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3話 一転

王城から王都から逃げ出し王様から貰った自分の領地へと逃げ込んだ。

当然、無言で夜逃げしてきた訳ではなく話を通して最低限必要な人材を工面して貰ってからだ。


領地運営なんて素人に出来る訳がないので税の設定やら難しい事は全て丸投げした。


まぁ、この領地って元々は別の貴族の領地で俺が王様から下賜されるにあたって退いて貰った訳だ。

ただ退かされたら不満爆発必至だから陞爵させて領地の代わりになるような権利と交換にしたらしい。


なのでゴリゴリの側近以外は領地に残っているので丸投げしても問題無い。


という訳で、全てが円滑に回っている。俺が居なくても・・・。

むしろ俺が居ない方が円滑に回る。

ヒマを持て余し現代知識チートで気持ち良くなろうとした。これが良くなかった。


まずはポンプ。井戸に着けるアレだ。

構造なんて全然分からないけど何となくで説明したら完璧に理解して数日で作り上げてしまった。

職人さんってすげぇ・・・。


石鹸も作った。

油と灰から作れるはず。その程度の知識しか無い。

にも関わらず石鹸は完成した。

最初は臭くて使い物にならなかったけど1年後には良い匂いの石鹸が完成していた。

やっぱり職人さんってすげぇ・・・。


ノーフォーク農法も提案した。

仕組みは良く知らないが畑を休ませずに決まったサイクルで作る作物を変えるとかそんな感じのやつだ。

うろ覚えでそんな話をしていたら農家の爺さんが食いついてきて農家の爺さん達が集まって話し合いをしたかと思ったら「新しい農法を試したいから許可をくれ」との事で快諾したら数年後にはノーフォーク農法が完成していた。爺さん達は輪栽式がどうとか言っていた。

まぁ、全く理解出来ていないので完成したらしいとしか分からない。


石鹸の普及に伴って手洗いうがいも一緒に普及させた。

これにより病気の罹患率も下がり、農業の効率も上がり食料を安価で安定供給する事が出来るようになった。

そのおかげもあってか出生率も上がったし、他所の領からウチに流れてくる人も増えた。


恐らく、これが良くなかった。

人口=税収だ。それを他所から奪った訳だから恨まれても仕方がないのかもしれない。


他所の領から見ればウチは人口も順調に増え税収も鰻登り。ポンプに見慣れない農法に固形石鹸の普及。

きっとウチの領が宝の山に見えたに違いない。


まずは隣の領から難癖をつけられ。それの対応に追われた。

四苦八苦していると隣接していいる領全てから責められる展開となり・・・。

もういっその事、単騎で攻め込んで隣接領全てを滅ぼしてやろうかと思ったが家宰に止められた。


周りの貴族は言っても伯爵とか子爵程度でいざとなればどうとでも出来る自信があった。

ただ、公爵家まで出てきて。最終的には王家が美味しいトコ取りしていった訳だが。家宰を充てがってくれたのがその王家だったのでもしかしたら最初からそのつもりだったのかもしれない。


腹いせに敵対してきた貴族達の屋敷に忍び込んで目に付いた金目の物と食料を片っ端から盗んでおいた。

当然、王城も空っぽにしてやった。


こちらの意思は関係無く無理やり召喚しておいて魔王を倒してこいだの無茶振りをされて。その上で主を失って野放しになった魔物達が暴れてる原因が俺だと。

事後処理を怠ったのはお前らだろうに、その責任まで俺に押し付けやがって。


まぁ、かなりの金額を盗んできたから領地運営どころか国としてまともにはやっていけないと思う。

金も食い物も無い訳だから。


しわ寄せは市民にいくのかもしれないが・・・もう俺には関係の無い事だ。

他所の国からこの国が落ちていく様を見させて貰う事とする。



そんなこんなで救国の英雄から一転。俺は逆賊へと成り下がった。


初日はここまでの投稿になります。明日からは基本1日1話予定です。

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