キララ「ビターロード」アキ「苦しみの道」
みな様。
「あけましておめでとうございます」
本年もぜひともよろしくお願いします。
Aki「ちゅうなんには珍しく真面目な入りだな」
Nana「そうだね」
本編も真面目だしね。
Kirara「まあ、それはよいとして」
Miyuki「twitterでも度々なにか報告あるといってたな?」
はい、ちゅうなんについてある発表がございます。詳しくは後書きで。では、本編。
Aki・Nana・Kirara・Miyuki・Tsubasa「銀幕のあける舞台。さぁ、物語の始まりだ」
ナナの様子がおかしくなり始めたのはいつもは使わない道―――いや、使わないようにしている道に入ったとたんだった。ソワソワしだして落ち着きが無くなる。俺もこの道は、普段は無意識のうちに使わないようにしていた道だった。
「ね、ねぇ、アキ?」
「ん?」
「ここ、通るの?」
「……ああ。そうだな」
俺は歩みのスピードを早める。ナナは話を誤魔化されたことが気になってか、早まったスピードに文句を言わない。いや、もしかしたら俺がこの道を間違えて使ったと考えたのかもしれない。
だが、俺はそれを裏切り、紫苑の、俺が昨日みつくろってもらった花束の置かれた場所の前に立つ。ふわりと、小さな紫の花から香りが風にのって鼻孔をつついた。
「アキ……」
「着いたぞ」
「なんで……?」
顔を青白くさせて目を泳がせる。ナナの焦りがみてとれる。
「昨日、なんで来なかったんだ?」
俺は紫苑の花を少し弄る。一日さらされただけで少し傷んでいた。やはり、最低でも水が必要か。もって帰ろう。
「急にどうしたの?」
「……昨日、なんで来なかったんだ?」
「お母さんに言われたの?」
警戒の眼差しを強くさせる。別に夏喜さんからの頼みだとバラしても問題ない。だが、俺は相手に意思をみせる。
「昨日、なんで、来なかったんだ?」
一語一語強く尋ねる。どんな質問もまずはこれを答えてからでないと受け付けないと示す。
「…………いじわる」
ポツリと言葉を溢す。ナナは踵を返す。そして、一気に駆け出した。だが、俺はそれを引き止めずに見送る。いや、必ずナナは止まるからそれまで見守る。
「……えっ?」
駆け出した足は止まる。その足は小さく震える。
「悪いな、白由利。お前の逃げ道はふさがせてもらうぞ」
「ナナちゃん。アキくんの話聞いてあげて?」
とおせんぼするようにナナの逃げ道を隠す心晴ちゃんと笹原先生。俺はゆっくりと、紫苑の花を一輪もって歩く。
「ナナ。話聞いてくれるか?」
後退りをするナナに背後から声をかける。その瞬間。
「なっ、おい!!」
一瞬の隙をついて俺の脇を抜けるナナ。そこまで、“逃げたい”のか。
しかし、またしてもその足は止まった。
「ごめんね、ナナちゃん。笹原先生の頼みだから」
「ナナさん。アキさんの話を、聞いてください」
「……なんで」
目の前に現れた恵さんと未来ちゃんに驚きを隠しきれないナナ。倉崎姉妹はゆっくりと歩いてナナとの距離を近づける。するとナナも後退るのだが、自然に俺との距離が近づく。最終的にナナは事故現場の近くで止まった。
「な?倉崎たちも呼んでおいてよかっただろ?」
「そうですね。やりすぎかと思ってたんですけど……。まあ、未来ちゃん、恵さんありがとうございます」
「気にしないで」
「気にしないでください」
二人の言葉や口調からその言葉が嘘でないことを知る。
「そして、ごめんなさい。しばらくナナと二人で話したいんで」
「ああ、わかった」
「頑張ってね」
「気にしなくていいからね」
「はい、わかりました」
四人が連れ添ってどこかに行く。俺はそれを見送ってからナナに向き直る。
「さて、ゆっくりはなそっか?」
「…………」
もう逃げられないと悟ってか、これ以上は何もいわずナナは静かに紫苑の花束の置かれた場所を見下ろしていた。
さて、本年一発目いかがだったでしょうか?
Miyuki「それで?なんなの、発表って?」
その前にちゅうなんの更新は?はい、Aki。
Aki「えっ?毎週日曜日、午前七時」
そうですね。ということで、今年から毎週日曜日に加え、毎週水曜日午前七時も追加いたします!!
Aki「なっ……。大丈夫なのか」
やれるところまでやります。あと、今年からといいましたがまずは試験的に一か月間これで行い、行けそうであるならばそのまま続行という形になります。
Miyuki「年末ストックストックゆうてたんって……」
うん、これの準備の為。
Kirara「自ら首を絞めるとは」
それが私ですから。それではみなさん。次回は七日の水曜日午前七時にお会いいたしましょう。
Aki・Nana・Kirara・Miyuki・Tsubasa「encoreのその先へ。拍手が続く限り」




