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動けない

 開票作業は、まるで公開処刑のように、参加者の目の前で、残酷にも行われていた。

 運営者たちは、まるで感情を失った人形のように無表情で、積み上げられた段ボールの箱の中から、番号の書かれた小さな紙片を、一枚、また一枚と取り出し、淡々と、該当する番号の子どもの前に、まるで墓標のように積み上げていく。

 一枚、また一枚。

 僕の目の前にも、冷たい泥水に濡れ、インクが滲んだ小さな紙片が、まるで重力に逆らえずに落ちる木の葉のように、ぽとりと落ちた。

 「314」

 それは、僕の、存在を証明する番号だった。

 本当に、あの、想像を絶する地獄のような渡河が、こうして、ただの薄い紙切れになったのだ。

 でも、その、過ぎ去った苦難に感慨に浸る余裕など、今の僕には、微塵も残っていなかった。


 動けない。

 絶対に、ここで、動くことなど許されない。

 膝は、すでに限界を超え、まるで意思を持たないかのように、ガクガクと笑っていた。


 ふと、隣に立つ子どもを見る。

 その子の目の前には、まるで小さな山のように、泥に濡れた紙が、どんどん積み上がっていた。

 百枚か二百枚か──信じられない、すごい量だった。

 こんなにも、あの冷たい川を渡っていたのか。

 僕の心の中に、まるで小さな火種のように、焦りの感情が静かに灯る。

 でも、その子は、まるで強風に煽られる木の葉のように、紙が落ちるたびに、ぐらりと、今にも倒れそうに揺れていた。疲労困憊した体が、もう限界だった。

 そして──まるで時間が止まったかのように、その子の足が、まるで意思とは無関係に動いた。

 まるで死神のように、すぐに運営者が近づき、冷たい手で、その子の肩に静かに触れた。

即時リタイア。

 何も言わず、静かに、体育館の外へと連れて行かれた。

 投票開始から──もう、信じられないほど長い、二時間以上が経過していた。


 僕は、まるで最後の抵抗のように、乾いた唇を強く噛み締めた。

疲労困憊した頭の中には、まるで黒い渦のように、様々な疑問が押し寄せてきた。

 これ、一体いつ終わるんだ。


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