竜級令嬢のスタンピード
翌日ギルドの訓練場にはビランツ市に滞在する冒険者総勢400人が集められていた。勿論リリーもシルヴァもミシア達もその中にいる。
「良いかお前ら!今回ゴブリンのスタンピードがやってくる!低ランクのゴブリンだからって気を抜くなよ!俺達の何十倍、下手したら100倍以上の数が押し寄せて来るんだ戦場にいると思え!」
ゴードンギルマスに喝を入れられると騎士団の隊長から作戦の説明がなされる。魔法使いや弓士は城壁から攻撃し騎士や剣士が魔法で数の減ったゴブリンたちを地上で討伐するというものだ。リリーとシルヴァとサナは城壁の配置である。
「ミシア~気を付けるんだよ~」
「あんたこそうっかりしてゴブリンの矢に当たったりするんじゃないわよ」
そうして3人はミシアと別れるのだった。あとはゴブリンたちが来るまで休息の時間だ。3人はこれから当分詰めることになる城壁を探索した。城壁の中には居住スペースがあり、ハンモックがいくつも掛かっている仮眠室や食堂、治療術士が待機している医務室などがある。そこへせっせと町の人たちが食料や矢、ポーションなどの物資を運んできている。まさに嵐の前の静けさと言える時間だった。3人は昼食を摂ると指示された城壁上の持ち場に就く。リリーとシルヴァは20mほど離れておりサナはさらにリリー側に5m進んだところだ。
リリーはシルヴァとリリと念話で雑談をしていた。そんな折、カンカンカンと警鐘が鳴った。
「敵襲~~魔法使いは射程に入り次第詠唱を開始せよ!」
リリーは城壁から顔を覗かせてみるとそこには水平線を埋め尽くして余りあるゴブリンの大群が行進していた。
「業炎集いて仇敵砕けフレイムボム!」
リリーの隣の魔法使いが魔法を使ったのを皮切りに魔法使い達がどんどんフレイムボムの魔法を使う。フレイムボムとは着弾したら爆発を起こす火の玉を飛ばす中級魔法だ。作戦として事前に魔力の消費あたりの範囲火力の高いフレイムボムを重点的に使うように説明されており作戦のとおりどんどんフレイムボムが飛んでいく。だが、ゴブリンの数は減る気配を見せない。次第に防衛ラインに近づくゴブリンが現れはじめ近接部隊が雄たけびを上げて突っ込んでいく。
「矢が来るぞーーー」
ゴブリンが放った弓がこちらへ飛来するリリーは風の魔法を自身の前に展開し防ぐが防ぐ手段を持たずに矢を受けた魔法使いや弓士も少なくない。サナはちゃっかりリリーのとこまでやってきてリリーの防壁のご相伴にあずかっていた。
シルヴァは火の魔法は得意ではない。よって彼女は風の魔法で火の魔法を仰いで威力を増すのが仕事だ。緊張状態にありながら笑顔で仕事をこなすシルヴァは周りの魔法使い達の癒しになっていた。
戦況が膠着状態に入って4時間ほどでリリー達に交代が言い渡される。ミシアも無傷で戻ってきており4人は食堂でドカドカ食べたのだった。
「サナも二人も無事なようで良かったわ。取り敢えず明日の朝まではゆっくりできるみたいだし余裕のあるうちに寝かせてもらいましょう」
城壁の中で眠る夜は怒号が飛び交い中々寝付けなかったがその日の疲れからかいつの間にか意識を手放していたのだった。
高評価・ブックマーク身に余る光栄ぇぇぇぇぇぇイ!!!
次話も是非ぃぃぃぃぃヨロシク!!




