街路樹
街路樹
教わったとおり。
晴れる雲が、
山を離れると、
空は、どんどん、
明るくなる。
緑色は、すっかり、
発光体のように、
なっている。
各々のために、区切られた、
コンクリートの、四角いスペース。
狭いだろうに、気にもせず、
新しい葉っぱを、枝ごと、
揺らしている。
その足元を埋め尽くす、
さまざまな形の、
細かな草花が、
震えるように、
揺れている。
目を凝らすと、いろんな色の、
素敵な花を、つけている。
葉っぱの形も、いろいろで。
自由に、こぢんまりと、
伸びている。
小さいが、きみらにも、
きちんとした名前が、
あるんだろう。