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きまぐれエッセイ集

脊髄反射での「好き」を作者様に伝えたい

掲載日:2025/11/09

 はじめまして、ペンギンの下僕と申します。はじめましてでない方がおられますれば幸甚です。


 皆さまは小説を読んで感想を書かれる時に語彙力が消失されたことはありますか? 自分はあります。

 精緻な描写、細やかな心情、あっと驚かされる伏線回収。そういった、素晴らしい小説に魅了され感想欄に足を運び、この感動を作者様にお伝えしたい――そう思った瞬間に、「これ好きです!!」以外の言葉が出てこない。そんな経験でございます。



 自分はしょっちゅうあります。そもそも、昔から読書感想文というものが嫌いな人間でございました。

 もちろん、読書感想文を唄いながら教師が独断で良書と見なしたものを指定し、まして後期授業の都合などで某文豪の“こ◯ろ”などに絞って、多感なる高校二年生の夏休みに読ませて書かせるような大逆なる課題に関しては論外でございます。

 こういう、自分を教養人ぶった現国教師のせいで読書嫌いになった人は数多いるでしょうが、しかしそういった場合でなく、読む本を自分で決められるような課題であったとしても、やはり読書感想文というのは下手で、苦手な学生だったと言わざるをえません。


 そもそも自分は別に、読書が好きというわけでもないのです。読みたいものを自由に読むのが好きなのです。

 それは読書好きと違うのか、と言われるかもしれません。ですが自分にとっては違います。

 例えるならば、野球ファンをスポーツ好きと括り、ならばスポーツなら何でも好きだろうと言うような。さらに細かく区切るのであれば、特定の野球チームのファンだからと言って、野球のルールに精通している、プロ野球ならどの球団のどんなことでも分かるかというと、そういう方もおられるでしょうが、必ずしもそういう人ばかりではないでしょう。


 自分にとっての読書も同じで、活字ならば何でも楽しんで読めるかというとそうではありません。そもそもの好みが強い上に偏食です。


 と、少し余談が過ぎましたが、本題に戻ります。

 感想を書くという時になって、言葉が出てこないのです。そうなると書くことにためらいが生まれます。こんな幼稚な感想投げたらかえって作者様に失礼なのでは? と

 ですが現在、自分は読んでいる小説には、少しでも感想を書くようにしています。

 一つには、一度感想を書いて返信をいただけ、二度目以降もいただけているというのもあります。ですがやはり大きな理由は、稚拙だろうと、自分は貴方の書く文章が好きなのですということを伝えたいからなのです。


 開き直らせていただくと、感想というのは、その小説に心動かされたのであれば積極的に書いたほうがいいと思っております。

 極論をいうならば、感想を書くのは読者の自由なわけです。そして作者様には、その感想を無視する権利、削除する権限があるのです。書かれた感想が不愉快であったり、気に入らないものだとしても、その感想をどう扱うかは作者様次第なのです。


 幸いにして、今のところ自分は、感想削除をされたことはありません。返信が来ないは、前のアカウントの時とかにあったかもな、くらいです。

 では、もし自分が書いた感想にそういう扱いをされたらどうすべきか。その時にはじめて、その作品に対して感想を書かないサイレント読者になればよいのです。


 少し古い言い回しをするのであれば、「作者様のことを嫌いになっても、作品のことは嫌いにならないでください」というところでしょうか?

 その上で、「感想を書きたいという気持ちを失わないでくれ。好きなものを好きと想い、その感情を言葉にして、伝えたいという気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようと」と思うのです。

 きっとこの広い創作の海原には、貴方の「好き」の一言に救われる人がいるのですから。

 自分は特に、“こ◯ろ”に付いてどうこうと語るつもりはありません。ただし、どんな素晴らしい文章、不朽の名作にも、人それぞれにそれを受け入れられる時宜――精神の成熟性というものがあり、そういうものを考えず、大人の圧力で学生に「これこそ名文だ、読み給え」と強制されたことが嫌だったと、そういう話でございます。

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ペンギンの下僕様、こんばんは。  私は図書館の本を端から順番に読んでいくという今思えば変態的な学生だったのですが、それでも読書感想文は大嫌いでしたね。理由は同じ、何で心動かされない本に対して感想を書…
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