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中二病ってなんですか!?  作者: 椿ツバサ
南国への逃避行~修学旅行編~
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キララ「海域なんぱ」アキ「誰がうまいこと言えと」

僕の夏休みももう終わるよ。

Nana「あれ?こんなに早かったっけ?」

20日からです。三年生は受験などの関係でやや早めにはじまるんですよね。

Nana「へ~。もっと休みたい?」

いや~……20日に指定校推薦とかの発表もあるからさっさと済ませたいっていうほうの気持ちが強いね。

Nana「あ~、そっか~」

そうだね~。じゃ。

Nana・Tsubasa「神秘への旅立ち、案内しよう」

昼ごはんは沖縄名物、ソーキソバを食べてまたバスで移動。そしてついた場所で男女に分かれ着替えをすましそして砂浜に出る。

「くっー」

大きく背伸びして声を上げる。一月ぶりの海水の匂い。周りには早々に着替え終えたメンバーが適当に海へと入ったりしている人がいる。といっても、安全上の為か余り沖の方まではいけないようにしているが。

「アキ!!」

「おっ、来たか」

余り華美でない水着ならOKというルールだったが、まあそんな曖昧なルールじゃわかりづらいからか、あってないような飾り物のルールなわけでナナも普通にココねえたちと一緒に海にいったときに使用した水着だった。その後ろには青葉がついてきていた。

「やほ。お待たせ、タカッち」

「いや、大丈夫だよ」

俺は青葉に返す。その青葉は緑色のワンピースタイプの水着を着用していた。

ナナと横に並ぶと平均的な大きさであるはずのソレがやけに大きく見えてしまう。これが錯覚というものか。

「…………アキ?」

「っ。と、とりあえず俺たちの組はまずは自由時間だな」

怒気を含んだような暗いナナの声に慌てて話題をずらす俺。そうだ、コイツには謎の読心技術が……。

「そうだね〜。で自由時間の次ってなんだっけ?」

「えっと〜……確かビーチフラッグ体験にゴムボート体験。それで最後にシュノーケリングだな」

「お〜。よく覚えてるね〜」

「いや、覚えとけよ」

「タカッちがいるなら覚える必要ないかな〜って」

「お前な……」

のんきな青葉にツッコミをいれつつそろりとナナを盗み見る。うわ〜。まだ怒ってらっしゃる。

「それに、覚えるのもメンドーだしね」

「面倒って……そんなんだから、いつもテストギリギリなんだろうが」

「むっ……そんなこというんだ〜。エロタカッちは」

「は、はぁ!?」

「さっき、アタシのおっぱい見てたでしょう?男の子のそういう視線、以外とわかるんだよー。ね〜、ナナ?」

「……そうね。なんか視線感じたけどそういうことよね?アキ」

「なっ……。くっ。そ、そういうことってどういうことだよ」

「アキの顔見たら分かったわよ。胸ちっちゃくて悪かったネ!!」

「そ、そんなこと考えてねえよ!!」

ナナの言葉を受けるに読心をしていなかったようなので慌てて嘘をつく。

「タカッち〜?」

「なんだよ」

「普通さ、おっぱい見てなかったら、いくらナナに迫られたとしてもそこから見てないって、否定すると思うよ?」

「えっ?あっ……」

確かに俺は見たことを一度も否定していなかった。うん、ヤバイ。

「アキ……お話しよっか?」

「さんせ〜」

「ちょっ、お、お前ら!!」

にじりよる二人。えっと……こういうときは……そうだ!!

「あ、青葉!!」

「ん〜?」

「いい忘れてたけど……その水着似合ってるじゃん。真新しいし、新しくかったんでしょ?かわいいし、自分の魅力を引き出せてる。やっぱセンスあるよな、青葉は」

「う、うん……ありがと」

よし!!やっぱ、青葉は誉められるのに弱い!!これで一人は戦闘不能に―――。

「アキ……アンタ一回死んでみたら?」

「ちょっ、ナナさん!?」

「なに、皐月ちゃん口説いてんのよ!!そこがフラグメイカーなのよ!!」

「口説いてはねえって、って。うわっ!!」

結果、もう一人の戦闘能力を高めてしまいプラマイゼロ。むしろ、マイナス。俺は海に入る前に軽くないジョギングをさせられることになってしまった。

「…………タカッちに落ちる()の気持ち、ちょっとだけわかっちゃったかも。まあ、アタシはまだ落ちてないけどね」











―――木原宅。

「アキくんたち楽しんでるかな〜」

頬杖をつきながら昨晩アキから届いた写メールを眺める心晴。ミユキの様子を問うメールが来たさいに数回やり取りを行い、そのときに写メールが送られてきたわけだ。その写メールは綺麗な星空が写っていた。

「え〜と……たしか今ごろは海にいるんだっけ」

リビングにかけてある時計を見て呟く。アキやナナの楽しそうな姿が目に浮かぶ。実を言うと以前、明日夏休み中に海に行かないかという誘いを受けていたのだが、唐突な誘いであることもあり、用事があっていけなかったのだった。だから、妙にアキと海という二つの単語が並ぶとそのときのことが思い出される。

『いや〜。綺麗な海ですね〜。透明でそこまで見えてます』

偶然か否か、テレビは沖縄のある島の特集が行われていた。アキたちがいるのは本島なので別の場所ではあるのだが、その島は本島からさほど離れていないらしいので雰囲気は同じなんだろうなと推測していた。

「いいな〜、沖縄。わたしも行ってみたいな」

そのテレビを見ながら口走る心晴。もちろん、一人ではなくみんなでワイワイと行く姿を想像する。それはそれで楽しそうだ。だが―――。

「やっぱり、なあ……」

自然と、少し成長し、高校を卒業したアキと二人きりで沖縄にいる姿を想像する。

「って、いけないいけない」

おもわずにやけてしまいそうになる顔をふって思考を無理矢理たちきらせる心晴だった。

Nana「……Akiについて話があります」

いいたいことはわかる。あいつは天然たらしだ。

Nana「皐月ちゃん攻略対象に……?」

いや、まだ落ちてないよ。作中でもいってるけどね。

Nana「まだってのが気になるけど……まあいいよ」

Nana・Tsubasa「親愛なる者たちへ、我らとまた会おう」


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