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竜級令嬢の  作者: 脳裏に刻み込め
リリー冒険者編
17/19

竜級令嬢の初依頼

3章初回ちょっと長めです。


設定解説:解放歴

1万年前に超古代文明が滅びた後、大陸のほとんどは魔王によって支配されていた。その魔王が打倒された年を紀元としている。

冒険者ギルドに入るとまず右手の酒場で男たちが昼間から酒を飲んで大騒ぎしているのが目に入った。逆の左手には図書館の本棚のように縦向きに並んだ壁の両側に依頼の紙がびしーっと貼られている。そして正面には受付のカウンターが三つ並んでい。る上の看板には真ん中と左が依頼用、右が登録用と書かれていた。


リリー達が少し進むと酒場で騒いでいる冒険者たちの視線が一斉に向けられた。対象はリリーとシルヴァ、ではなくリリーの杖だ。リリーの杖はまるでドラゴンがそこに居るかのようなプレッシャーを放つのだ。修羅場をくぐってきた冒険者たちはそのプレッシャーを感じ取り身の危機から目を向けていた。


(なんか悪目立ちしてるー。これってアレかなテンプレの絡まれる奴?)


そんなことを気にもかけず二人は登録用のカウンターで受付嬢に話しかけた。


「お姉さん!私達登録したいの!」


「なのです!」


「お二人とも文字は書ける?この紙に名前と生年月日を書いてね」


「生年月日?何年かわからないや?」


「二人は何歳?今年は解放歴4530年だからそこから逆算できるわよ」


「えーっと10歳!」


「私は15歳なのです!」


「なら20年と15年ね、にしても困ったわねぇ。規則で12歳以下の子供は大人の同意なしに登録できないんだけど,,,」


(あーしまった!そんな規則があったなんて…)


「なら俺が了承してやろう」


カウンターの奥からガタイの良い茶髪の老人が出てきた。


「ギ、ギルドマスター⁉」


「おう、お嬢ちゃん達、俺はここのギルドマスターのゴードンだ。お嬢ちゃん達俺の見立てじゃ十分な実力がありそうだし。おいっ問題ないな?」


「はっはい!」


「ではこちらで登録の手続きは完了になります。このカードはお二人の身分証にもなりますので失くさないようにしてください。紛失した場合はすぐにお近くのギルドに届け出るように。お二人のランクはGなのでFとGのランクの依頼が受けられますよ」


「ところで二人とも魔力が強いみたいだが水属性の魔法は使えるか?」


「使えます!」


「使えるのです!」


「それは良かった。今丁度低ランクでも受けれて割のいい仕事があるぞ!おいっアレを説明してやれ」


「ハイ、前の冬は雪が少なく各飲食店が食材を保管するための氷室に入れる氷が尽きているのです。ですがこの街の水属性魔法使い達は先週の川の氾濫の治水で魔力切れになって魔法をまだ使えません。そこで街中の飲食店から魔法で氷を用意して欲しいとの依頼が殺到しています。報酬もどんどん暴騰して良くなっていますしそれに伴い功績も高めに設定されています。受けることが可能なら今すぐにでも受けていただきたいのです」


依頼ボードに案内されると壁の半分を埋めるほど氷作りの依頼が並んでいた。


(すごい!報酬銀貨4枚が最低ラインじゃん!あ、リリーちゃん銅貨何枚で銀貨1枚か聞いといて!)


「お姉さんドウカ何枚でギンカ1枚になるの?」


「20枚ですね、銭貨20枚で銅貨1枚、銅貨20枚で銀貨1枚、銀貨から金貨は金の価値によって変動しますが今だと24枚くらいですかね」


「すごい!門番さんに払うお金もすぐに払えるのです!」


「あ、冒険者証を見せると登録以後の入市税は免除ですよ。既に発生したものは無くなりませんが。」


依頼の紙には店の名前と大体の場所を示す簡単な地図が載っていた。


「左上から報酬が高い順にに並んでいますのでお好きな依頼を取ってください。注意して欲しいのが左上の高額な依頼はほとんどが大規模な酒場やレストランで氷を作るのに相応の魔力が必要ですよ」


「分かった!」


「はいなのです!」


(それじゃ多分魔力は足りるから左上から消化していこっか。初回は3件くらいでいいかな)


シルヴァが背伸びして左上の依頼の紙を3枚剥がすと依頼受付のお姉さんの所へ持って行った。


「これおねがいします!」


「こんなにたくさん大丈夫ですか?まぁ今日中に達成しなくても大丈夫なので頑張ってください」


ギルドを後にした二人は依頼の紙の地図を参考にお店へ向かう。そんな中ギルドのバックヤードではこんな会話が行われていた。


「全く、ギルドにドラゴンでも現れたと思って降りてみれば可愛いお嬢ちゃんがとんでもない杖をもってやがる」


「そんなに強い杖なんですか?」


「あぁ恐らく隠居した賢者の弟子か子孫なんかじゃないか?銀髪の娘の方もとんでもない魔力だ。あと青髪の嬢ちゃんの外套、あの緑は見間違うはずがねぇ、ポイズンリザードの皮だ。」


「ポイズンリザードってあのB級のですか!?」


「あぁ、どうやらとんでもない嬢ちゃん達がやってきたみたいだな」


そんな会話をつゆ知らず二人は最初のお店へやってきた。最初のお店はかなり広いレストランである。依頼の紙を見せると厨房の奥にある氷室へ案内された。


「お嬢ちゃん達かなり広い氷室だけど大丈夫かい?」


「ここを氷で埋めればいいの?」


「あぁ、もう秋だから最低半分は埋めてくれ」


「お姉さま!私に任せるのです!凍れ!」


たちまち氷室の8割ほどが氷で埋まる。


「おぉ!助かった!これはウチの店で使える食事券だ。一人5枚ずつあげるから是非食べに来てくれ」


そうして二人は次の店へ向かうのだった。

オマケ

「ねぇシルヴァちゃん、私より年上だからシルヴァちゃんがお姉さんじゃない?」


「私より強いからお姉さまはお姉さまなのです!」


(シルヴァちゃんがそれでいいなら細かいことは気にしないで良いんじゃない?)


高評価・ブックマーク身に余る光栄ぇぇぇぇぇぇイ!!!

次話も是非ぃぃぃぃぃヨロシク!!

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