異邦人は異界人、そして小間使い
短い・・・。
夕食はシスさんが消化に良いものと言って、この世界のお粥見たいで豆の入ったものを出してくれた。
「お口に合うかしら?」
「旨いです!初めて食いますが、かなり旨いです。」
「まだ欲しかったら、御代わりはあるから言ってね。」
そう軽い会話をしながら内心は正直、何処まで彼女に相談すれば良いのか迷っている。
シスさんが良い人なのは判るが、自分がもしかすると異世界から来たかもしれないと言う事や、
今いるこの場所(世界)はどのような場所なのかを聞きたいが、もしも異界からの人に排他的な環境だったらと思うと・・・。
「・・・シスさんは妹さんと二人暮らしなんですか?」
「ええっ、たまに兄が狩りで収穫したものを分けてくれるけど基本は二人暮らし。」
「妹さんは、飯を食べないんですか?」
「ううん、あの子は凄い人見知りだから・・・。」
自分を助けたサウヤさんは帰ってきて以来、自分の部屋と思っていたが実は唯の物置だった部屋から出てこようとはしない。
助けてくれた礼を言いたいが彼女があの様子だと何も言えなかった。
「・・・自分は早く出てった方がいいですね。」
「そうだけど、怪我人をましてや、向上期に追い出すわけには行かないわ。」
「向上期?」
自分が思わず聞きなれない単語を聞き、聞き返すとシスさんは呆れた顔で言った。
「もしかして、翔平さんは向上期なのを知らずに此処を彷徨っていたわけ?」
「すいません、なにぶん仕えっていたお屋敷が辺境の所でして、元主人に幼少の頃から行ってからはお屋敷だけが行動範囲でしたので。
主人が没落し夜逃げの最中に暇を出された際には、着の身着のままでして。」
「あれ、まさか翔平さんあんまり現在の状況が掴めていないわけ?」
「ええっ、元主人はお前なら器用だから体ひとつで何とかなるだろうと言われまして、棍棒だけは下さいまして、
御家族を連れて何処かに向かわれました。」
取りあえず、色々と捏造し自分は辺境の変人の下で働いていたことにした。
それでも設定的には賭けな所も色々とあったが、取りあえずは何も無いよりかはマシだと思って決めた。
「そうなの・・・、大変だったのね。」
「はい。」
何とかなった。
そして、自分は元主人の元では取りあえず小間使いのような事を事をしていたが、世間の事を何も知らなく教えて欲しいと懇願した。
「分かったわ!私が向上期の間、文字や世界の事を教えてあげる!」
「本当にありがとうございます!それでつかぬ事聞きますけど向上期とは何ですか?」
「向上期なんでけどね、貴方が襲われたクージュとか、他にもユリンとかが活発的に行動する期間をいうわ、
期間としては凡そ90日と言ったところかしら?」
取り合えず、数字とか日にちの単位は違わないと思うが、90日もと考えるとかなり長い。
しかし、目標もって行く所も無い・・・。