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84話 お尻を眺めるだけの簡単なお仕事

罠を解除し終え、他に罠が無いのを確認してから先に進む。

そして、俺とエーリッヒはその先に魔物が待ち構えているのを察知している。


「居るね」

「うん」

「右のは私とパメラ」

「じゃ、左は私とアンジェラね」


と、エレノアの4人も前もって察知していた。

そして、難なく排除していた。


「な?」

「こう言ったら失礼かもだけど。見かけによらず強いな」

「俺より全然な」


確かに。単純な戦闘力のみで言えばエーリッヒより上かもしれない。


「だな」

「はぁ?そこは、そんな事ないだろって言うトコじゃねぇのか?」

「いや?普通に向こうのが強そうだろ?」

「は?いや、まぁ、アレだな。流石に4対1なら仕方無ぇか」

「いや?1対1でだけど?」


1対1でも試合形式ならエレノアが勝つんじゃないかな?

ただ、ガチというか何でもアリ形式ならエーリッヒな気がする。

それこそ4対1でもエーリッヒが勝ちそうな気がする。勘だから理由とかは無い。


「お前・・・流石にそれは無いだろ」

「だったら手合わせしてみたら?これから休憩なんだし」

「この暗い中でか?」

「暗い方がエーリッヒに有利だと思うけど」

「なんでだよ」


と、話していると。


「安全です」

「おう、今行く」


追いつくとエレノアは全員手にコップを持って待機していた。


「お前ら・・・」

「「「「お願いしまーす」」」」

「はぁ~・・・」


エーリッヒが「ウォーター」と唱えると手からチョロチョロと水が流れ出た。

それをエレノアの4人は交代交代でコップに水を汲んでいく。


「「「「ありがとうございまーす」」」」


その様子に毒気を抜かれたのかさっきのどっちの方が強いって話でピリついた空気は消え去った。


「しばらく休憩ですか?」

「おう」

「どのくらい休憩されますか?」

「んー、10分から20分くらいは休憩するつもりだ」


この人は俺達に随伴している護衛の騎士様だ。

当然、俺達を護衛している訳ではなくて後ろから監視しているだけ。

何かあった際には俺達を見捨てるなり囮にして後方への伝令をする役目で、後ろに控えている学生達を避難させるライフライン的な存在だろう。


「では、一旦伝えに戻ります」

「おう」


騎士様が戻るのを見送り。


「そういや採集とかいいのか?」

「この辺りはまだ何も無ぇな」

「流石に浅すぎるか」

「だな」


そういえばエレノアの4人の特徴として。

最初に1人だけ挨拶をしたアンジェラさんがリーダーっぽくて指示役をやっている。

タイプとしてはオールラウンダーっぽい。

続いてアンナさんは後方支援っぽい。戦闘力は1番低そうだけど冷静に全体を見れているように感じる。

ロザーナさんは前衛で所謂タンク。武器もメイスで完全なパワータイプ。

最後にパメラさんも前衛だけどスピードタイプでショートソードというよりも短剣といったサイズの小ぶりな剣を使っている。


パーティーとしてバランスも良くて安定感がありそうだ。


「ミトから見て、エレノアはどうだ?」

「んー、バランス良くて欠点は見当たらない感じかな」

「だなぁ」

「強いて言うなら最大火力が低そうだから、比較的持久戦になりそうな所くらいかな」

「ゴリ押すタイプじゃないからなぁ」

「まぁ、そこは性格的なのもあるから。良いバランスなんじゃない?」

「だな」

「あ、そろそろ戻って来るから準備するか?」

「おう。そろそろ休憩終わりだ。次も行けるな?」

「「「「はい」」」」


ちょうど、全員が準備を終えたタイミングで騎士様が戻り。その足で出発となった。


「エレノアの評価がまた上がった」

「ほう」

「休憩中にさ?」

「おう」

「全員、武器と防具のチェックしてた」

「まぁ、そう仕込んだ」

「雑魚相手であっても装備の不調は命取りだからな」

「それが分かってる時点でお前も初級者じゃ無いよな」

「まぁ、BかCか忘れたけど、そんくらいにはランクも上がったからな」

「そんなにかよっ」

「それにしても」

「んー?」

「仕込んだって。もう完全に師匠だろ」

「そこまでじゃねぇよ」


そこまでじゃなかったとしても、それに準ずるモノだろう。

初心的なモノを教えてるんだから。


「にしても女の子の後ろを着いてくだけの仕事って考えたら変な気持ちになるな」

「やり辛くなるような事言うな・・・」

「そうだな・・・後ろの騎士様はおっさんのケツを眺める仕事って事にもなるからな」

「ゾワっときたぞ・・・マジでやめろ・・・」

「すまん。自分で言っといてなんだけど、俺も怖気(おぞけ)がした」



さっき騎士様が知らせに戻ったのが合図になったのだろう。

今、後発の学者様達が護衛に囲まれながらダンジョンに入ってきた。


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