めしませ、神様転生空間2 天使について
前作とは異なるテンプレートのフォーマットに則っている部分があるため、苦手な方はご容赦ください。
「知らない……」
気がつくと、なぜか白い世界にいた。となれば、ここはこの台詞を言っておかねば。使命感にも似た何かにつき動かされてつぶや……
「気がついたようだな」
……こうとして、最期まで言う前に見事に遮られました。orz
それにしても、威厳というか荘厳というか威徳があるって言うのかな、心に染み込むような声が届いた。ひょとして、聞こえなので無く直接心に届いてる?
まあいい。それよりも聞いておかなくっちゃ。
「あのぉ、ここはいったい」
質問とともに、痩せても太ってもいないが、なんとも荘重な存在が現れた。男性なのだが、中性的というよりも性別を超越したような不思議な感じ。彫像とかで、ギリシャ神話で纏っているような感じで、美しくつやのある布を身に纏っている。
「ああ、ちょっとすまない。答える前に一つ質問させて貰うが良いね。君は、気がつく前の事を覚えているかな」
再び聞こえる頭に響くようなこの声は……まさかして、ひょっとして、もしかして……
「ひょっとして、俺って死ん……」
「ああ、最後まで言わずともよい、その通りだ。
まあ、いまので質問には答えて貰ったことになるかな」
やっぱりこれはテンプレ。……なんか、微妙にずれてる部分もあるけど、間違い無い。
「じゃ、あなたは神様か何かですか」
「啓典の民の言う神ではないし、八百万やヴェーダの神そのものでは無いゆえ、何かの方に当たるかな。
君のいた世界では覚者と呼ばれている」
「各社?」
「君が今想像している言葉とは異なる。"目覚めた人"と言う意味だ」
目覚めた人……よくわからんけど、神様みたいな存在だと思えばよいのか。軽くうなずいているので、間違い無い。って、ナチュラルに思考呼んでるよね?
「で、その神様みたいな方がいったい?」
「私の方から説明いたします」
みたいな存在の後方から、別の存在が進み出てくる。こちらは、なんとも女性的でありながら同時に男性的な部分も感じる、違った感じの中性的な存在なので、天使のようなモノだろうか。
「えーと、あなたは?
神様みたいなお方の部下みたいな存在ですか?
それとも、マリア様みたいなお方?
いや、お約束的にはアテナ様ですか?」
「覚有情と申します。覚者様が神様みたいな存在とすれば……性別は異なりますし、差異も大きいですが、ミネルバみたいな存在でしょうか。
どうでしょう、天使というより使徒が該当するのでしょうか。
いえ、同一の存在ということから言えば、マリアの方が近いかもしれません」
「マリア様みたいな存在、略すと『マリみた』ですね」
「いえ、根本的に違います。で……」
「では、改めて、ここにはボク以外誰もいないんですが、ボクはどこにいるんでしょうか」
「略すと、ここは誰ボクはどこと言う事ですね」
言葉を遮った仕返しだろうか変な略し方をしたマリみたさんが指を鳴らすと、同時にウインドウが開くように画面が出現した。
「君は今まさに輪廻の輪から外れた状態になっている」
神様みたいな存在、略してみたいな様の存在の声が響く。
テンプレきた−!! とワクテカしまくりなところに、今度はマリみて様が補足して下さる。
「あなたが想像しているのとは若干異なります。別に、ミスでとか楽しみでとかそんなわけでこの場所にと言う事ではありませんし、生前の行いに感動仕手というわけでもありませんので」
ちょっと残念。
「通常であれば、あなた方の言う天国と地獄と呼ばれる場所も含めて輪廻をするのですが、あなたの場合、本来起きえない事が起きてしまったのです」
「起きえない?
