キララ「新たな刺客」アキ「類は友ならぬ親戚を呼ぶ、かな」
七夕に願いを!!
Nana「そういえばいつも7時に予約投稿してるから7がそろうんだね」
気持ちいいね。ここまでそろうと。では。
Nana・Tsubasa「楽しき時間を過ごしたまえ」
さて、どうしてこうなった?
「貴様、今すぐ出ていくんだ」
「なぜわたくしが貴方の命令を聞かなきゃいけないのかしら?」
「う、うるさい!!我が分身よなんとかいうがよい」
「この方と同じ意見なのかしら?そなたは?」
「いや、まぁ。なんだ。ちょっと、待ってろ」
俺は今にも飛びかかりそうなキララの首根っこをつかんでそれを制して電話をかける。
「……はいは〜い。アッく〜ん?」
「開口一番それかよ。アッ君は止めてくれよ」
はぁ、と溜め息をつく。
パソコンの画面の中で赤い髪を振り回しながらあははっ、と笑うこの人物は俺の母親だ。
「ん〜じゃぁ、アッキー?」
「……アッ君でいいです」
頭痛に似た痛みを感じる。全く、この人は。
「んで、なんなのこの子?」
俺は後ろで涼しい顔をしているキララと同じぐらいの年の女の子をみる。
「んっと〜、ミッキーちゃん」
「本名でお願いしたいのとなぜそのミッキーちゃんがここにいるのか教えてほしいんだが?」
あと、ミッキーは止めろ。某ネズミの王国から抗議をくらいそうだ。
「そ〜う?その子はね、黒石ミユキちゃん。お父さんの親戚の子よ」
「ミユキ?漢字は?」
妙に嫌な予感がする。普通は深雪とか美幸とか美由紀だよな?
「みたら分かるでしょ。可愛らしい子よ」
「感じじゃなくて漢字!!」
わざとだろ。今の。
「えっと……雨とかが降るの降ると白で降白ちゃん」
「……そっ」
なら美雪でいいじゃん。降雪を表してるなら。
「まぁ、いいや。なんでそのミユキが今朝、家のインターホンを突然押してきたの?」
いまだに口論を続けているキララとミユキを一別する。
「あらあら。キラッチともなか良さそうね〜」
「えっ?老眼でも始まって見えない―――」
「殺すわよ?」ニコッ
「ごめんなさい」ペコッ
殺気が殺気が!!
「と、とにかく。なんでそのミユキが来てるわけ?」
「実はねミユキちゃん。幼い頃にお母さんを事故で亡くしてんの」
「お、おぉ」
いきなりのシリアス展開!?そうなのか?この女の子。
「といっても今では父親と仲良く元気に暮らしてるんだけどね」
なら、大丈夫か。
「で、そのお父さんが今回出張があるからその間私達の家でミユキちゃんを預かることになったのよ」
「なったのよって……学校は?今日は土曜日だけどさ」
「月曜日の夕方にお父さんがお迎えにくるらしいから月曜日は学校お休みするみたいよ」
月曜日までか……月曜日は俺も学校あるんだけど。まっ、飯とか用意して留守番させときゃいっか。
「というか、世話すんの俺なんだけど?」
「そのアッ君を世話してきたのは私である」
「はぁ。もぅ、分かったよ」
「うん。それでこそ、アッ君だ」
コクンと満足げに頷く。
「そうそう。それでアッ君達は元気にくら―――」
ブチッ。通話終了。問題などないはずだ。さてと。
「わたくしだって不本意だが父を言うのでな。父の命にはわたくしは従う」
「ふっ、貴様の言い分など知らぬ。さっさと、でてゆけ」「キララ!!いい加減にしろ」
「うっ、うぅ」
恨ましげに俺を睨んでくるキララ。
「さて、ミユキでよかったかな?」
「いきなりファーストネームでしかも呼び捨てで呼ばれる道理なんか無いんですけど許してあげるわ。そうよ、わたくしが石黒降白」
というかなんか聞いたことがあるような口調だな……
「まぁ、いいや。ミユキ、数日よろしくな」
「仕方ない。こちらもよろしく頼むとしよう」
「うぅ。我は認めんぞ」
キララは俺の背中にはりつきながら呟く。
「はいはい。だけど数日一緒に暮らすの」
「そこまで文句があるのならここから出ていけばよい」
「なっ!?あ、アホー!!ここはウチの家なのに!!アンタが消えろ!!」
「ふっ。わたくしは正論をいっただけだ」
あれ?そうだこの口調。
「大和怪伝」
「………………」
ピタリとミユキの動きが止まる。やっぱり。ミユキが真似てんのは大和怪伝というアニメだ。和風のある屋敷に住む主人公黒木涼乃はこの家系に伝わる霊力をもつ少女。だったか?たしかそんな設定のアニメだったきがするが。
「あ、あう、あっ」
口をパクパクと動かす。恥ずかしいのかなんなのか……とにかく、コイツはキララとはまたひと味違った。
「中二病か」
俺の小さな呟きに対してもミユキは顔を赤くするだけだった。
新しい登場人物ミユキちゃん登場です。
Nana「それと引き換えに私がでてなかったけど……?」
そうだね〜。気にしなくていいと思うよ。
Nana「七夕様。どうか私の出番がなくなりませんように」
願いが叶ったのかは次話でわかるかも?では。
Nana・Tsubasa「また、みなに会えるそのときまで」




