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武器は最強、だが裸  作者: 変異した塊
エルフの木
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撃てよ、臆病者!

上流に向かって歩き出して、2時間位経っただろうか、ひたすら川に沿って歩きながらさっきの事を思い返していた。


『何なんだよ?あのドラゴンは?』


彼はゲームの武器や防具召還の能力が手に入った事は自覚していたが、今自分が異世界にいる事は自覚してはいなかった。

なので、さっき遭遇したドラゴンに今更ながら動揺していた。


『やべっ!今更ながら震えてきた・・・。』


さっきのドラゴンとは幸いに目を合わせることは無かったが、多分目を合わせて吼えられたら、

彼は動揺し動けなかったであろう自分に恐怖していた。

そして、あのドラゴンを見るまで無意識だが否定し続けていた事を肯定した。

今、自分が異世界にいるであろうという事を。


『マジかよ!俺、異世界に召還されてしまった系?バイト先の本棚にあった書籍みたいに、俺つぇぇぇ!見たいな展開になれるのか・・・。』


そう無理やり思いながらも、彼の気分は上がらなかった。

たぶん、あのドラゴンとやり合うとしても武器がチートだとしても頭と体がついていけない事を自覚していたからだ。

仮に銃で挑んだとしても、避けられたらバハールとかではある一定期間では撃つことを止めれないし、更に弾自体が尽きれば、

銃はただの鉄の塊にしかすぎない。

更に、迷っている時に気づいたが銃を召還した際に、銃器自体の重さでとてもゲームのキャラクター見たいに振り回せるものではない事は実証済みだった。


『・・・糞っ!』


どうしようもない気分だった。

取りあえず、すこし沈んだ気分を変える為に、ポーチから携帯食料を呼び出し食う事にした。

しかし、出しながらも携帯食料を見ながら考え込んでしまった。


『この食料も有限なんだよな・・・。』


更に気分が少し落ち込んで、半分程しか食えず、残りはポーチにしまった。

そして、改めて周りを見渡し、人がいないかを探した。

しかし、どこにも人影は見つからなかった。


『まだ歩かないと行けないのか・・・。』


さっきから気分が沈みっぱなしだった。

そんな時に限って、悪い考えが頭の中で浮かび上がる。

また、さっき見たいなドラゴンに会ってしまったらとか・・・。

悪い考えが浮かぶ時ほど、人間は周りの風景に対して敏感になるが、大体は思い過ごしが大半だが、この時は正解していた。


『うん?上流のほうに何か見えたような?』


目測、50メートル程の距離だろうか自分のいる所よりも上流で何か見えた気がした。

疑問に思い歩みを止めて観察することにしたら、今度は獣の鳴き声と木々がなぎ倒される音がした。


『なんか不味い気がする・・・。』


彼は危険を感じその場から逃げようとしたが、それよりも早く音源である危険が迫ってきた。

鹿に近いのだろうか?

異常に角と蹄が発達した獣が、必死に走りつつも木々を角で切り裂きながら走ってきた。


『何なんだよこれ!?』


更に鹿の様な獣の後ろから、今度は熊のような獣が自分を遮る木々を腕を振り回しながらも走ってきた。

熊型の獣の爪は刃物のように鋭く伸びて発達し、しかも昔動物園で見た熊よりも太く強そうな腕をしていた。


『何だよこれは!?』


もう彼自身に正常な思考はあまり無かった。

彼自身の頭の中では、疑問系の言葉しか浮かばずにいた。

そして、棒立ちになっていた。

そんな彼が邪魔だったのであろう、鹿型の獣が角を前にして自分を切って進路を開くために角を前にした。


『やべっ!』


彼の目の前には鋭い角が迫るが、その角は届く事無く終わった。

鹿型は、熊方の獣に弾き飛ばされて短い悲鳴を上げるとともにバラバラになって死んでしまったからだ。

目の前の出来事に彼は頭が追いつかなかった。

そうこうしている内に、熊型は先ほど獲れた獲物を堪能する為に死体に顔を近づけ咀嚼を始めた。

肉が砕け、血が粘着質な音を立てる。


『嫌っ!何だよこれは!?次は俺か!?死にたくない!!!!』


震える手で、彼はポーチに手を伸ばすとバハール銃を取り出すとゆっくりと音をなるべく立てないように弾を装填した。

緊張で胃が抗議するかのように痛くなり、更に舌が乾いてくる。

後は引き金を引くだけの状態ではあったが、彼は引き金が引けなかった。

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