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223話 私が来た

ジョーさんの計画を更に事細かに聞かせて貰って思ったのは。

今回話を聞くまでは最終的にジョーさんが得をする計画だと思っていたが、ジョーさんが費やした労力に対してはバックが少ない気もした。対費用効果が弱い。

そう考えると俺が損をしないように、エレノアにしっかりとした罰を与えて俺がエレノアを憎まない様に仕向けてくれたのかもしれない。


それから数日は来客もなく、ひたすらに鍛冶をしていた。剣を打ち、剣を研いで、簡単な鞘を作り。ストックを量産していた。


コンコン───。


お?来客だ。


鍛冶場の外で休憩がてら昼食を取っていると母屋のドアをノックする音が聞こえてきた。


「はーい」

「そちらでしたか。ナエジ様からです」


と、手紙を渡された。


「それでは失礼致します」

「あ、ちょっと待って下さい」

「はい」

「ナエジの所の人なんですよね?」

「はい」

「また戻るんであれば返事を持って帰って欲しいんですけど」

「分かりました」

「直ぐ読むんでちょっと待って下さいね」

「はい。ごゆっくりどうぞ」


ナエジからの手紙の内容はショートソードを受け取った兄が喜んでいたという内容から始まり。オーパスポーカスで打って輸送してフーバスタンクで販売するのは効率悪いからいっその事フーバスタンクに移住しろという内容だった。

そして、鍛冶だけじゃなく錬金術でポーションを作ったりもしてナエジの為に馬車馬の様に働けと書かれていた・・・。


それに対しての返答は普通に丁重に完璧に拒絶なお断りの手紙を書いた。

どうせ、交易でフーバスタンクとオーパスポーカスを往復している便とかはあるだろうから。そこに載せても良いし、1ヶ月に1回なり2ヶ月に1回なり便を追加すれば済む話だ。


「お待たせしました。これを」

「はい。必ずやナエジ様までお届け致します」

「お願いします」


手紙を渡して直ぐに鍛冶に戻った。炉の温度が下がると再び上げるのが面倒なので。


ハンマーを振るいながら考える。

治安や防犯を考えるとオーパスポーカスに居るよりもフーバスタンクの屋敷に居る方が良いには良い。

とはいえ、今まで1度も強盗や泥棒に入られた事は無い。


あ、いや、宿に居た時にはあったな・・・まぁ、この家に住む様になってからは無い。


隣街とはいえ、移動に時間が掛かるのだけが厄介だ。

線路でも敷いて1-2時間で移動出来ればどちらに住んでも一緒なんだけどなぁ。


そんな事を考えていると再び来客があった。


「はーい」

「来ちゃった」

「あー、うん・・・」

「反応薄くない?」

「領主様がこんな所にどういったご要件で?」


と、何故かナエジが居た。

以前見た時と同じ様に複数台の馬車に護衛にとかなりの規模で・・・。


「ってか、さっきの手紙もわざとか」

「そー」

「で、何の用だ?」

「契約の話」

「何の?」

「武器を卸す契約」

「あぁ・・・って、立ち話もなんだけど・・・どうしたら良いんだ?」

「じゃあ」


と、後ろからシェリルさんとリンさんが出てきた。


「立ち話もなんだからお茶くらい出してくれるよね?」

「お、おう」


家の中の入り、テーブルを挟んでお互いが腰を下ろした。


「で、契約って?」

「こちらを」

「わざわざ書面で?」

「口約束で済ませて、後で言った言ってないってやりたくないし」

「親しき仲にも~ってやつか」

「何されても文句を言わない覚悟があるなら口約束でも良いと思うけどねー」

「うん、契約書大事っ」


鬼畜童女ナエジの事だから・・・いや、もう普通に少女か。

鬼畜少女ナエジの事だから鬼畜な契約内容かと思ったら全然俺に負担の無い契約内容だった。


まず、ノルマ無し。但し、専売契約で俺が打った武器は全てナエジに卸す。

個人的に販売や贈与したい場合は事前告知とその武器の検閲を済ませれば可能。


「買取金額はどうするんだ?書いてないけど」

「それは別の書類」

「わざわざ?」

「そー。期間が違うから」


期間・・・あ、良く見たらこの契約の期間は1年って書いてあった。


「結構長いな」

「うん、だから分けたんだけどね」

「??」

「調べたら、凄い勢いで武器の質が上がってるっぽかったし」

「え?どうやって?」

「オーパスポーカスの武器屋さんに卸してたでしょ?それ何本か買い取ったから」

「何本か・・・」


何本かしか卸してないけどな。


「それにエレノアの解体用ナイフも調べさせて貰ったし」

「あー」

「それに、こないだのショートソードも」

「あれは今の時点ではかなりの自信作だ」

「だから、買取金額に関しては1ヶ月更新の方がミトさん的にも良いかなー?って」

「1ヶ月毎に毎回書面で契約更新すんのか?」

「うん」


地味に面倒臭い。


「毎月、使い寄越すよ。その時に納品して貰えば楽でしょ」

「あー、なるほど」



月1納品でその度に契約を結び直す。それなら全然面倒じゃないな。


いや、待て・・・だったらあの手紙は何だったんだ・・・?

俺がオーパスポーカスから出ない前提の契約内容じゃん。


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