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竜級令嬢の  作者: 脳裏に刻み込め
リリー冒険者編
27/28

竜級令嬢のスタンピード3

謎の青年に半ば強制的に連れて来られたゴブリンの群れの上空でリリーは風属性最上位の魔法を見せつけられた。


(リリちゃんどうしよ?)


(このお兄さんかなり強そうだし大人しく従ってブレスの魔法を使うしかなさそうだね)


「行くよ!この白炎こそ竜の怒り!」


リリーはオリジナルに短縮した詠唱でブレスの魔法を下に向かって放つ。ブレスはゴブリンたちの真ん中にキノコ雲を生みそこを中心に千体近いゴブリンたちが吹き飛ばされた。


「ワーオこれは良い物見せてもらったね。お兄さんも年上として負けてられないや、ウインドカッター96連」


青年は自身の背後に巨大な魔法陣を生み出すとそこからマシンガンのようにウインドカッターを連射する。ウインドカッターは一個一個がそれぞれの軌道を描き別々のゴブリンたちを攻撃している。


(すごい、リリーちゃんもウインドカッターは使えるけどあんな使い方が出来るなんて)


魔法を出し切ると青年はドヤ顔でこちらを見ている。


「負けるもんかー!!フレイムボム!フレイムボム!フレイムボム!フレイムボム!」


城壁上の窮屈な戦いで溜まっていた鬱憤を晴らすかのように魔法を乱射する。


「どうしたのおにーさん!もう魔法は撃たないの?」


「いや当分撃つ必要は無いよ。下を見てごらん」


気付けば足元にはもうゴブリンは居なかった。


「取り敢えず街へ帰ろうか。僕たちが後詰の通常種を駆逐したから近接職達がそろそろイービルゴブリンを片付けてくれているだろう。」


「むぅ、お兄さん強い!リリーにも教えて!あの96連!」


「ふふ、僕のことはカイトと呼んでくれ。稀代の魔法使い(スペシャルズ)のカイトだ。96連の魔法は難しいぞ?天才の僕が血のにじむ修行をしてやっと身に着けたものだからね」


「リリーにもその修行教えて!リリー知ってる!修行したら英雄になれるんでしょ?」


(はぁ、リリーちゃん知識の何割が絵本で出来てるのよ)


「英雄になれるかは知らないが確実に強くはなれる。うん、そうだなスタンピードが終わったら僕のところに来ると良い。丁度いい季節だしね。」


「??」


「さてもう城壁だ。うん、どうやら見込み通り怪我人を治してあげればすぐに前線を盛り返してイービルゴブリンも駆逐できたみたいだ。僕たち二人で幾分かゴブリンが来ない時間を作れたから魔法使いも魔力の回復に専念できる。あとは原因をなんとかするだけだね」


リリーとカイトが市内へ戻るとゴードンギルマスは大地の声からの報告を受けていた。


「原因は水源ンンン?そうかドラゴンか何かが気まぐれで樹海深部の水源に居座ってたポイズンリザードを倒してしまったから今まで毒に汚染されてた水が飲めるようになってゴブリンの大繁殖を呼んでしまったのか」


「えぇコロニーには殆どゴブリンは残っておらず食糧不足から樹海を出て来たものと思われます。稀代の魔法使いの方に駆逐していただけたお陰で残りは推定1割もいないといったところです。」


「多く見積もってあと数万か。よし!一日休息日を設けた後コロニーまで完全に掃討しに討って出る!」


「やぁギルマス少し遅くなったけど救援に来た稀代の魔法使いのカイトだ。どうやら事態は大きく好転したようだしボクの仕事は終わったとみていいかな?」


「あぁカイト殿、救援感謝する。後は我々の精鋭でコロニーを直接叩けば自体は収束する。」


「そうだ、今回の件で報酬を一個追加で要求したいのだがいいかい?」


「えぇ、特別不当な要求でなければ」


「あの少女の身柄を頂きたい」


指さされた先には和気あいあいとシルヴァたちと喋っているリリーが居た。


「彼女をセルタイナ魔法学校に連れて帰りたいんだ。勿論彼女が拒否するというなら彼女の自由意思を尊重して引き下がろう」


「彼女は登録したての冒険者だ。彼女が魔法学校に行きたいというなら我々にそれを止める権利はない。」


「ありがとう」


そうしてリリーの知らない所でリリーの運命を大きく変えるやり取りがなされたのでした。

高評価・ブックマーク身に余る光栄ぇぇぇぇぇぇイ!!!

次話も是非ぃぃぃぃぃヨロシク!!

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