キララ「新たな化かしと天の上に向かう者」アキ「出来れば前半は無視して後半だけ読んでください……」
今はテスト一週間と少し前。さらにはテスト終了後修学旅行。忙しいっす。
Miyuki「ゲームしてるやん」
ギクッ。
Aki「テスト勉強もやってるようには見えないけど」
ギクッ。ギクッ。
Nana「修学旅行の準備も国内だしそんなに大変なものじゃないですしね」
ギクッ。ギクッ。ギクッ。
あ、あ〜えっと……うん。
Tsubasa「楽しきじか―――」
Aki・Nana「いかせないからな(ね)!!」
うわ〜!!
Miyuki「……楽しき時間を過ごしたまえ」
あの後、セールスの女性は俺の顔をいじりまくり化粧道具の試供品をおいて帰った。その間15分。
そして……
「えっ?アキ?」
「我が分身……?」
「アキ……兄ちゃん?」
「そうだよ、俺だよ!!」
ポカンとしている3人に耐えきれず声をあげる。
「………………」
一瞬の沈黙。そして。
「くすっ、あははっ」
一斉に3人が吹き出した。最悪……なんで、こんな目に……
「っておい!!ナナ!!どさくさにまぎれて写メとるな!!」
いつのまにやら出していた携帯でバッチリととられていた。
ったく。はぁ。もういや。
「もういいだろ?着替えてくる」
「あっ、う、うん」
いまだに笑いながらナナ達は俺を送り出す。
とぼとぼと部屋に戻り服を着替える。そして、洗面所に行きメイクをおとした。メイクをおとす前に自分の顔を鏡で見たが完璧な女の子だった。やるせなさが積もる。
完全にメイクをおとしきってから元の部屋に戻る。元々今日は模様替えをするために動いてるのになにやってんだか……
「あっ、おぉ」
部屋の扉を開けるとおもわず声がもれた。俺がメイクされてたりする間にも作業は進めておいてくれたようで部屋にはなにも置かれていない状態になっておりいるものと捨てるものにも分けられていた。だが、なぜかエロ本等のアダルトグッズ(もちろん俺のものではない)はどちらにも属さず単独で置かれていた。てか、いくつあんだよ。エロ本だけで10冊あんぞ、他のグッズも10以上あるし……
「お〜、よく片付けたな〜」
俺はのんきな声をあげながらアダルトグッズを捨てるように分けられたものと一緒にごみ袋にぶちこんだ。
「……で、次は?」
俺の捨てたものをいちべつしてナナが聞いてきた。
「えっと……そうだな。まずいるものを別の場所に移そうか。だから、それもってついてきてくれ」
俺はいるものが入った段ボールの中で一番大きなものをとって二階にあがった。そして、二階の奥にある脚立が立て掛けているところで段ボールをおき脚立を立てそれにのぼった。そこで俺は天井に手を伸ばして簡単につけられた留め具を外し扉を開けた。
「けほっ、すっげーホコリ」
俺はその場所―――天井裏を開け中を確認した。久々に開けたらこともありさっきの部屋よりもホコリが多い。
「んじゃあ、荷物置いてくから渡してくれ」
俺は下を向きナナに言った。キララとミユキは脚立を支えていた。
「ん?おい、ナナ?」
「…………」
「お〜い、ナナ〜?」
「……………………」
「ナナってば!!」
「はわっ、なに?」
今初めて気づいたような声をナナはあげた。
「いや、荷物とってもらいたくて。てか、なんか心ここにあらずだったし」
「あ、あはは」
と顔を少しこわばらせて笑う。どうしたんだ?ナナのやつ。
「どうしたんだよ?」
「えっと……私達が小学校一年生の時アキの家でやったかくれんぼ覚えてる?」
「かくれんぼ?あ、あぁ。なるほどな」
俺はポンッと手を叩いた。そういや、あったなそんな事。
「我が分身よ、そのかくれんぼとやらで何があった?」
「アキ兄ちゃん、ナナと何があったん?」
「そっか、キララは小さかったか覚えてないか。えっと……まあ、いいか。こんなことがあったんだよ」
俺はキララとミユキに過去の事を教えた。
というか、ミユキがナナの呼ぶの初めて聞いた。呼び捨てかよ。
こええ。てか、Akiは女装してメイクもさせられた事の鬱憤もはらしてただろ……
はあ、あっ、次回は過去話。AkiとNanaのコンビがメイン話。お楽しみに。
Tsubasa「また、みなに会えるその時まで」




