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ロイドアンドメイド  作者: 雪水湧多
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朱いのはなにかな

開店準備が思ったより早く終わってしまったのでカウンター席について休憩をしていた。

皮肉にも疲れが取れていたので恨むに恨めないなとめぐは窓の外で道行く人を見ていた。

「どう?元気~?って私が言えたことじゃないか、この場合だと大丈夫?が正解かな」

「ヴァイオラさん・・・おはようございます」

「はい、おはようめぐちゃん。昨日はごめんね~私も反省しているよ。だからこうして昔のメイド服を着ているんだけどね」

「可愛いですね・・・メイド服」

「そこは私も含めて言って!」

ヴァイオラは罰として2日ほどカフェで働くことになった。マスターと日付が変わるころまで話し合いだした結論だ。もみじも了承してのことなのでカフェで反論するものはいない、元々メイドの中でも人気だったヴァイオラを再雇用することはマスターにとっても消して小さくない利点であった。ヴァイオラ自身は客と打ち解けることが非常に得意だったため、リアも良く買っており初めて来店する客をヴァイオラに任せていた。

「あの、ヴァイオラさんはここから卒業したのですよね。なら今はどこで何をしているのでしょうか?今のヴァイオラさんを見ているとどうもイメージがつかなくて」

不思議だった。なぜ今現れたのか、なぜ自分をからかったのか、なぜ結婚したのか。その他ヴァイオラに向けての疑問は尽きず、一番自然で相手に違和感なく聞ける質問を投げた。しかし以外にもヴァイオラさんはうなりをあげて考え込んだ、ヴァイオラさんの性格を考れば即答しそうなものだが。質問を投げたはずなのにむしろ増えた。

「そうねー、そうだなぁ~。ああ、私を可愛いって言ったら教えてあげる。さっきのはメイド服だけだからノーカンね」

「・・・」

「朱くなってる~可愛い~だから私みたいなのにイタズラされちゃうのよ、ね。ネフィラ」

「そうね、私も何度抱き着いたかわからないもの、めぐちゃんは可愛いのよ」

「かわ・・・って何度か急に抱き着いていたのってそんな理由で!」

「そうよ」

さも当然だという顔をする二人と目が合わせずもじもじしているとマスターが通りかかり開店を告げた。めぐがカフェの外にある札をOPENに返るとメイドたちがスタンバイ。

「いらっしゃいませ」


ヴァイオラの仕事ぶりは見事なものだった。ありがちな聞き間違えなどで再度注文を聞くことすらなく完璧にこなしてたためめぐは尊敬しながらもいつ「かわいい」と言えるのかと模索していた。そんなめぐはかなり慣れてきてはいるものの細かなことでミスを重ね、ときにはヴァイオラにしりぬぐいをしてもらった。先日のリジアの件もあり焦っているのは事実だが成長していることも事実だった。他のメイドに聞くことも減り、めぐ目当てで訪れる客もいるほどには人気も出た。

「めぐ4番テーブルの注文行ける?」

「はい!」

リアからの頼まれごとも増えてきた。しかし真面目なめぐは頼まれごとは雑務なのだと思い込んでいた。そんなことはないと頭ではわかっていてもどうしてもそう思ってしまう。ヴァイオラには全て見透かされているような目をされて時に焦ってミスすることもあり、距離感がわからず「かわいい」も昼過ぎても言えていなかった。


ここまでとなります。

途中矛盾等あったかもしれませんが、お付き合いいただきありがとうございました。

この物語はもともと別の用途で用意したもので、小説向きではない表現も入っているかと思います。

また、ここまでお付き合いいただいた方ならお分かりになると思いますが、ウェルズマンとめぐは別の物語でした。だからめぐのお話が多いんです。

あまり長く語ると嫌になると思うのでここらへんで。

またどこかでお会いしましょう。

雪水湧多でした。

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