解脱とか言うやつですか」
「いえ、それであれば問題ないのですが、魂が留まると言う、不自然きわまりない状態へこのままだと陥りそうだったのです」
「留まると言うと、幽霊とか」
「そのての類いを想像していただけると、大差ないかと。まあ、幽霊の類は残骸の一部が空とならず色となったモノですが」
「とにかく、そういうわけで、君には通常とは異なるが、転生というモノをして貰うこととなった」
「えーと、特典とかは……」
「本来なら、むしろ消去すべき対象なところ、転生することで再度輪廻可能と言うだけで特典といえるのですが」
「よろしい、君の言うところの特典だが、流石に三つもとなると手に負えない。せめて一つだけなら、検討してみよう」
「検討、ですか」
「何でもかんでも与えるという訳にはいかないからね。
例えば、さっきまで君がいた世界で、状況確認窓確認なんぞ、あり得ない話だから」
確かに一理ある。流石みたいな様、その辺はきちんとしていらっしゃる。
「その転生先ですが、危ない世界ですか?」
「いえ、あなたの言う"ギャルゲー"の世界と思っていただければ」
ギャルゲーか。モノによっては伝奇小説真っ青なのとかハードSFもかくやといった人類滅亡ものとかもあるけど、まあ大概のはあっても味付け程度だろう。あんまりよく知らないけど。
「それなら一つで充分です」
「で、どのような特典が欲しい」
「『なでポ・にこポ』で」
ある意味、ギャルゲー世界なら究極のスキルだよね。頭をなでなでするだけで女の子の好意勝ち取れるなんて。コレなら、最悪戦いがあるギャルゲーとかでも、仲良くなった女の子が助けてくれるはず。……ちょっと情けないけど、まあ死ぬよりはましでしょう。
「うーん、流石に『にこポ』は如何なもののでしょう」
「うむ、確かに。
微笑むだけで好意を得るというのは、心を操る術に値するので論外だな」
拙い、極めて拙い。
二次創作の定番キャラ、踏み台・咬ませ犬系のお約束だから意識してなかったけど、言われてみたら確かに『にこポ』だと単なる洗脳以上に強力かも知れない。にこっとするだけで最低限以上の好意がゼロから得られるんだから、その後の進め方さえ間違えなければ、これくらい強力なスキルは無いか。定番の踏み台・噛ませ犬系君は、えてしてマイナスからのスタートだから大概えらい目に遭うのがお約束だけど。
だが待てよ。
「えーと、流石に『にこポ』は無理でしょうか。
では、『にこポ』が駄目ならせめて『なでポ』を」
そう、なでポなら、少なし相手の頭を撫ぜると言う好意を行うため、最低限の行為を最初から持たれないと成立しないはず。って、好意と行為が逆だ。
「『なでポ』ですか。
……まあ、それなら問題ないとまではいえませんが、あなたの求める特典として考えれば、なんとか許容範囲でしょうか」
「確かに。『にこポ』は論外と言ってもよいほど拙いが、そちらならば。
特典は得てしてチートという範疇に該当する様だから、許容範囲となろう」
「じゃあ、それでお願いします。ところで、転生のお約束とかは……」
「安心して良い。足下が開いて、云々は無い」
「そうですか」
「単に、背後の"窓"に吸い込まれるだけだ」
「なんだって−」
背後を振り返ると"旅の扉"もどき。そこへ吸い込まれていくのに気がついた。
流石に、赤ちゃん時代はスキップ!!
今、俺は大学生。
確かに、ギャルゲーの世界に転生したらしい。
どう考えてもブラコンな可愛い妹に、勝ち気な眼鏡っ娘な委員長タイプの幼なじみ。そんな素敵な彼女たちに囲まれる主人公
……の友達。それが今の俺。
だがしかし、忘れて貰っては困る。特典内容は、まさしくそんな状態からの逆転ホームランなスキル!!
……のはずでした。
「どうしたんだい」
「いや、何でも……」
「どうでもいいけど、あっち行ってくれないかい。ボクは、そこのプラーと話があるんだよ」
「そうです。ファーはこれからお兄ちゃんとデートしなければなりません」
……よりによって、タイランドのギャルゲー世界でした……
わかりにくいと言う批判は甘んじて受けるので、是非ともご意見をお聞かせください。




