キララ「香る世の会議」アキ「喫茶店にて」
2000字越えたくないといいつつ越えちゃいました。
Aki「いいんじゃね?別に」
何時もより長めかもです。ということで、後書きは短く。
Aki・Tsubasa「銀幕のあける舞台。さぁ、物語の始まりだ」
渋滞に巻き込まれる……、この予想は皮肉にも大当たりして帰宅時には4時を回っていた。陸人さんはクタクタになりながらも俺を家にまで送ってくれた。それではと別れを告げようとする前に、車の音を聞き付けてかキララとミユキが家から飛び出してきた。
話を聞くにミユキが陸人さんたち、白由利家の分の食事も作ってくれたらしく、招きたいということだった。なので、夏喜さんもそこで降りて陸人さんは車を止めてナナも連れてくるといった。
夏喜さん曰く「もう、お墓参り行くときはミユキに料理お願いしたい!!」らしい。そういえば修学旅行に行ってる最中にもお墓参りに行ったらしくその際もミユキが料理を振る舞ったと聞いた。
そのままその日は、やや元気がなさめのナナを除けば穏やかに時間が進んだ。帰り際、夏喜さんに例のお願いを再度耳打ちされた。
そして、翌日。振り替え休日で休みの月曜日。俺はある人たちと連絡を取り合い待ち合わせ場所の駅前の喫茶店にいた。ウェイトレスにアイスコーヒーを注文しやって来るのを待つ。
そういやコーヒーの種類は全然知らないな。今度、時間を見つけて勉強するか。なぜかコーヒーミルが家にあるし、このままじゃ宝の持ち腐れだ。美味しくドリップする方法も知りたい。そんな未来の予定を立てつつ俺の元にきたアイスコーヒーを一口含んだところでカランと扉が空いた音がする。
「あっ、ここです」
視線を送ると待ち合わせ相手だったので俺は立ち上がって手を上げる。それに気づいてその人たちが俺の元にやってくる。
「先に来ていたか」
「お待たせ」
「急にお呼びしてすみません」
俺は手で待ち合わせ相手―――笹原先生と心晴ちゃんに座るように促す。二人も席につきすぐにやってきたウェイトレスに俺と同じくアイスコーヒーを注文した後俺を見る。
「にしても、珍しいな。お前から相談なんて」
「そう、ですね。まあ、お二人ぐらいにしか相談できないないんで」
「ナナちゃんのことだよね」
「うん」
心晴ちゃんに頷いて見せてから二人に話しかける。
「昨日ここのさん―――ナナのお姉さんの命日でお墓参り行ったんですがそのときにナナのお母さんに頼まれて……、ナナに現実とキチンと向き合わせてと頼まれまして。ナナの過去のことを知っている二人からもアドバイスをいただければと」
俺の話を改めて聞き、考えるように俯く。ウェイトレスがコーヒーを運んできてそのウェイトレスが戻ってからまず、笹原先生が口を開いた。
「私から言えるのは一つだけだな。白由利は逃げることで自分を保っている。それをお前は崩そうとするわけだ。キッチリ支えてやれよ」
「えっと……?」
少し抽象的に語り口に俺は首をかしげる。
「責任をとれよということだよ。小鳥遊、お前にも逃げたいことがいくつかあるだろ?誰だってそうだ。それと向き合うというのは想像以上に苦しい。だからだ、白由利が苦しんでいるときはお前が助けてやれよ」
「……はい」
俺は笹原先生に頷く。
逃避は誰にでもある、か。俺も小さく思いながら決意を固める。
「じゃあ、わたしからはこの助言を。アキくんや、ナナちゃんのお母さんやお父さんの気持ちをキチンと伝えてあげて。だけど、ここのちゃんの気持ちはNGかな」
「えっ?」
こういう話は大抵死んだ誰々はあなたを恨んでいないという話に行き着くと思っていただけに意外な言葉だった。
「亡くなった人の気持ちを今でもキチンと形として確認できるなら別だけど、そうでないなら亡くなった人の気持ち云々は分からないから。恨んでる、恨んでないという気持ちの論争は平行線を辿るよ。それは、ナナちゃんにとってもアキくんにとっても辛いだろうし、無意味なことじゃないかな?」
「そういうことか。ありがと。そっち方面でやりくりする案も考えてたから実行する前に破棄できてよかったよ」
心晴ちゃんに笑って返す。
「あ、う、うん。や、役に立てたならよかったかな。あはは」
心晴ちゃんは恥ずかしそうに頬をかいてからコーヒーを飲んだ。その心晴ちゃんになにかしら耳打ちをする笹原先生。すると。
「ケホッ!!コホっ、こほっ」
「ちょ、心晴ちゃん!?」
唐突にむせて咳き込む心晴ちゃん。そして笑う笹原先生。
「ケホっ……うう」
「だ、大丈夫?はいお水」
「ありがと……」
「ふむ。こういう不意打ちも楽しくなるな」
「何言ってんですか」
「事実を言ってるのだよ」
「はあ。心晴ちゃんになにいったかは知りませんけど、パワハラで訴えられてもしりませんよ?」
「訴えられるそのときはパワハラよりセクハラかな」
「おいコラ」
何をやってんだこの人は。
「てか、セクハラて、女同士でしょ?だから、よっぽどのことじゃなきゃ……。ねぇ?」
「うん……そうだね」
「えっ?心晴……ちゃん?」
赤みがさらにまして俯く心晴ちゃん。その手が胸に添えられる。
「……笹原先生?」
「サイズは並みだが柔らかいぞ?」
「何言ってるんですか!?」
……なんだかんだで賑やかな人たちでした。まる。
追伸。柔らかいのかと、一瞬にして頭に刻まれた俺は思春期だな〜と納得しながら飲んだコーヒーは少し苦かったです。
Aki「前書き短いほんとの理由は?」
予約投稿するの忘れてて現在土曜の24時を回ろうとしています。そして、指を怪我して打ちにくい、そしてそして宣伝もしたかった!!
Aki「たくっ」
宣伝です。24日、25日に私の執筆三周年記念としてツバサ小説紹介の方に作品をあげます。内容はお楽しみに。それでは。
Aki・Tsubasa「encoreのその先へ。拍手が続く限り」




