キララ「Miyuki's story」アキ「ミユキの話」
という訳で前回の続きです!!
Aki「なんちゅうか……この章はいつもと違って話が続くな」
確かにね。あっ、それと……前回、指摘を受けて直したんですがどうやら完結済みになってたようで……すいません。もちろんまだまだ続きます……よ?
Aki「なんで、疑問形だよ!!」
冗談です。では!!
Aki・Tsubasa「至高なる楽しさを味わいたまえ」
「―――どうぞ」
「ありがと」
俺はコーヒーの入ったコップを差し出した。今、この部屋にいるのは俺と木原先生だけ。ナナはミユキの元に行って何があったのかをミユキからも聞き出してもらっている。
「それで、ミユキ、どうかしたんですか?」
待っていても仕方ないので思いきって尋ねてみる。
「結論から言うとね……イジメ、まではいってないけどミユキちゃ―――ミユキさんは少しクラス内で浮いている存在なの」
「なっ……」
ミユキ、この前エデン・ガーデンに行ったときなんとも無いって言ってたじゃないか……いや、そういえば学校までの道のりがどうこうと言っていたが学校生活についてはなにも……言ってなかった。
「ミユキさんが転入してきた時期って中途半端な時だったでしょ?ちょうどその辺りって仲良しグループを作りはじめてそのグループ内だけで盛り上がろうとする時期なの……だから、新たに仲間に入ろうとするのは難しいの」
「なるほど……」
確かに、覚えはある。まずは自分の周りをかためるのが最優先かもしれない。そうすれば自分の存在をしめす事が出来るから。
「それに、ミユキさんってあんまり周りに関わろうとしない性格みたいだし、どんどん周りから浮く一方みたいで」
「……でも、だとしても……なんで木原先生にあんなに冷たく」
「それは……―――」
そこで口を一旦つむぐ先生。そして、小さく息をすう音が聞こえる。
「それは……結局、ミユキさんの孤立を決定的なものにしたのはわたしだから……」
悔しそうに、申し訳なさそうに言葉を吐いた。
「決定的って……なにをしたんですか?」
「あの……もうすぐ一泊移住があるの知ってるよね?」
「あぁ、はい」
たしか、交流を深める目的であったはず。
「それの部屋決めでミユキさんだけ決まらなくて……他の子たちもミユキさんをいれてあげれなくて……その時に『今日は決めるまで帰れないからね』って言っちゃって……」
「それに対して不満が生徒からあがったって感じですか?」
「はい……確かに、いい加減に部屋割りを決めなきゃいけなかったのだけど……こんなことになるのは見えていたのに……」
そういうことか……そういえばミユキは小鳥遊家に始めてきたときどこか突っぱねた態度をとっていた。もしかしたら、人見知りなのかもしれない……だから。
「それからです。ミユキさんがわたしに対して冷たくなったの。自業、自得です」
「っ―――…………」
慰めの言葉をかけようとする自分を止める。そんなことをしても、余計に木原先生を苦しめるだけだ。
でも、どうすれば……悪いのは木原先生だけじゃない。変化に気づけなかった俺も悪い。俺はミユキの父―――秀さんにミユキのことを預かっているみ。秀さんに合わせる顔がない。
―――ガタッ。
「ん?」
思考に入っていると物音が聞こえ振り向く。そこにはキララがいた。
「キララ、どうした?」
「今の話はホント!?」
「ちょっ、キララ?」
真剣な表情で詰めよるキララに圧倒される。
「なぁ!?」
「あ、あぁ」
「わかった」
「あ、お、おい!!」
踵を返し階段をかけ上っていくキララ。いったいどうしたんだ?
「えっと……今の子は?」
「あ、あぁ、キララ、俺の妹です」
突然の出来事にキョトンとしている木原先生に返事する。
「ね、ねぇ、アキ?キララちゃん、どうしたの?」
ナナが二階から降りてくる。
「キララが、どうかしたのか?」
「なんか、ミユキちゃんと話してたら急に入ってきて私追い出されて」
なんだそれ。キララの奴、どうしたんだ?
「まぁ、な……そうだ、ミユキはなんて?」
「あの者の話等聞きたくないって」
「……そっか……木原先生、今日は多分ミユキと話すことはできないと思います」
「わかってます……」
「でも、なんとかしてやりたいという気持ちはあるので―――なにかありましたらここに連絡下さい」
近くにあったメモ用紙に俺の携帯のメアドと電話番号をかき渡した。
「わかりました……お約束します。それでは」
木原先生は一礼すると部屋から出ていった。玄関まで見送るのが筋だろうが今はそんな余裕がなかった。
子の部屋には俺とナナ、そして一口も飲まれていない冷めたコーヒーだけが残った。
いや~、まだまだ続きますよ~……と言いながら後三話ぐらいかな?
Aki「一章は平均九話か」
そだね。それでは。
Aki・Tsubasa「そなたとの契り、またここで会おう」




