私魔法でお空を飛べるようになったの!」
「ヴァーニャの下で魔法を学んでいたとは聞いていたが流石我らの子だ。こんなにも早く習得出来るとは」
「えぇヴィーナ今晩はご馳走を用意しましょう。手配をお願い」
「ブラン様承りました」
そうしていつもより豪勢な食卓で2匹とリリーは円満な一時を過ごすのでした。
「そういえばブレスも出せるようになったよ!」
「それは真か!ブレスが出せるというのは竜にとって一人前の証!皆の前で披露して祝いの席を設けよう!」
「まぁ明日もご馳走ですね!ヴィーナ、お触れをだしてくれるかしら」
「仰せのままに」
「やったぁ!明日ボーグに自慢できるんだね!」
そして明くる日、里中のドラゴンが巨大な広場に集まっていました。
「王竜様のところの人間の娘がブレスを出せるようになったらしい」
「うちの子はまだだっていうのに、あの子ったら年上なのに人間に負けるなんてねぇ」
そんなヒソヒソ話の中で一人気にくわないという顔をしている子竜が居ました。そうボーグです。
「あいつ空も飛べないくせにブレスなんて嘘に決まってる!」
そんなこんなで主役のリリーが登場します。殆どのドラゴンたちは祝福のムードでリリーを迎えます。
「こんにちは!リリーです。今日は私のブレスを披露します。」
リリーは人語で挨拶するが実は人語が分かるのは上位竜だけなのですが竜の里にいるのは上位竜とその妻子のみ、問題なく伝わります。リリーは竜の言葉が話せないわけではないのですが幼い頭にバイリンガルは難しいというものなのです。
リリーは挨拶が終わると晴れ空に少しかかった雲に向けて手を伸ばします。
「えーっとぜったいおうじゃのなんとか!なんとかのほうこう!うーーんもういいやブレス出ろーー!」
今回は手を抜いていません。リリーの手からは巨大な白炎の螺旋が伸び大空に差し掛かった雲を散らします。竜達はおぉーとそれぞれ感嘆の声をあげます。竜の里がそもそも標高の高い場所にあるとはいえ子供の出すブレスが雲まで届きその雲を散らすというのはとてもすごいことなのです。
「見事なブレスであった!人の子の身にありながら幼くしてかくも強力なブレスを吐くとは我が娘リリーに王竜として号を与えようと思う。是なるものは平伏せよ!」
その場に集った竜は王竜にまず逆らえない、全ての竜は納得の意を示し平伏した。その様子を見ていたリリーは改めて父の偉大さを思い知るのだった。
「皆様、面を上げてください。私真白竜ブランと」
「真黒竜ノワールの名において!我らが娘リリーに白炎竜の号を授ける!」
場からは盛大な歓声が巻き起こった。ただ一匹ボーグを除いて。そのまま祝いの席でご馳走が振舞われるが、ボーグはこっそり祝いの場を抜け出し竜の里を下ったところにある森へ飛んで行った。
「チクショウ!リリーの奴め!俺様だってアイツより強いブレスを吹いて号を貰ってやるそしてアイツを差し置いて俺様が次の竜王だ!」
ボーグは一人竜の里からかなり離れた森の中でブレスの練習をしています。
「うおおお出ろーー!」
ボーグは必死に力んでブレスを出そうとしていますが出るのは人間のファイヤーボール程度のドラゴンにしては小さな火。ブレスとは到底呼べません。
「出ろーー!出ろーー!出ろーー!でろー」
ボーグは次第に元気がなくなっていき小さな炎すら出せなくなってしまったのでした。
高評価・ブックマーク身に余る光栄ぇぇぇぇぇぇイ!!!
次話も是非ぃぃぃぃぃヨロシク!!




